ターヘルアナ富子(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ターヘルアナ富子』とは、原作者徳弘正也による漫画作品。集英社の『週刊少年ジャンプ』において、1986年より1986年まで連載された。医者の娘・亀田富子と、その隣にある寺院の息子・天童空也が織り成す騒動を描いたギャグ漫画である。
なお、タイトルは『解体新書』の底本となった解剖学書、『ターヘル・アナトミア』のもじりである。
雪(ゆき)
空念が実家を勘当されて放浪の旅に出ていた時に札幌で出会った少女。行き倒れとなった空念が、死ぬ寸前に助けてくれた命の恩人。空念のことを父親同然に慕っていた。ストリッパーであった母親が亡くなった後、空念を頼るように札幌から上京した。空念の父親には施設に入所させられたが、空念はその施設から連れ出して亀田病院で面倒を見てもらうことになった。
富子の父
亀田病院を営む外科医師。野口英世のような外見に、顔には大きな傷がある。三流大学の医学部を卒業後、お情けで医師の国家試験に合格して亀田病院を開業する。しかし元来ヤブ医者であり、手術に失敗して多くの死者を出してしまったために、亀田病院は今では患者はほとんどなく、病院の経営は常に赤字続きになっている。基本的にヤブ医者であるが、たまに難易度の高い大きな手術をやってのけることもある。
富子の母
貧乏で、常に経営の苦しい亀田病院を支える人格者であり、性格的にも優しく良く出来た人間。看護師として働き、病院長である夫を手伝っている。
天童 力也(てんどう りきや)
貧乏寺である曹星寺の住職。空念、空也の父親である。坊主にヒゲが特徴。性格は穏やかで人格者ではあるが、時々空気を読まずに間の抜けた行動をすることがある。すべてにおいてだらしなかった息子の天童空念を勘当し、実家から追い出した張本人だが、実は彼に寺を継がせることを考えていた。
『ターヘルアナ富子』の用語
亀田病院(かめだびょういん)
富子の両親が夫婦で営む病院。富子の父親は三流大学の医学部を卒業後、お情けで医師の国家試験に合格して開業した。しかしその後大勢の死亡者を出してしまったため、今では患者はほとんどなく、病院の経営は常に赤字続きになっている。そんな父親と、看護師として夫を手伝う母親が支える貧乏病院である。富子は医師免許を所持していないが、既に医療の知識があるため、たまに手術を手伝っている。
曹星寺(そうせいじ)
亀田病院の隣に立つ貧乏寺である。天童力也が住職であり、空念、空也という息子2人も住職となるべく修行中の身である。亀田病院で手術を受けて失敗し、死亡した患者たちを引き取るという役割を担っているため、曹星寺と亀田病院は隣同士持ちつ持たれつの不謹慎な間柄と言われている。
黒龍会(こくりゅうかい)
暴力団であり、京子はかつて黒龍会会長の女であった。しかし若頭の英二と禁じられた恋に堕ち、2人で逃亡した。その結果英二は殺されて、京子は行き倒れとなって亀田病院に担ぎ込まれている。マシンガンをはじめとした銃器を使用することも厭わない危険な集団であり、構成員は黒のスーツとネクタイを身につけている。
名救急会(めいきゅうきゅうかい)
大学医学部の学長であり、世界心臓外科連盟名誉理事の近藤無太郎が会長を務める医師会。優れた医師のみが入会を許されており、日本一権威のある会といわれている。会員になるためには厳しい審査があり、厳格な管理体制が敷かれている病院にのみ、その入会資格が与えられる。亀田病院も推薦されたが、富子の父が入会を断った。
『ターヘルアナ富子』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
富子「おぺしましょ」
亀田富子がメスを使ってチンピラなどを撃退する際、直前にメスを取り出して両手に持ち、笑いながら「おぺしましょ」というセリフを放つ。その後悪党の体を切り刻んでやっつける、決めセリフとして使われていたのは連載序盤だけで、今ひとつ流行せずに中盤以降は一切登場しなくなった。医療+ギャグというコンセプトで考案された主人公の決めセリフであった。
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目次 - Contents
- 『ターヘルアナ富子』の概要
- 『ターヘルアナ富子』のあらすじ・ストーリー
- 謎の女京子
- 空念登場
- 名救急会入り
- 『ターヘルアナ富子』の登場人物・キャラクター
- 亀田 富子(かめだ とみこ)
- 天童 空也(てんどう くうや)
- 影山 みゆき(かげやま みゆき)
- 竹目 五郎(たけめ ごろう)
- 天童 空念(てんどう くうねん)
- 雪(ゆき)
- 富子の父
- 富子の母
- 天童 力也(てんどう りきや)
- 『ターヘルアナ富子』の用語
- 亀田病院(かめだびょういん)
- 曹星寺(そうせいじ)
- 黒龍会(こくりゅうかい)
- 名救急会(めいきゅうきゅうかい)
- 『ターヘルアナ富子』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 富子「おぺしましょ」
- 空也「坊主の前で殺生すると地獄行きだぜ」
- 下ネタギャグが多い
- 『ターヘルアナ富子』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作者の徳弘正也が編集者に突っ込まれているシーンが登場する
- 連載開始前に念入りに病院関係の取材が行われている
- タイトル名は『解体新書(ターヘル・アナトミア)』から着想を得た