だから私はメイクする(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『だから私はメイクする』とは、シバタヒカリによる日本のヤングレディース漫画。原案は、劇団雌猫によるエッセイ集『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』。『FEEL YOUNG』2019年8月号より2021年4月号まで連載された。メイクが好きすぎてあだ名が「マリー・アントワネット」の女、推しのためにセルフネイルに励む女、自分のしたいおしゃれと周囲の目で板挟みになっている女など、メイクを通して現代の戦う女性を描いたオムニバスストーリー。2020年にテレビドラマ化もされている。
喜多木ツネ(きたぎつね)は美しい人好きが高じて芸能界のマネージャーとして働く女性。今は絶賛売り出し中の女優、桐ヶ谷澪(きりがやみお)のマネージャーとして日々邁進している。
オーディションに落ちながらも努力してようやく花開いた澪をずっと支えてきたツネは、かつてない程の忙しさに追われていた。そんなツネを見て澪は大丈夫かと聞くが、ツネは「澪に比べたら私なんて全然!」と返すが、それに対し澪は「大変さは人と比べるものじゃないと思うけど」と言った。ツネは楽ではないけど心から尽くしたいと思う相手ができたことを喜んでおり、弱音なんて吐いたってどうにもならないと思っていた。
そう思いながら深夜働く中、澪から電話が掛かってくる。澪はツネに「せめて私達だけは、私達の首絞めないようにしよ!」と言った。その言葉にツネは思わず泣いてしまう。そして二人で「あ〜自分の時間欲しい!」と愚痴るのだった。
ある日、仕事が押して急に2時間の待機時間ができた。ツネは思い出したように澪を街へ連れ出し、コスメを爆買いする。忙しい二人には自分でメイクをする暇もなく、買ったコスメは浪費であるが、それは自分のことだけを考えた証であり、二人は満足するのだった。
周りと比べて傷つく女
丹希(にき)は熊谷、論子と同級生の女性。熊谷と論子に誘われ、カフェへと入った。熊谷は論子と丹希に装いにまつわる自分の話をエッセイにしてほしいと頼みたかったのだ。オシャレといっても人それぞれの動機や目的、楽しみ方があるのを知った熊谷は、人の考え方に触れて自分のことがわかるようになった経験を形にしてみたいと思ったと語る。論子は乗り気だったが、丹希は自分は適任じゃないと断る。論子は書きなよと反論するが、丹希は「押し付けないでよ!」と叫び、その場を去ってしまった。
その夜、心配した熊谷は丹希の家へと訪れた。そんな熊谷に丹希は「私、今日、美容整形の予定ブッチしたんだ」と打ち明ける。丹希は中学生の時から可愛い子扱いをされるようになり、可愛いイメージを保たなければ自分に価値はないと思うようになった。しかし周りには自分より可愛い子がおり、特別可愛い子ではないことに気付かされて、そう思わせた人達やそう思い込んだ自分を呪ったと言った。でもひどい扱いを受けたわけではないから幸せな方だと言う丹希に、熊谷は「でも苦しかったんでしょう?容姿に関する幸や不幸は誰かと比較するものじゃない!」と返した。
丹希は、熊谷も歳を取ることに悩んでいるということを知って、悩みがあるのは自分だけではないことに少し安心した。それからエッセイを書くことを決め、論子に謝りたいから会って話したいと連絡した。
『だから私はメイクする』の登場人物・キャラクター
BA(ビューティーアドバイザー/美容部員)
熊谷すみれ(くまがいすみれ/演:神崎恵)
祥伝デパートで働く凄腕BA。お客様にしっかり寄り添い、親身になって接客してくれる熊谷にファンも多い。6年前は地味で猫背だったが、指導員の猫田のメイクやアドバイスで自信を持つ。猫田と共に、装いにまつわる自分の話のエッセイ集を作っている。祥伝デパートの閉店後、国家資格を取り新たな仕事を目指すが、詳しくは描かれていない。
猫田(ねこた/演:藤原紀香)
熊谷の指導員のBA。今は一児の母で休業中。明るく豪快な性格で、地味な熊谷に自信を持たせてくれた恩人のような人。かっこいいマタニティ服を作ろうとしているほか、熊谷と共に装いにまつわる自分の話のエッセイ集を作っている。
