東京タラレバ娘(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『東京タラレバ娘』とは『Kiss』にて2014年より掲載された東村アキコによる恋愛漫画。2017年には吉高由里子主演でテレビドラマ化されている。高校の同級生である倫子、香、小雪の3人は33歳独身。小雪の父が営む居酒屋「呑んべえ」に女子会と称して集まっては、「あのときこうしてい『タラ』」「こう言ってい『レバ』」などとタラレバ話を酒のつまみにしている。アラサー女子のリアルな仕事・恋愛模様が描かれ、同世代の女性読者を中心に共感を呼んでいる。2019年からは新シリーズのシーズン2が連載。

酔いつぶれて「呑んべえ」の前で派手に転ぶ倫子たち。「手を貸しなさいよ」という香に対し、KEYは手を貸さず「30代は自分で立ち上がれ。もう女の子じゃないんだよ?」と投げかけた。困ったときは周りの男性が女性を助けて当然と思っている倫子たちに対し、30代になったら自立して自分の力で解決して生きていけと発破を掛けている。

倫子「30を超えた私たちはいつも試合には参加せずにみんなが頑張って戦っているのをベンチの中から見物して偉そうなことばかり言っていた ユニフォームは着たままでいつでも行けると自信満々で」

マミから早坂と付き合い始めたと聞かされた倫子。「30を超えた私たちはいつも試合には参加せずにみんなが頑張って戦っているのをベンチの中から見物して偉そうなことばかり言っていた ユニフォームは着たままでいつでも行けると自信満々で」と心の中で倫子は感じた。高校生の彼氏がいるけれど早坂とも付き合ってみる、というマミの言葉に、文句と言い訳ばかり言って自分から踏み出せない不甲斐なさを感じていた。

倫子「いくら『マシ』を数えたって私の人生全然幸せじゃない」

KEYと一夜を過ごした倫子は、いつものように「呑んべえ」で香と小雪に一連の出来事を話すが、「若い男とそういうことがあるだけマシ」などと返され戸惑う気持ちを取り合ってもらえない。帰り道を歩いているときに「いくら『マシ』を数えたって私の人生全然幸せじゃない」と心の中で感じる。
他人と比べて自分のほうが上だと思っても、それが自分の幸せには繋がらないということを実感する倫子。「私達が欲しいものはとっくにわかってる。残念ながらそれは多分『愛』なんです」と続く。

KEY「あんたらの歳だとチャンスがピンチなんだよ」

若い子のピンチヒッターとして回ってきた仕事に対し、今までやったことがないジャンルだがチャレンジすると前向きに挑む倫子に対して、KEYは「あんたらの歳だとチャンスがピンチなんだよ」と語る。チャンスではあるが、同時にこれまで培ってきた実力を見せつけないと信頼を勝ち取れないという危機感を倫子に訴えているセリフ。

倫子「仕事のあとに飲む酒は何倍もうまいってことを思い出した」

KEYにねじこまれ仕事することになった北伊豆のネットドラマの仕事。倫子は地元の担当者のやる気に触発され、一生懸命仕事に取り組むことの充実感を思い出す。仕事が終わった後、仲間とわいわい酒を酌み交わしながら「仕事のあとに飲む酒は何倍もうまいってことを思い出した」と感じた。倫子はこの出来事をきっかけに、東京に戻ってもう一度心機一転仕事に打ち込むことを心に誓う。

『東京タラレバ娘』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

構想のきっかけはオリンピックの東京開催決定

このマンガの構想を思いついたのは、2020年のオリンピック開催地が東京に決まった「お・も・て・な・しフィーバー」の頃、東京開催決定にショックを受けていた作者の周りのアラサーアラフォーの女友達をネタにそのままマンガを描こうと思ったことがきっかけ。(出典:第1巻「おまけマンガ」より)

