ねこ、はじめました(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ねこ、はじめました』とは、2015年から少女雑誌『ちゃお』にて連載されている環方このみの漫画で、単行本の発売やボイスコミックも制作されている。交通事故に遭ってしまった主人公で男子高校生の和代尚は、たまたま近くにいた野良猫と中身が入れ替わってしまう。同じ学校に通っている野山チカに拾われニャオと名付けられた尚は、チカのペットとしての生活が始まる。猫になったからこそ知ることができた猫社会の厳しさや猫のしぐさ、人間と猫の違いなどが面白おかしく描かれている大人気コメディー作品である。

脱走

交通事故が原因で近くにいた猫と中身が入れ替わってしまった尚は、このまま自分は助からないと思っていた。そんな時、飼い主となったチカと外出した際に近所の総合病院に入院している自分の姿を見かける。このことがきっかけで元の姿に戻る方法を探すため、チカが外出しているすきに窓のカギを開けて脱走しては、チカが帰宅する時間に部屋に戻るという毎日を送るようになる。

ネコ先輩

突然人間から猫になってしまった尚にとって、小さな子供や自転車、犬などを怖い存在だと実感する。そんな危険だらけの世界で顔色一つ変えずに生活している周囲の猫を、尚は「ネコ先輩」と呼び尊敬するのだった。

ネコ語

近所や街中にいる猫たちに思うように言葉が通じない尚は、猫たちの考えていることも分からずモヤモヤした気分で毎日を過ごしていた。そんなある日、飼い主のチカが『ネコ語マスターへの道』という本を持っていることに気づく。ネコ語さえマスターすれば周りの猫たちとのコミュニケーションが取れると考えた尚は、チカの留守中に一生懸命本を読み始める。
しかし本で紹介されているネコ語は、好意を寄せて体にすり寄ってくる「すりすり」など言葉ではなく猫の行動の意味を説明したものばかりだった。てっきり人間のように猫同士で言葉を交わせると思っていた尚は、この本を通して猫には言葉がなく行動で表している様子を、人間が「ネコ語」と呼んでいるのだと再認識するのだった。

『ねこ、はじめました』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ニャオのトイレシーン

チカは、ニャオのために猫砂やトイレシートを買い揃える。ニャオが目の前でトイレを済ませるのを見届けようとニャオに熱い視線を送るチカに恥ずかしさを感じた尚は、人間用のトイレに座って用を済ませ水まで流してしまう。
実際猫を飼っていても、猫が人間のトイレで用を済ませるのを見られる確率は極めて低い、衝撃的なシーンである。

ニャオが動物病院で検温されるシーン

何度かニャオが動物病院で診察を受けるシーンが描かれている。この診察でニャオは、動物がお尻で検温をするということを初めて知り驚く。検温のたびに羞恥心などなんとも言えない複雑な感情が取り払えずにいるニャオの表情に、ご愁傷様ですと声をかけてあげたくなるシーンである。

ニャオ「モジャい」

野良猫と入れ替わってしまった尚がニャオという猫の名前で生活をしていたある日、街中で子ネコと出会う。ニャオは道路脇の側溝に落ちてしまいそうになる子ネコを安全な場所に移そうと考える。親猫が子猫の首を咥えている姿を思い出したニャオが、意を決して子ネコの首を咥えて移動させようとした。口の中に子ネコの無数の毛が入ってきた状況を苦痛に感じたニャオから出た言葉がこの「モジャい」だった。見た目は猫でも中身は人間の尚なのだと改めてわかる瞬間でもある。

『ねこ、はじめました』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

関連本の発売

『ぎゅっとしたいの!』

『ちゃお』で大人気となっていた動物系の物語が7本収録されているだけでなく、このコミックでしか読むことができない『ねこ、はじめました』と『犬の国』の完全新作までが掲載されている。物語の他にも心理テストなど女の子なら思わず夢中になってしまいそうな読み物も多数収録されている。

別冊『ねこ、はじめました~なんでか今日もねこぐらし~』

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