イカゲーム(韓国ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『イカゲーム』とは、Netflixでシリーズ配信されている韓国発のサバイバルホラードラマ。全世界視聴ランキング1位を維持し、史上最長の1位継続記録を達成した。人生逆転をかけて、勝てば大金を手にできる奇妙なゲームへの参加を申し込んだプレイヤーたち。しかし、彼らを待ち受けていたのは、昔ながらの遊びを取り入れたデスゲームだった。タイトル名が日本語流行語大賞にノミネートされるほど人気作となった本作は、全世界でも爆発的な人気を博し、各国の有名メディアに「全世界的社会現象」とまで評されるようになった。

最終話でギフンが運営から招待状を受け取ってゲームのオーナーの下へと向かうと、そこには脳腫瘍が進行して病床に付したイルナムの姿があった。彼はゲームに最年長プレイヤーとして参加しながら、同時にオーナーとしてゲームを主宰した張本人であると言い、死ぬ前に正体を明かしたのである。ただ、最終話に至る前の段階で、実はイルナムがゲームの主催者であることのヒントはいくつも出てきていた。

第1ゲームのだるまさんがころんだでは、動きを感知されると撃ち殺されてしまうという緊迫した状況の中、一人だけ活き活きとした表情でゲームに取り組んでいた。また、ヨンヒ人形のモニターの人体スキャンに彼だけが反映されていない。さらに、ゲームがいったん中断した後は、偶然の出会いを装うために別人に変装した上で、自分に声をかけてくれたギフンを再度ゲームに勧誘している。

第3ゲームの綱引きでは、よく見ると彼だけ手錠が掛かっておらず、万が一の場合には抜け出せる仕組みとなっていた。そして、深夜にプレイヤー待機室で暴動が起きて殺し合いに発展した際、一人だけ高いベッドの最上段に立って「お願いだ、やめてくれ。俺は怖くてたまらない」と叫び、これをきっかけに都合よくフロントマンが指示が出され暴動が中断されている。

第4ゲームのビー玉遊びでギフンに勝ちを譲って脱落したものの、その後銃声だけが響き、彼が実際に撃ち殺されるシーンは見て取れない。また、運営サイドに潜入したジュノがゲームの参加者リストを見るシーンでは、リストの番号が「002」から始まっており、イルナムの番号である「001」は載っていない。第7話で、フロントマンがVIPが到着したことをホストに知らせたとき、ウサギの仮面を外す手がしわがれた彼の手と似ていて老人を思わせるもので、しかも仮面の隙間からはみ出た顎の白髭はイルナムの特徴と類似している。

最終話まで視聴し終えた後に以上のようなシーンを振り返ってみると、彼が黒幕であることが最終話前にある程度把握できるようになっていたことが分かる。

ゲームの始まりと終わり

プレイヤーとしてゲームに参加しながら、ゲームのオーナーとして運営サイドのトップに立っていたイルナム。彼がゲーム中に身につけていた制服に振られていた背番号は1番だった。

他方、最後までゲームを勝ち抜いてゲームを終わらせたギフンの制服の番号は456番。プレイヤーの総数が456人であったことから、ギフンの番号が最後であることが分かる。つまり、彼らが参加したデスゲームは、1番のイルナムによって始められ、最終番号のギフンによって終えられている。このような形で番号とストーリーとが対応していること、最後の生き残りがギフンであることのヒントが制服の番号と言う細かなところに隠されていたことが分かる。

主要人物の死亡要因についての伏線

最終ゲームを前にして、セギョンはサンウにナイフで喉を切られて死亡し、サンウは最終ゲームで自殺した。こうした二人の死亡要因については、第2話において伏線が引かれている。

第1ゲームのだるまさんがころんだを終えた後、プレイヤーの過半数の同意によりゲームは一旦中止となった。解放されたセギョンは脱北者支援センターの男の喉元にナイフを突きつけ、家族全員生きて脱北できるという話が嘘であったことについて問い詰めていた。他方、サンウは巨額の横領事件の容疑者として追われる身となっており、唯一の家族である母親の店を勝手に自分の借金の担保に入れていたため母親にも顔見せできないでいた。そして、行き場を失って身を潜めていたホテルで練炭自殺を図ろうとしていたのである。

このような二人の生前の行動は、その死亡要因とも繋がっており、最終話まで視聴してみると伏線であったことが分かる。

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