終末のハーレム(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『終末のハーレム』とは、LINK(原作)、宵野コタロー(作画)による漫画、およびアニメ作品である。2016年より『少年ジャンプ+』で連載され、2021年からは第2部が配信。難病治療のためコールドスリープに入った主人公・水原怜人が目覚めると、ウイルスにより男性の99.9%が死滅した世界となっていた。女性たちから子作りを懇願され困惑しつつも、怜人は残された男性を救うため特効薬の開発を目指す。性的な描写が多いため媒体によっては年齢指定や公開停止の措置が取られており、その過激な内容も注目を集めている。

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『終末のハーレム』の概要

『終末のハーレム』は、『少年ジャンプ+』の2016年新連載春の陣第5弾として連載が開始された、LINK(原作・原案)と宵野コタロー(作画)による近未来エロティックサスペンス漫画、およびアニメ作品である。成人向け漫画作品を中心に活動していた宵野コタローの一般誌連載作品であり、第1部では「男性消滅。5対50億の超ハーレム!」、第2部では「めくるめく欲望の新世界、開幕。」というキャッチコピーが掲げられている。

ストーリーの舞台は近未来、世界中で「MK(メイキラー)ウイルス」が蔓延し、男性の99.9%が死滅して女性だけが生き残った世界である。難病治療のためにコールドスリープに入り、長き眠りから目覚めた主人公・水原怜人は、世界が一変している事実に直面する。怜人を含むわずか5人の生き残った男性たちは、世界中の女性を相手に子作りを懇願され困惑するが、その一方で怜人は残りわずかな男性たちを救うために必要な特効薬の開発を目指していく。

本作では、ウイルスが男性優位の社会を憎むミサンドリストたちの陰謀によって広められたという設定があり、男性の絶滅を目論む組織と、主人公に寄り添いながら陰謀の公表を目指す女性たちの攻防も描かれている。その設定上、性的な表現が非常に多く、連載当初から物議を醸している一方で、台湾、韓国、アメリカ、イタリアなど各国で翻訳版が出版されるなど世界的な展開も見せている。

また、本作とは異なる世界観で剣と魔法の異世界を舞台にした『終末のハーレム ファンタジア』や、さらに別の世界観へ一新した『終末のハーレム ブリタニア リュミエール』といったシリーズ作品も連載された。

『終末のハーレム』のあらすじ・ストーリー

第1部 男性が死滅した世界

西暦2040年の日本。「細胞硬化症」に罹患した青年・水原怜人(みずはら れいと)が、兄の龍(りゅう)、妹のまひる、幼馴染の橘絵理沙(たちばな えりさ)に見送られ、コールドスリープに入る。
5年後、目覚めた怜人の前に専属担当官・周防美来(すおう みら)が現れ、男性の99.9%を死滅させた「MKウイルス」の免疫は細胞硬化症を治療した怜人たち5人「ナンバーズ」のみが持つことを告げ、子作りを要請。
怜人は「UW日本支部」内で、先に目覚めた火野恭司(ひの きょうじ)が子作りに成功したこと、絵理沙が行方不明であること、コールドスリープ中の龍ら生き残りの男性たちも1年足らずでMKウイルスによって死亡することを、まひるとの再会を経て知る。怜人は絵理沙を捜すため、美来に1か月間の猶予を求めた。そして怜人は、ナースの龍造寺朱音(りゅうぞうじ あかね)やボディーガードの山田翠(やまだ すい)と合流し、特効薬の開発を決意する。

その頃、UW日本支部の首脳陣は極秘で「メイティング計画」を進めていた。MKウイルスが人工ウイルスであることを知った怜人は監禁されるものの救出され、国務長官・鬼原(きはら)に外出許可と研究施設の使用許可を交換条件に、女性たちに希望を捨てないよう呼びかける。一方、首脳陣は恭司の子を妊娠する女性たちの増加を喜び、さらなる成果を期待した。
その頃、男子高校生・土井翔太(どい しょうた)が目覚める。専属担当官・神谷花蓮(かみや かれん)の手引きで翔太は担任教師と結ばれ、その後も女子生徒たちと次々にメイティングしていく。花蓮は翔太に世界で一番偉くなるという野望を明かし、翔太と結託する。

