ワタシってサバサバしてるから(ワタサバ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワタシってサバサバしてるから』とは、原作者とらふぐ、作画者江口心による漫画作品である。2020年11月よりめちゃコミックをはじめとする漫画アプリにて連載がスタートした。網浜奈美は、「私ってサバサバしてるから」が口癖の自称サバサバ女、通称「自サバ女」である。同僚たちから疎まれながらも好き勝手に働いていた奈美だったが、真のサバサバ女、本田麻衣が派遣されて来たのをきっかけに、次第に追い込まれていく。暴走する自称サバサバ女VS真性サバサバ女の戦いを描く、スカッとコメディ作品である。

麻衣が合コンでカシオレを注文したときの、奈美と麻衣のやりとりである。合コン中、いくら煽る発言をしても麻衣が平然としているため、奈美は苛立ちを募らせていた。「男っぽいサバサバ女子」をアピールし続ける奈美は、麻衣がカシオレを注文したのを見て、ここぞとばかりに「え〜カシオレ〜!?そんな女子みたいな甘い飲み物飲めな〜い!」と言い、麻衣があざとい女だと強調しようと試みる。だが麻衣は「え?何でですか?血糖値高いんですか?」と真顔で返し、奈美の試みはまたも不発に終わった。なお、この場面は自サバ女と真のサバサバ女の対立を強調する本作の代表的なやり取りとして、毎巻末など多くの場所で用いられている。

奈美「分相応に生きろってことじゃない?」

企画の盗用を疑われていると知って落ち込む木内に奈美がかけた言葉である。Web企画の社内コンペに応募した木内は、身に覚えのない盗用疑惑をかけられて戸惑う。その様子を見た奈美は、コンペに応募するような目立つ行動は地味な木内には似合わないと言い、「人にはそれぞれその人に合った場所や立ち位置ってもんがあるのよ」「分相応に生きろってことじゃない?」と言ってのける。だが、実はその盗用疑惑は奈美が木内の企画を盗み見て先に提出したのが原因であった。つまり奈美は、木内が責められているのは自分のせいであるのを知ったうえで、この発言をしたのである。自らの利益のために周りの犠牲も厭わない奈美の底意地の悪さが表れた一言である。

千堂「あなたが竹を割った後、誰がその竹を片付けてくれていたか考えたことはありますか?」

自らを「竹を割ったような性格」と言った奈美に対する千堂の発言である。無礼な態度をとり続けていた編纂室の社員が実は会長だと知った奈美は、これまでとは打って変わって媚びへつらう態度をとり、自身を持ち上げる発言を連発してアピールを図る。「竹を割ったような性格だからはっきり言い過ぎて誤解されやすい」と言った奈美に対し、千堂は硬い表情で「あなたが竹を割った後、誰がその竹を片付けてくれていたか考えたことはありますか?」と告げた。奈美が勝手な行動をするせいで後始末をする周りの人間が迷惑を被っていることを暗に示すこのセリフには、千堂の静かな怒りが表れている。

奈美「私 絶対にあなたの会社に合っていると思います!」

滝川(左)に直接アピールする奈美(右)

初対面の滝川社長に奈美が放った言葉である。転職に行き詰まってマンパワークラブに赴いた奈美は、対応した社員の自分に対する評価に納得できず、不満で仕方がない。そこへ今をときめく大手通販会社GOGO CITYの滝川社長がコールセンターの人材を募集しているというのを聞いた奈美は、社長本人に直接アプローチをかけ、「私 絶対にあなたの会社に合っていると思います!」と言い出した。自分は有能だから大企業での仕事が合うはずだという、奈美の根拠のない自信が表れた一言である。

早乙女「ごめんなさぁい、私毒舌だから」

奈美と初めて相対したときの早乙女の言葉である。GOGO CITYへの初出勤の日、受付に向かった奈美は、自分をただの派遣社員扱いする受付嬢に文句をつけていた。そこへ現れた早乙女は奈美をオリエンテーション会場へと案内する途中、奈美のファッションセンスにケチをつける。「失礼だ」と怒る奈美に、早乙女は悪びれずに「ごめんなさぁい、私毒舌だから」と言った。同族嫌悪とも言える奈美と早乙女の対立が初めて表れた場面である。

『ワタシってサバサバしてるから』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

産学共同事業の一環として誕生

クリエイターの育成を目的とする専門学校・AMG(アミューズメントメディア総合学院)と株式会社DPNが手がけるオリジナル出版事業DPNブックスの産学共同事業の一環として制作されている。作画を務める江口心は、AMGの卒業生である。

売り上げ年間ランキング入り

漫画アプリ『めちゃコミック』にて、2021年の売り上げ年間ランキング総合2位を獲得している。一時はアプリの代表作として、インターネット上にバナー広告が多数出されていた。

SNSトレンド入り

本作で登場する「自称サバサバした女」を示す「自サバ女」というワードがTwitterでトレンド入りした。身近にいる「自サバ女」の体験談を語ることがブームになった他、トレンド入り直後には「自サバ女」が何の略なのかを推理するちょっとした大喜利が繰り広げられていた。

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