熊谷の友人
北郷兎咲(きたごううさ/演:太田莉菜)
敏腕OLでロボットアニメオタク。熊谷の友人。脳内ではいつもロボットアニメの主人公になったような妄想が繰り広げられている。取引先と午前過ぎまで飲み会、翌朝7時出勤に関わらず、スーツにシワ一つなく肌もツヤツヤで、プレゼンまで完璧にこなす敏腕ぶり。自分なりの「ワーク・ビューティー・バランスメソッド」を持っており、金や男を使って自分に遠慮なく生きる道を突き進んでいる。
月野輪子(つきのりんこ/演:石川恋)
公民館で水彩画教室の先生を務めていた。熊谷の友人。友人の熊谷から打診を受け、ドバイの美容サロンで働くこととなる。自分に自信が持てず遠慮がちだったが、ドバイでの経験で自信を取り戻し、イキイキと生活している。
丹希(にき)
自分の見た目に自信の持てない女性。熊谷の友人。整形を試みるが勇気が持てずドタキャンしてしまう。中学生の頃可愛い子扱いされるが、大人になるほど自分より可愛い子は大勢いることに気づき苦しむ。「ジンジャーブレッド♀」という名前でツイッターをしている。
その他主要人物
錦織笑子(にしきおりえみこ/演:島崎遥香)
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『だから私はメイクする』の概要
- 『だから私はメイクする』のあらすじ・ストーリー
- あだ名がマリーアントワネットの女
- 推しネイルを始めた女
- 周りの添削行為にうんざりする女
- ワーク・ビューティー・バランスメソッドを持つ女
- 謙遜してしまう女
- 「私なんか」と自信が持てない女
- 推しのためにイメチェンする女
- アイドルとして自信が持てない女
- ロリータ服を着続ける女
- 理想の自分のために努力する女
- メイクをせず走り続ける女
- 周りと比べて傷つく女
- 『だから私はメイクする』の登場人物・キャラクター
- BA(ビューティーアドバイザー/美容部員)
- 熊谷すみれ(くまがいすみれ/演:神崎恵)
- 猫田(ねこた/演:藤原紀香)
- 熊谷の友人
- 北郷兎咲(きたごううさ/演:太田莉菜)
- 月野輪子(つきのりんこ/演:石川恋)
- 丹希(にき)
- その他主要人物
- 錦織笑子(にしきおりえみこ/演:島崎遥香)
- 川松泰子(かわまつそうこ/演:阿部純子)
- 亀山(かめやま/演:片山友希)
- 珠緒(たまお)
- 播堂真帆(ばんどうまほ)
- 天馬翔子(てんましょうこ)
- 中丸千鶴(なかまるちづる)
- 喜多木ツネ(きたぎつね)
- その他
- 吉成(よしなり/演:井上祐貴)
- 竹(たけ)
- 中村(なかむら/演:山口大地)
- 岡田(おかだ/演:奥村佳代)
- 丸山(まるやま)
- 桐ヶ谷澪(きりがやみお)
- 天馬由仁子(てんまゆにこ)
- 『だから私はメイクする』の用語
- 祥伝(しょうでん)デパート
- ギルティメルティー
- BA(ビューティーアドバイザー/美容部員)
- 『だから私はメイクする』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 熊谷「どんな理由でメイクするかに関わらず、自分のことを好きになれることが大事だと思います」
- 猫田「正解なんてないですよ!どうありたいかがあるだけで、だからここにあるものは全部お客様の願いを叶える可能性がある!その中から素直な気持ちに従って選んだものは、きっとお客様の大丈夫を作ってくれますよ!」
- 翔子「それでも今は、おばあさんになるまで着続けるぞ〜って言いたい!」
- 『だから私はメイクする』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 女性やオタクのホンネを聞き出す同人サークル・劇団雌猫
- テレビドラマ化
- 一番苦労したエピソードは12話、丹希の話
- 『だから私はメイクする』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:lol-エルオーエル-「restart」