宝石の国の宝石・鉱物・ジュエリーまとめ

『宝石の国』とは、人間が絶滅してから遥か未来、体が宝石でできている人型生物たちが暮らす世界を描いた市川春子の漫画。物語序盤の内容がフルCGでテレビアニメ化された。宝石たちの中でいちばん年下のフォスフォフィライト、通称「フォス」が自身の役割を見出し、成長しながらも運命に翻弄される姿を描く。美しい作風とは裏腹に、過酷で無慈悲な展開がファンの心をえぐり、時に「地獄」とすら表現される。

アンタークチサイト

フォスを守って砕け散るアンターク。

CV:伊瀬茉莉也
硬度:三

通常は完全な液体だが、気温が下がると結晶化して人型になる。春から秋にかけては浴槽のような容器の中におり、冬になると人型になって活動を開始する。宝石たちが冬眠している冬の間、金剛と共に学校の管理や流氷の粉砕、周辺の見回りなどを担当する。愛称は「アンターク」。
足を失ったフォスが冬眠する気になれなかった冬、フォスと共に仕事にあたった。フォスとほとんど変わらない低硬度ながら、たったひとりで仕事や戦闘をこなす姿にフォスは感銘を受ける。しかし事故で両腕を失ったフォスの新しい素材を探しに出かけた先で月人に襲われ、フォスを守って攫われてしまった。両腕の喪失とアンタークを目の前で失ったことはフォスの人格に大きな影響を及ぼし、シンシャと出会った頃のフォスとは別人のようになってしまった。

室温環境下で融解する性質を持つ鉱物のひとつ。和名は「南極石」。

パパラチア

CV:朴璐美
硬度:九
靭性:準一級

イエローダイヤモンドと歳が近い、兄貴肌の宝石。ボルツの次に強かった。生まれつき体にたくさんの穴が空いており、適合する鉱物で埋めなければ意識を失ってしまう。相棒だったルチルはパパラチアのために医術を身に着けた。ルチルの手で様々な鉱物で穴を埋めて活動していたが、年々適合率が下がって意識を保てなくなっており、物語の開始時点では棺に納められて眠り続けていた。

サファイアの一種で、赤みのかかった橙色をしている。シンハラ語で「蓮の花」という意味で、産出量の少なさから「幻の宝石」とも呼ばれている。

モルガナイト

CV:田村睦心
硬度:七半

鮮やかなピンク色が特徴で、愛称は「モルガ」。活発でやんちゃな性格。ゴーシェとコンビを組んで見回りを担当している。
モルガナイトはピンク色ないし淡赤紫色の緑柱石(ベリル)。発色元素はマンガン

分類:ケイ酸塩鉱物
化学式:Be3Al2Si6O18
結晶系:六方晶系
へき開:なし
モース硬度:7.5
光沢:ガラス光沢
色:淡緑色、青色(アクアマリン)、鮮緑色(エメラルド)、黄色、ピンク色、赤色など
条痕:白色
比重:2.7

ゴーシェナイト

CV:早見沙織
硬度:七半

灰色がかった透明な体をしている。愛称は「ゴーシェ」。モルガと組んで見回りを担当している宝石で、優しい性格。

緑柱石(ベリル)の一種で、無色透明の宝石。比較的大きな原石が見つかることが多く、丈夫なため様々なカットで流通する。
ベリルは、ベリリウムを含む六角柱状の鉱物。透明で美しいものはカットされて宝石になる。無色。発色元素はアルミニウム。純度が高く無色のベリルのことを特にゴーシェナイトと呼ぶ。

分類:ケイ酸塩鉱物
化学式:Be3Al2Si6O18
結晶系:六方晶系
へき開:なし
モース硬度:7.5
光沢:ガラス光沢
色:淡緑色、青色(アクアマリン)、鮮緑色(エメラルド)、黄色、ピンク色、赤色など
条痕:白色
比重:2.7

ルチル

フォス(左)の体に白粉を塗るルチル(右)。

CV:内山夕実
硬度:六

金紅色と金色のツートンカラー。常に白衣を着ている医療担当で、割れた宝石の修復や、宝石たちに塗る白粉を固定する樹脂の管理などをしている。もとはパパラチアのパートナーで、彼の修復のために医療技術が向上した。パパラチアが目を覚まさなくなってからも彼の修復を諦めてはいない。

和名は「金紅石」。天然のルチルは結晶が小さすぎるか透明ではないため、宝石として加工されることはほとんどない。
水晶をパワーアップしたもの(潜在能力を引き出す)。

分類:酸化鉱物
化学式:TiO2
結晶系:正方晶系
へき開:2方向に明瞭
モース硬度:6-6.5
光沢:金剛光沢
色:赤褐色、金黄色
条痕:褐色
比重:4.2

ジェード

CV:高垣彩陽
硬度:七

朝礼や各種打ち合わせの議長や金剛への報告など、事務方のリーダーのようなことをしている。生真面目な苦労性で、ユークレースと行動を共にすることが多い。まじめすぎる性格。

和名は「翡翠」。東洋や中南米で古くから愛されてきた宝石で、幸運の守り石。

分類:ケイ酸塩鉱物
化学式:NaAlSi2O6
結晶系:単斜晶系
へき開:2方向に完全
モース硬度:7
光沢:ガラス光沢
色:白色、淡緑色
条痕:白色
比重:3.3

ユークレース

CV:能登麻美子
硬度:七半

2173歳。愛称は「ユーク」。体の左側が灰白色、右側が青色という特徴を持っているが、時折左右が入れ替わる。書記を担当していて、見回りのスケジューリング等を行っている。主にジェードと行動を共にしている。

基本は薄い青や青色だが、不純物によって無色、白色、緑色などに変化する。

分類:珪酸塩鉱物
化学式:AlBeSiO4・OH
結晶系:単斜晶系
へき開:完全
モース硬度:7.5
光沢:ガラス光沢
色:青色、無色、白色、緑色
条痕:白色
比重:3.1

アメシスト

左が「エイティ・フォー」、右が「サーティー・スリー」。

CV:伊藤かな恵
硬度:七

双晶であり、2人でひとつの宝石。髪の編み込みの向きを変えており、向かって左側の目が隠れているのが「エイティ・フォー」、向かって右側の目が隠れているのが「サーティー・スリー」。双晶のため、お互いが素手で触れあっても割れないが、ぶつかりあう音が周囲にはちょっとしたストレスとなる。
アゲートの足を得たフォスと一時的にコンビを組むことになる。見回りを担当しており、剣の扱いは凄腕だ。

和名は「紫水晶」。加熱することで色が黄色に変化し、宝石名としては「シトリン」と名を変える。流通しているシトリンのほとんどはアメシストを加熱処理したものだ。

化学組成:SiO2(二酸化ケイ素)
光沢はガラス光沢で、色は淡いライラック色から、濃紫色まで幅広い色合いがある。

shuichi
shuichi
@shuichi

目次 - Contents