榮倉奈々(香)、大島優子(小雪)は私生活で結婚

香役の榮倉奈々は2016年、小雪役の大島優子は2021年に結婚。
大島優子の結婚発表時、倫子役の吉高由里子がtwitterで『東京タラレバ娘』になぞらえて、「あ、うんっ 2人とも(結婚指輪の絵文字)だから 1人で タラレバ言ってるからね」と投稿して結婚を祝い話題に。

英訳版が「漫画界のアカデミー賞」受賞

2019年、優秀な漫画に贈られ、漫画界のアカデミー賞と呼ばれる米国のアイズナー賞で、最優秀アジア作品賞に『東京タラレバ娘』の英訳版が選ばれた。

『東京タラレバ娘』の主題歌・挿入歌

主題歌:Perfume「TOKYO GIRL」

[Official Music Video] Perfume 「TOKYO GIRL」

2017年2月15日発売。
主演の吉高由里子が友情出演している。

narunao_honobono
narunao_honobono
@narunao_honobono

Related Articles関連記事

ママはテンパリスト(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

ママはテンパリスト(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ママはテンパリスト』とは、東村アキコによる日本の育児エッセイ漫画。作者の愛息・ごっちゃんの成長していく姿がおもしろおかしく描かれていて、読むと笑える作品。育児の苦労や大変さだけでなくその中にある幸せも感じられる。キャッチコピーは「すいません 育児ナメてました」。 育児漫画として根強い人気があり、出産祝いとしても選ばれている。『月刊コーラス』(集英社)にて2007年8月号から2011年7月号まで連載。2011年に完結し、単行本は全4巻(A5判)。

Read Article

海月姫(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

海月姫(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

海月姫(くらげひめ)とは、漫画家・東村アキコにより描かれた少女漫画である。講談社発行の雑誌Kissにおいて連載されている。オタクでニートの女たち、通称”尼~ず”はレトロなアパートの天水館で自らの趣味に没頭して暮らしていた。その一員である主人公の月海はクラゲのクララをきっかけに女装男子の蔵之介と知り合い、天水館売却を阻止すべくクラゲモチーフのドレスデザイナーとして奮闘することになる。

Read Article

かくかくしかじか(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

かくかくしかじか(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

『かくかくしかじか』とは、『Cocohana』にて2012年~2015年に連載された東村アキコによる自伝漫画である。幼い頃から漫画家を夢見るお調子者で夢想的な少女・アキコは、美大受験に備えて通い始めた絵画教室で一風変わった講師・日高と出会う。絵画一筋の情熱を貫き独特の人生観を持つ彼に様々な影響を受けながら、アキコが高校生活、大学受験、OL時代を経て漫画家としての人生に至るまでが描かれている。

Read Article

ひまわりっ 〜健一レジェンド〜(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

ひまわりっ 〜健一レジェンド〜(東村アキコ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ひまわりっ~健一レジェンド~』とは東村アキコにより『モーニング』にて2006年から2020年まで連載された漫画作品である。2020年には実写ドラマ化された。宮崎を舞台に、会社員として働く林アキコが漫画家になる夢を叶えるために奮闘する様を描いている。アキコの父親、健一の破天荒な言動に、彼女を含め周囲は振り回されていくことになる。夢のために奮闘するアキコと破天荒な父親とのやり取りに加え、アキコの恋心の行方やと恋のライバルとのバトルなどが詰め込まれたギャグ漫画である。

Read Article

東村アキコの漫画「ヒモザイル」が炎上してわずか2話で休載!?その経緯とネットの反応まとめ

東村アキコの漫画「ヒモザイル」が炎上してわずか2話で休載!?その経緯とネットの反応まとめ

人気漫画家・東村アキコの作品『ヒモザイル』が炎上し、僅か2話で休載してしまったことが話題になっている。この作品は東村本人がモテない男性を集め、家事などができるヒモとして育成し、キャリアウーマンとマッチングさせるというプロジェクトを元にした実録漫画である。その内容が「ヒモと主夫を一緒にするのはどうなのか」「余計なお世話」などの批判を集め炎上する事態となった。

Read Article

目次 - Contents