特効薬の開発に難航していた怜人は、日本で最初に犠牲者が出た慶門市でMKウイルスの論文を入手する。しかし東京ではUWの首脳陣が集結しており、自身の暗殺計画を知った怜人難民地区に隠れ家を構えた。
その後も怜人は殺害されそうになるが、UW世界本部の使者にであるクロエ・マンスフィールドに助けられる。一方、慶門市では爆破テロが発生し、東京ではコールドスリープ中の会社員・木根渕善(きねぶち ぜん)がテロ集団に拉致されてしまう。
テロ集団の電波ジャック放送により、テロ組織に入っていた絵理沙の口から、5年前UW世界本部がMKウイルスを散布した可能性が高いことや、単為生殖によって女性だけの世界を作ろうとしていることが暴露される。
まひると合流した怜人は、美来の後任として新たに着任した黒田マリア、朱音、翠と共に台湾へ向かった。

クロエは美来と麗亜を拘束し、怜人は台湾で絵理沙と再会する。絵理沙は怜人に自身が所属する組織・イザナミが2つの派閥に分かれていることを明かした。精力剤の服用とメイティングの一時中止によって常時興奮状態に置かれた善は、「祭」の当夜、イザナミの主・イザナギとして欲情した彼女たちとの乱交に没頭する。
怜人たちは香港の反UW勢力のボスからMKウイルスの結晶を託されるが、彼女の裏ではクロエが暗躍。怜人は絵理沙から、すでに妊娠できない身体となっていたことを明かされる。しかし彼女と改めて相思相愛を確かめ合い、結局は結ばれた。

怜人は絵理沙たちと共に世界各地へのワクチン手配に着手する。彼らとの合流に備えて恭司は潜伏していたが、クロエはナンバーズの全員抹殺を決意。クロエの率いる小隊が迫り、怜人たちは追い詰められるものの、翔太や花蓮と結託したイザナミが現れ怜人たちを救出した。だが、クロエに狙撃されていた恭司が死亡したうえ、その事態を利用する形で翔太や花蓮はクロエたちを追放し、日本を自分たちの支配下に置くことになっていく。

第2部 男性絶滅計画

時は進み西暦2049年。日本ではワクチンによって男性約5千人が復帰したが、彼らはそれに仕込まれていた性欲消滅物質「NOSEX」によって生殖能力を失っていた。アメリカではクロエがUWから再編した「MW」を率い、部下たちと共に「男性絶滅計画」の進行を画策している。そんな中、コールドスリープから目覚めさせられた少年・金村陸(かねむら りく)は雨宮牡丹(あまみや ぼたん)と同棲していたが、専属担当官・溝下乃薔薇(どぶした のばら)や上級生3人とも同棲することとなる。
その頃、生殖能力消失の濡れ衣を着せられていた怜人だったが、能力回復の手がかりを見い出す。

陸は牡丹と結ばれ、乃薔薇は陸たちをさらなるメイティングに誘おうと沖縄へ連れ出した。一方、翔太と花蓮はNOSEXへの対策に怜人を使おうと画策し、彼のもとへちふゆを派遣する。
翔太がメイティングに飽きを覚え始めた頃、クロエは花蓮の抹殺計画を実行に移した。

一方、陸の異父姉・金村桜(かねむら さくら)が陸の学校を訪れる。陸は桜との再会を経て、彼女へ募らせてきた思いを回想。怜人・マリア・朱音・翠・ちふゆは、捜索に応じたミキや怜人を思う桜を連れ、NOSEXへの対策に必要な薬草を求めて九州へ向かう。
怜人たちは善の妻であるミキを連れてきたために歓迎され、薬草の入手は許可される。しかし善の解放は許可されず、怜人は善から定住を提案されるが、それを断る。その夜、MWによる襲撃を経て、善を守ろうと残ったミキを心配しながら、怜人らは東京へ帰還した。

