【超大作】教科書に載らない暗い歴史…「親なるもの 断崖」を徹底紹介!
曽根富美子の『親なるもの 断崖』は、昭和初期の北海道に実在した幕西遊郭を舞台にした物語。思わず目をそらしたくなるような生々しい描写が特徴的なヘビーで残酷な作品ですが、史実を元にした物語は一見の価値があります。
ネット広告などで紹介され、じわりじわりと知名度を増している『親なるもの 断崖』について紹介します。
武子は芸者の道を。梅は遊女の道を。道子は下働きを。
それぞれ全く違った方向で、色々な苦労を抱えながら進んで行きます。人間の描写が複雑に描かれており、読み進める手がとまらなくなります。
主人公:梅が生き地獄の中で絶望します
「誰か聞いて
人に生まれながら牛馬にもおとる虐待を受けた 女のうめきを
いつも空腹で目が覚め ああ 今日も私は女郎なのかと
それでも 夜 男をむかえるため 身じたくをする
せめて忘れないでいてほしい 私のような女たちがいたことを」
出典: www.amazon.co.jp
出典: ameblo.jp
「自分が女郎でいることを当たり前だと思うな」
「自分が女郎でいることを疑問に持て」
その言葉に異常とも思える現状を不思議と思わない社会、現代にも通じそうな社会の中にある「麻痺」というものへの危惧が込められている感じすらします
賛否両論あるのかもしれませんが、目をそむけてはいけない1つの歴史を描いた傑作だと思いました
出典: www.geocities.jp
梅ちゃんは、戦争を推し進める当時の日本でタブーとされていた思想を持った医者の息子と恋に落ちます。
出典: ameblo.jp
出典: pbs.twimg.com
地獄のような日々を過ごす人たち
道子の最期 血を吐きながらいったコトバ
「お梅ちゃん(道子と一緒に売られてきた美少女)はきれいな顔してるなァ…うらやましいなァ…」
よくバナー広告に出てる、親なのるもの断崖 っていう漫画を試し読みしてみた。 醜女と美人の姉妹が遊廓で働くってやつ。 試し読みだけで気分がすっごく滅入るやつだったわ(;´д`) なんていうか、醜女とされる道子ちゃんの人生ハードモードさ。美人の姉ちゃん達までハードモードというキツさ。
— イソップ (@asuka1025) 2015.05.06 13:20
痣が残るほど武子の肌をつねりあげ、嫌がらせをする先輩芸者たち。凍りつくような冬の庭先で泣きながら三味線をかき鳴らす武子。
遊郭に売られた四人の少女の物語なんだけど、美人なお梅と武子は悲惨な運命を辿るといえども、色んな男に愛されて恋愛もする。
— エヴィ (@Evie0328) April 30, 2015
醜女の道子は4人の中でも取り分け悲惨な境遇で物語的にも殆ど語られなかっっていう。ある意味リアル。
松恵を思うと涙が出てくるし武子を思うと彼女のようにはなれないと感服するし梅ちゃんを思うと切なくみっちゃんはただただかわいそう でもかわいそうと思うのはみっちゃんにとってそれこそ酷なんだろうと思うともう
— 僧侶くん@光のカプ鯖戦士 (@priest_world4) 2015.04.30 14:21
11歳の梅ちゃんは、姉である自殺した松恵の姿を見て11歳で生理が来る前の見習いの時期から、番頭の直吉に客の取り方を教えてもらい、女郎となります。
出典: ameblo.jp
出典: ic.mixi.jp
重い内容です。北海道に住むものとしては、今のこの生活はこれだけの犠牲の上に成り立っているという事実を知っておかなければいけないと思います。日本人はともすれば過去の過ちをなかったものにしようとしたり、程度を低く言ったりすることが多々あり、事実を事実として多くの国民が認識しなければいけないと思います。マンガという媒介は、読みやすく理解しやすいものなので、ぜひ学校現場で使ってほしいと思います。
出典: www.amazon.co.jp
1部と2部に分かれており、1部が幕西遊郭で働く女性たちの生き様をリアルに描かれています。現在は、絶版になっていて電子書籍でしか読めませんが、多くの方に読んでほしい作品です。