藤井風(Fujii Kaze)とは【徹底解説まとめ】

藤井風(Fujii Kaze)とは、12歳の頃から始めたYouTubeへの動画投稿をきっかけに人気を集めたシンガーソングライター。様々な曲を耳コピでピアノアレンジしてアップしていた。高校卒業後2019年に上京し、その後メジャーデビュー。自身初のオリジナル楽曲を発表以降安定して評価を高め、2021年には紅白歌合戦に初出場を果たす。R&B、ヒップホップなど多様なスタイルを織り交ぜた楽曲と、幼少期から養ってきたピアノの表現力が高く評価されている。また楽曲の歌詞に岡山弁を織り交ぜて書いているのも特徴的。

藤井風(Fujii Kaze)の概要

藤井風(Fujii Kaze)とは、日本の新進気鋭のシンガーソングライター。幼いころからクラシックピアノの練習を始め、12歳の頃から父の勧めで人気曲のピアノカバー動画をYouTubeにアップし始める。この動画投稿が注目を集め、徐々に活動の機会を得ていく。
2020年5月、ファーストアルバム『HELP EVER HURT NEVER』をリリースする。これがビルボード・ジャパンのホット・アルバム・チャートで1位を獲得したほか、数々の権威ある賞を受賞した。

ファーストアルバムのリリースから5ヶ月後、東京の日本武道館で行われたアリーナショーは全チケット完売。
2021年9月、コロナ渦の中無観客で、日産スタジアムでの『藤井風「Free」Live 2021』と題したイベントを開催。収容人数7万人を超えるスタジアムでグランドピアノの弾き語りのみで演奏しきった。この時の映像がYouTube上で全世界にライブストリーミングされ、ピーク時の同時視聴回数は179,457回に達した。同時に当時ツイッターで世界No.1のトレンドトピックとなった。
続く2021年10月、11月には5都市を訪問し、11のアリーナショーを含む日本全国ツアーを実施する。
同年末には自身初の紅白歌合戦に出場し、更に活躍の場を広めていった。

藤井風(Fujii Kaze)の活動経歴

YouTubeでの動画投稿

YouTube動画投稿を始めた頃の藤井風

藤井風が12歳のころ、父の「これからはYouTubeの時代だ」という言葉に触発され、実家の喫茶店で撮影したピアノの演奏をYouTubeで公開し始める。これが彼の音楽活動の始まりだ。
動画の内容は、クラシックから国内外のポップスなど様々な楽曲の耳コピやアレンジしたものをピアノで演奏したものが中心だった。中でも2012年に投稿された『千本桜』を中学生がピアノで弾いてみたら…』は多くの人に再生されている。
またピアノだけでなくサックスの演奏による、「チャーリー・パーカー」の有名曲「ドナ・リー」も披露している。
他にも実兄でピアノ、トランペット奏者の藤井空との共同チャンネルである『solakaze』では昭和歌謡をアレンジし演奏していて、このころから彼の多彩な音楽センスがうかがえる。

高校入学と動画投稿の中断

高校時代の藤井風

高校は音楽系の高校に入学し、音楽漬けの学生生活を送っていた。そのため在学中は自身のチャンネルの動画投稿は休止していた。
高校卒業後自分の意思でカバー動画投稿を再開すると、彼が20歳になる2017年8月以降はピアノの弾き語りの動画がメインとなる。その中でも2018年に投稿した動画『アダルトちびまる子さん』でのジャズ風にアレンジした「おどるポンポコリン」等で注目され、再生数が増える。また洋楽も得意の英語で流暢に歌い上げており、そちらも人気の動画となる。
YouTubeチャンネルから徐々に知名度を上げていった藤井風は、2017年2月27日に倉敷国際ホテルで行われた『愛のチャリティーコンサート』や、2018年10月21日に広島経済大学の第51回経大祭などにも出演する。

本格的な音楽活動の開始と上京

野外ステージで弾き語りを披露する藤井風

2019年の春に上京すると、それをきっかけに全国の大型フェスに数多く出演していく。さらに同年7月には自身初のワンマンライブを東京と大阪で開催する。当時はオリジナル音源をリリースする前だったにもかかわらず、追加公演も含め全公演のチケットが完売となった。
そのライブ後の7月27日からラジオ『藤井風のオールナイトニッポン0 (ZERO)』生放送がスタート。ラジオ初出演にも拘わらず冠番組を担当した。リスナーからのリクエストに対し生演奏で答えるなど、その放送内容が好評となり2020年までに計3回出演した。
同年11月17日に行われた渋谷公会堂でのワンマンライブでも、デビュー前にも関わらずチケットは即日完売。