激務で翔太が消耗する関東からクロエらは帰還するが、抹殺計画による怪我から極秘に復帰していた花蓮に拘束される。一方、怜人は陸と対面して比較実験用のデータを入手していた。
クロエは出自の記憶を花蓮によって呼び覚まされ、その真相を確かめようと彼女に誘われる。美来への思いも新たに花蓮を糾弾した怜人は彼女の怒りを買う。真相を把握したクロエは単性生殖システム「聖母の子宮」を横領し、クローンの製造に着手する。
怜人が対NOSEX試薬を完成させ、怜人は美来と改めて思いを交わそうとしていた。しかし政府職員を偽った女性たちに襲撃され、朱音と共に監禁される怜人。怜人が彼女の看病によって高熱から回復するが、美来の死亡を告げられる。

『終末のハーレム』の登場人物・キャラクター

水原 怜人(みずはら れいと)

CV:山谷祥生 (ボイスドラマ)/ 市川太一、小市眞琴(少年時代)(アニメ)

本作の主人公。青い瞳孔が特徴的な、国立先端医科大学の麒麟児と称えられるほどの頭脳を持つ医大生である。細胞硬化症という難病に罹患し、2040年からコールドスリープに入っていた。2045年に目覚めた際には病は完治していたが、世界はMKウイルスにより男性が死滅した状態となっており、自分に先んじて目覚めた恭司と同様にウイルスへの免疫を持っていたことから、UW日本支部の首脳陣より「ナンバー2」と称されるようになる。

担当官の美来からメイティング候補の女性たちとのセックスを要請されるが、2042年に行方不明となった幼馴染・橘絵理沙への強い思いを貫いてメイティングを拒否し続ける。代わりに、残りわずかな男性たちを救うべくMKウイルスの特効薬開発を決意し、研究に身を投じることとなる。

橘 絵理沙(たちばな えりさ)

CV:白石晴香(アニメ)

水原怜人の幼馴染の女性。紫色のロングヘアと抜群のプロポーションが特徴の美少女で、小学校から10年以上も同じ学校へ通っている。怜人の好意には早くから気づいており、彼が細胞硬化症に罹患した際には、コールドスリープによる別離への不安から涙ながらに心配する姿を見せた。
怜人がカプセルに入る直前には、彼から託されたペンダントを手に待ち続けることを誓う。大学卒業後は動物研究所でMKウイルスの研究に従事していたが、2042年に行方不明となり、家族ですら連絡がつかない状態となっていた。
しかし、怜人が目覚めた2045年には、UW(連合・世界)に反対するテロ組織「イザナミ」の幹部として活動していることが明らかになる。

周防 美来(すおう みら)

CV:伊藤静(ボイスドラマ) / 白石晴香(アニメ)

本作のメインヒロイン。怜人をUW日本支部の施設へ収容し、身辺の世話や外界との接触を務める専属担当官の美女である。容貌はコールドスリープから目覚めた直後の怜人が見間違えるほど絵理沙に似ているが、実際には白い睫毛や左目尻の小さなほくろ、UWの制服越しにも分かる豊満かつ妖艶な肢体といった差異があり、口調や表情も淡々と大人びたものになっている。

怜人にメイティングを促す役割を担うが、成果を得られなかったことで一度は上層部によって解任されてしまう。しかし、その後も独自の立場で彼に協力し続ける。その正体は、怜人が想いを寄せる幼馴染・橘絵理沙のクローンである。

黒田 マリア(くろだ マリア)

CV:小林桂子(VRアニメ) / 小坂井祐莉絵(アニメ)
美来の後任として新たに着任した、専属担当官の1人。怜人のMKウイルスの研究に役立てようとUW日本支部から派遣された、研究者でもある。

片桐 麗亜(かたぎり れあ)

CV:石原愛依梨(VRアニメ) / 渡部恵子(アニメ)
美来の後任として新たに着任した、専属担当官の1人。前役職は撫民官(ぶみんかん)だった。怜人に当初は否定的であるが、彼の誠実さと美来への愛情ゆえに協力する。

龍造寺 朱音(りゅうぞうじ あかね)

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