サマータイムレンダ(サマタイ・サマレン)のネタバレ解説・考察まとめ

『サマータイムレンダ』とは田中靖規による『少年ジャンプ+』にて連載されたSFサスペンス漫画である。
幼馴染の小舟潮の葬儀に参列する為、主人公の網代慎平は帰郷する。
潮は海の事故で亡くなったはずが、他殺の可能性が出てくる。「影を見たら死ぬ」という島に伝わる「影の病」。
慎平は島全体を巻き込む幼馴染を取り戻す闘いに巻き込まれていく。
本作は主人公がタイムリープを繰り返す事で明らかになってくる真相と影の正体、張り巡らされている物語の伏線が最大の魅力。

『ジャンプ+』であれば連載の合間に、『コミックス』の場合は巻末に「記録〇〇」というメモがおまけページとして収録されている。
これにはループで起きている事象を慎平自身が物事を時系列にしてノートにメモしている内容であったり、ミオを捕らえた際に慎平が影についてのヒアリングをしている一部始終が記されている。

登場人物紹介の写真は南方龍之介の子供が撮影したもの

コミックス2巻の巻末に掲載されている物語の登場人物を紹介している写真は、南方龍之介の子供である波稲がタブレットで撮影したものであることが最終話で判明する。
写真をよく見ると、ハイネの飛沫を浴びて手に火傷のような傷を負っていたひづるは黒い手袋を常時つけているのだが写真ではその描写が無い。
また説明文で顔が隠れている男性はハイネに殺されずに大人になった龍之介である。

表紙カバー裏にある絵日記や手帳メモ

各巻の表紙カバーを捲るとしおりが書いたと見られる夏休みの絵日記や、慎平の父親である網代透の手帳メモを見ることができる。
また6巻表紙カバー表面に収録されている写真には随分昔だと推測される写真の中に、眼鏡をかけた雁切真砂人らしき人物が載っている。

作者の趣味はゲーム

作者である田中靖規は根っからのゲーマーであり、連載中の1年間で12作品以上のゲームをクリアしていることをコミックス4巻のあとがきで記されている。
特にラスボス的な位置付けであるシデは作中にも「ニューゲーム」「エンディング」「最初からラスボスが現れてレベル1のプレイヤーを捻り潰す」等の発言をしておりゲームを意識している節が見受けられる。
またシデである雁切真砂人も無類のゲーム好き。

南雲龍之介スランプ脱出の作品名がサマータイムレンダ

小説の原作者として活動している南方ひづる(ペンネーム『南雲龍之介』)のスランプ脱出となる作品名が『サマータイムレンダ』

影のいなくなった世界で小説家として活動している南方ひづる(ペンネーム南雲龍之介)が作品のアイデアが浮かばず、休養も兼ねて帰郷。
そこで同じく帰郷した慎平から夢のような話として今までの影との闘いを聞く。興味を持ったひづるは夏祭りの話もそっちのけでノートPCにひたすら文字を打ち込む。
そのタイトルにはサマータイムレンダと記されている。
奇しくも作者である田中靖規もサマータイムレンダでスランプ脱出とまでは言わないが長期連載しメディア化、アニメ化、実写化とヒット作になっている。

Taishij5
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@Taishij5

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