リップルアイランド(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『リップルアイランド』とは1988年1月にサンソフト(サン電子)から発売されたファミリーコンピュータ用のアドベンチャーゲームである。当時あまり見られなかったコマンド選択型ゲームとなっている。
舞台は自然豊かな島リップルアイランド。ある日皇帝ゲロゲールと名乗る魔物が現れ、ナサレル姫を略奪してしまう。主人公の少年カイルは姫を助けて褒美をもらうため旅に出る。

『リップルアイランド』の概要

『リップルアイランド』とは1988年にサンソフトから発売されたファミリーコンピュータ用アドベンチャーゲームである。後にPlayStation用ソフト『メモリアル☆シリーズ サンソフト Vol.4』に収録された他、NTTドコモのiアプリやニンテンドー3DS用のバーチャルコンソールでも配信された。
リップルアイランドは人間と動物が共存する平和で小さな島。しかし闇の皇帝ゲロゲールと名乗る魔物が現れ、島の北の海に城塞を築き、そこから島を侵略し始めた。ゲロゲールは手始めに島を治めるドテーラ王の娘、ナサレル姫を略奪する。ドテーラ王は「ゲロゲールを倒した者には褒美を与え、姫との婚約を約束する」と島中におふれを出す。島のはずれに住む主人公カイルにもその話は届き、一攫千金を夢見てゲロゲール退治の旅に出かけるのであった。

『リップルアイランド』のあらすじ・ストーリー

『リップルアイランド』はマルチエンディングシステムとなっており、4つのエンディングが用意されている。キャルと幸せになる(スタッフクレジット有り)、ナサレル姫と結婚する、カエルの姿のナサレル姫と結婚する、ゲロゲールと戦う前に逃げる、の4つである。ベストエンディングとされるスタッフクレジットの流れるエンディングを迎えられるようにストーリーを進めていくのが一般的である。

エリア1

闇の皇帝ゲロゲールに攫われたナサレル姫を助けるため、主人公カイルはまず姫の父・ドテーラ王のいる城へ向かった。道中、リトナの村で姉が病気に苦しんでいるという妹に出会う。姉にフルーツを食べさせれば元気になるが、最近はフルーツが採れず困っているという妹にカイルはイチゴを届け、隣人のおじさんからお礼として湖までの地図をもらう。
湖にやってくるとキャルという名の女の子がいた。キャルはゲロゲールが不思議な力を手に入れ、その力の影響で湖に沈んだ村や、食べ物がなくなり人の住めなくなった村もあるという。そしてカイルと共にゲロゲール退治に向かうことになった。
城へ向かう道中、2人の前に意地悪なオコジョが現れ道を阻まれる。ウサギのビットやプレーリードッグのプレリの力を借りてオコジョを足止めし、城へたどり着く。
ドテーラ王はゲロゲールが力を手に入れた理由として、島に封印されている強大な力を持った石、3種の神器の1つを手に入れたのではないかという。そして残りの2つを手に入れれば、きっとゲロゲールを倒すことができると。2人は残りの神器を手に入れるため旅立った。

エリア2

森にやって来たカイルとキャル。リスのクレルから「物知りじいさんに会えば、力になってくれる」と聞き、おじいさんを探しに行く。途中で出会ったフクロウに木の実をあげ「おじいさんは水の壁の中にいる」と教えてもらう。「水の壁」とは滝のことで、滝の裏側に住むおじいさんに会うことができた。
おじいさんから「海沿いの崖に咲く赤い花を持ってくれば力になってやる」と言われ、2人は崖に向かうが花には手が届かず、どうしても取ることができない。困った2人は赤い実とキツネにもらった白い花で赤い花を作り、それを崖に咲く赤い花だと偽っておじいさんから話を聞くことに成功する。この森に神器の1つがあり、3本の大木の前で呪文を叫べば道が開くと教えられ、2人は無事に神器を手に入れた。
森の出口に住んでいるムササビは神器を持っているキャルを見て「神器を手に入れられたならゲロゲールを倒せるかもしれない」と2人を雪山へと運ぶ。

エリア3

エリア2のラスト、ムササビが2人を雪山へ運ぶシーン。キャルは背中に乗せてもらっているが、カイルは乗せてもらえなかったのか尻尾に掴まっている。

雪山に着いたカイルとキャルは、岩場で遊ぶ2匹の子ウサギと、その子ウサギたちを探す母ウサギに会う。母ウサギに頼まれ子ウサギを家へ帰るように促すが、遊び足りない子ウサギは帰ろうとしない。
雪原にいるイタチに相談すると、アザラシのヒゲと交換にニンジンをもらう。ニンジンはウサギの大好物なので持っていけばきっと付いてくるという。ニンジンを持っていくとイタチの言う通り、子ウサギは家に帰っていった。
雪山を散策中に雪の積もった木をカイルがふざけて叩くと、大きな雪の塊がキャルの頭に落ちる。驚いたキャルが大声をあげるとなんと大雪崩が発生。しかし母ウサギが巣に引き入れてくれたおかげで2人は難を逃れた。そしてすっかり雪がなくなった山の頂上に光るものを見つけた2人。行ってみるとそこには2つ目の神器があった。
神器を手に入れた2人は雪に埋まった崖を通り、雪山を越えるのだった。