「何なんw」で堂々のメジャーデビュー

渋谷公会堂でのワンマンライブの翌日の11月18日に、自身初のオリジナルの楽曲「何なんw」を配信シングルとしてリリース。12月24日には2nd配信シングル「もうええわ」をリリースする。
翌年2020年1月17日にはSpotifyの今年躍進を期待するアーティスト『Early Noise 2020』に選出された。
4月14日、3rd配信シングル「優しさ」をリリース。なお、本作は初めてレコーディングを藤井風本人が行ったオリジナル曲となっている。
5月15日には4th配信シングル「キリがないから」をリリース。続く5月18日にはYouTubeが話題のアーティストを紹介するキャンペーン『Artist On The Rise』の国内第一弾に選出され、プロモーション施策に参加した。
さらに5月20日に1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』をリリース。このデビューアルバムはオリコンデイリーランキング1位、Billboard JAPAN総合アルバムチャート"HOT ALBUMS" 1位を獲得した。さらには第13回CDショップ大賞2021大賞「青」を受賞するなど、とても高い評価を受けた。

ライブツアー『Fujii Kaze "NAN-NAN SHOW" 2020』の中止

それまで順風満帆だった彼の音楽活動だが、新型コロナウイルスの流行の影響を受けてしまう。2020年6月に予定していたライブツアー『Fujii Kaze "NAN-NAN SHOW" 2020』はチケットが完売し追加公演も発表していたが、新型コロナウイルスの感染拡大により全公演が中止となる。
それでも同年9月30日には自身が監修した『オフィシャル・ピアノスコア 藤井 風「HELP EVER HURT NEVER」』を発売。1stアルバムの全11曲を、本人がピアノソロとピアノ弾き語りの2パターンの譜面で編曲している。さらに冒頭には藤井による各曲の演奏アドバイスも収録されている。

初の日本武道館公演を無観客で開催

武道館ライブで歌う藤井風

10月29日に自身初の日本武道館公演『Fujii Kaze "NAN-NAN SHOW 2020" HELP EVER HURT NEVER』を開催。新型コロナウイルス感染拡大対策を徹底した中行われ、チケットは即日完売の大成功を収めた。
公演を収録したBlu-rayは、オリコン"ミュージックDVD・BD ランキング"にて1位を獲得する 。男性ソロアーティストの中で、1枚目の音楽映像作品で1位獲得をするのは史上初となる。
日本武道館公演の翌日10月30日に、公演中に初披露された新曲「へでもねーよ」「青春病」の2曲を配信シングルとして同時リリース。さらに同日、年間の優れたMVを表彰する音楽アワード『MTV VMAJ 2020』にて、「何なんw」のMVが『Best R&B Video(最優秀R&Bビデオ賞)』を受賞した。
12月6日にはCJ ENM主催の世界最大級のK-POP音楽授賞式『2020 Mnet ASIA MUSIC AWARDS』にて、「Best New Asian Artist Japan」を受賞。これは藤井風にとって自身初の海外での表彰となる。
12月25日、自身初となる全国ツアー『Fujii Kaze "HELP EVER HALL TOUR"』をスタート。翌年1月末にかけて11都市全12公演を開催した。

楽曲がドラマ主題歌に起用

年が明けた2021年1月、書き下ろしの新曲「旅路」がテレビ朝日系列の連続ドラマ『にじいろカルテ』の主題歌となる。藤井風の曲がタイアップに用いられるのはこれが初めて。本作は3月1日に7th配信シングルとしてリリースされた。
また、同日の『報道ステーション』(テレビ朝日系)にて「旅路」をLIVEのピアノ弾き語りで披露した。これも彼にとって初のテレビ出演となる。この曲は3月10日発表のオリコン週間デジタルシングルランキングで1位を獲得する。
3月8日、『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2021』において「BEST BREAKTHROUGH ARTIST」という、最も活躍した新人アーティストに授与される賞を受賞。また、「青春病」のMVが「BEST CONCEPTUAL VIDEO」を受賞する。
4月22日にはHonda「VEZEL」のCMに「きらり」を書き下ろし、5月3日に配信シングルとしてリリースする。本作のミュージックビデオでは、藤井が希望して初挑戦したというダンスやバイクシーンが取り入れられている。
同年9月4日、神奈川・日産スタジアムで無観客生中継ライブ『Fujii Kaze "Free" Live 2021 at NISSAN stadium』を開催。雨天の中、野外ステージでピアノと歌のみの1時間のライブを行った。その模様は公式YouTubeチャンネルで無料配信され、およそ18万人が同時視聴、ツイッターの世界トレンド1位を記録した。また、この公演で初披露された新曲「燃えよ」を同日、配信シングルとしてリリースする。

9bedono78
9bedono78
@9bedono78

目次 - Contents