野田ともうします。(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『野田ともうします。』は、2008年から2016年まで連載された柘植文による漫画作品、およびそれを原作としたNHKのショートドラマ。眼鏡にひっつめ髪、グレーのスウェットにジーパンと、「どこにでもいる」地味で真面目そうな風貌だが、どこか一風変わった女子大学生である野田と、そんな野田に振り回される周囲の人物の日常を描くショートコメディ。シュールな世界観と、野田の浮世離れした価値観で多くのファンを掴んでいる。

目次 - Contents

シーズン3

佐山さん:井原幹雄(8話)
ウメさん:大方斐紗子(8話、14話、17話)

『野田ともうします。』の用語

東京平成大学

野田が通っている大学。彼女は文学部ロシア文学科に所属している。「東京」平成大学という名前ではあるが、実際の所在地は埼玉県。

手影絵サークル

野田が所属している大学のサークル。三本木が部長、佐藤が副部長を務める。

ジョリーズ

仕事中の野田、亀田、富沢の仲良し3人組。

作中に登場する野田のアルバイト先のファミリーレストラン。野田のほか、亀田や富沢という個性豊かな従業員たちが働いている。

『野田ともうします。』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

野田「わたくし、野田ともうします。これは太宰治の小説の一節ですが、わたしには同年代の若者の生活というものが見当がつきません。」

コミックス第1巻に出てくるフレーズで、ドラマ版の冒頭で必ず流れるナレーションがこの「わたくし、野田ともうします。これは太宰治の小説の一節ですが、わたしには同年代の若者の生活というものが見当がつきません。」だ。文学少女である野田らしく、太宰治による名作小説『人間失格』に登場する、「恥の多い生涯を送って来ました。 自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。」という衝撃的な冒頭を、見事にいじって自分のものにしている。
いつもひっつめ髪にメガネ、グレーのスウェット、Gパン、スニーカー、という格好に身を包み、趣味は読書。サークルは「手影絵サークル」。「かっこいいシチュエーションの土下座とは何か」を大学の友人やサークルの先輩に相談したりと、何かと異彩を放っている野田。周囲から浮いている自覚はあるものの、我が道を行く彼女の魅力的なキャラクター性が詰まった一言だ。

重松「今、あなたは100mを3秒くらいで走ろうとしているわよ」

優勝賞品の巨大テレビを目当てに「ミスコンに出る」と言い始めた野田に対する、重松が心の中で入れたツッコミが「今、あなたは100mを3秒くらいで走ろうとしているわよ」である。シンプルに「無理」と伝えるよりも、よほど絶望的な状況であることが漂ってくる一言だ。
ドラマ版でも原作漫画でも、重松の鋭すぎる内心のツッコミは多くのファンの心を掴んでいるが、彼女の語録の中でも屈指のキラーフレーズとして人気を博している。

『野田ともうします。』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

超短尺ゆえの苦労が詰まった「5分ドラマ」

本作『野田ともうします。』のドラマ版は、5分間という短い放送時間の中に日常の面白みを「これでもか」とばかりに詰め込んだ超単尺ドラマだが、それゆえに、制作にあたって苦労や工夫を強いられる場面は多かったという。
シーズン1を最初で最後のつもりで作ったのだが、好評だったことから続編が決定。放送に見合うエピソード選びにあたり、「この規模にしては大変だな…」というエピソードも多かったことや、初期は「低予算」を意識した撮影体制で、カメラはCanonの一眼レフを使って撮影された回があったりもしたことが、制作スタッフによって明かされている。

TAMTAM
TAMTAM
@tamtam

目次 - Contents