エリア4

ゲロゲールの城塞を目の前にした海上のシーン。不安になったキャルがカイルにゲロゲール退治をやめようと言う。

ゲロゲールに滅ぼされた漁村にやって来たカイルとキャル。ゲロゲールの城塞へ行くには海に出なければならない。使えそうな道具を集めながら村を調べてまわると古い井戸を見つける。中が暗いため海岸にいたカメの下から見つけたヒカリゴケを灯りにし、更に古い小屋にあったロープを使って中に入ってみる。
井戸の中は広く、洞窟のように道が繋がっていた。別れ道が多く迷いながらも先へ進むと洞窟は海へと繋がっていた。そこで穴の空いた船を発見し、ビンのコルク栓で修繕する。そしていよいよゲロゲールの城塞へ向けて海へと漕ぎ出すのであった。
しかしゲロゲールの城塞が見えてくるとキャルは、不安になったのかゲロゲールと戦うのをやめてどこかに逃げてしまおうと提案する。そんなキャルにカイルは「ここでやめるわけにはいかない」と言い、キャルも考え直し、城塞へと向かった。
(ここで「キャルと逃げる」を選択すると、エンディングになる。)

エリア5

ゲロゲールの城塞に到着したカイルとキャル。城の前には1人の女の子がおり、兄がゲロゲールに捕まってしまったため助けて欲しいという。承諾した2人に女の子は兄がくれたという髪飾りを託し、これを見せれば兄が気づいてくれると伝え、安全な場所へと向かった。
城の庭に進むとゴミが散乱していた。拾い集めるとネズミが現れ、ゴミを集めた2人に感心し、イカのアシのおつまみをくれる。
城の門に近づくと見張りがいたため、拾ったゴミの紙袋を破裂させて驚かせ、その隙に城内へ侵入する2人。地下へ進むと扉を発見する。扉の前には見張りがいたが、拾った石を投げて気を引くと鍵を落としていく。鍵を入手することに成功するが、見張りが戻って来たためその場を離れる2人。
2階の部屋に入ると酔っ払ったタヌキがいた。タヌキにイカのアシを渡すと喜び「この上階にいるアルマジロは尻尾が弱点だ」と教えてくれる。
その後見張りに見つかり、牢屋に入れられてしまう2人。そこにはゲロゲールによって捕らえられた人々がいた。その中に女の子の兄がおり、2人が神器を持っているのを見てゲロゲールが神器によって強い魔力を持ったこと、神器は強い願望や欲望にはたらくと教えてくれる。話を聞いていた周りの人々の助けで2人は牢を抜け出し、ゲロゲールを探して再び城内へ。
先ほどは入れなかった部屋にアルマジロが戻って来ていた。タヌキに教わった通り尻尾を攻撃するとアルマジロは壁を破壊して逃げていってしまう。壁の穴は別の部屋に繋がっており、その部屋へ進むとそこにはゲロゲールがいた。
ゲロゲールは神器を使い2人を攻撃。カイルは応戦しようとするが神器は反応しない。大きな一撃が来たところをキャルがカイルを庇い倒れる。その姿に怒ったカイルは神器の力を解放しゲロゲールをついに倒すのであった。
ゲロゲールの正体は島に住む1匹のカエルだった。世界征服という野望を持っていたカエルがたまたま神器を見つけたのだった。すると別のカエルが現れる。それはゲロゲールによってカエルの姿に変えられたナサレル姫。3つの神器を使って姫を元の姿に戻し、城へと凱旋する。

エピローグ

ゲロゲールを倒し、姫との結婚を断ったカイルとキャルがこれからどう暮らしていくのか話すシーン。

リップルアイランドには再び平和が戻った。ドテーラ王はカイルがナサレル姫と結婚し、島を治めていくことを希望するがカイルはそれを断る。
キャルは「あんなにいい話を断るなんてもったいない」と言うが、カイルは「好きでもない人とは一緒になれない」と言う。そしてゲロゲールによって家を失ったキャルに「お前さえよければ、俺の村に来いよ」と告げるのであった。
(このエンディングは4つのエンディングのうちベストエンディングとされるスタッフクレジットの流れるエンディングである。)

『リップルアイランド』のゲームシステム

エリア

ゲームは5つのエリアに区切られている。次のエリアへ進んでしまうと前のエリアには戻れないため、ベストエンディングの条件を満たさないまま進んでしまう可能性がある。
また不要なアイテムはエリアが変わった際に自動リセットされ、なくなっている。

コマンド選択式

一番左のコマンド「移動」を選んだ時の画面表示。また青い9つのボタンがコマンドになっている。

go-1035656808588528277088
go-1035656808588528277088
@go-1035656808588528277088

目次 - Contents