QQスイーパー(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『QQスイーパー』は、最富キョウスケ作の少女漫画であり、月刊雑誌『ベツコミ』に、2014年から2015年にかけて全15話が連載された。単行本は全3巻である。人の心を掃除する「掃除屋」の少年少女が心に巣食う「ムシ」を退治していくというストーリーで、第1巻帯のキャッチコピーは「イケメンドSな“ココロの掃除屋”と”ワケあり”夢見がち少女が織りなす新感覚ラブファンタジー!!」であった。恋愛やファンタジーの要素だけでなく、SF的なダーク要素が織り込まれた、少女漫画の変化球ともいえる作品である。
玖太郎が幼少時に出会った女の子である。玖太郎が秘密基地にしていた部屋に突然現れ、いじめられていた玖太郎にとってのたった一人の友達になった。姿を見たのが玖太郎だけであったことから、当初は玖太郎の妄想ではないかとも考えられていた。玖太郎曰く、「色が白く、仕草がきれいで、やわらかい長い髪の、お姫さまみたいな女の子」であった。玖太郎にもらった金平糖を気に入って、以来好きな食べ物になった。自分のことを「のろいのむすめ」だと言い、実際に周りの人間に怖がられていると話していた。玖太郎に「これからもずっと会いに来る」と言っていたものの、その冬の終わりに姿を消した。
ふゆちゃんがいなくなった時期と文の記憶がなくなった時期が一致していること、ふゆちゃんも文も同様にかかわった人間や現れたムシに呪いの娘と言われていることなどから、文とふゆちゃんが同一人物であることがほぼ確実になった。
鬼塚理子(おにつかりこ)
学校の非常勤カウンセラーの女性で、鉱一が精神科医としてムシ憑き患者の治療をする際には助手として働く。身長は165cmでバストはDカップ、血液型はB型で、酒好きである。独身で、「20代はだいぶ前に卒業」とあることから、おそらく30代半ば以降と思われる。地元では妹のようにかわいがっている女子大生と暮らしていて、隣の住人は金髪の男性である。
『QQスイーパー』の用語
掃除屋
本作中での「掃除屋」は一般的な意味とは異なり、人の心に溜まる汚れとそこに集まるムシを退治し、人の精神が壊れるのを防ぐ仕事を指す。また、ムシが憑いた患者に対して部屋の掃除などのアフターケアも行う。玖太郎たちが家業としている影の仕事であり、その特殊性から一般には認知されていない。自分で自分の精神を自在にコントロールする技術と経験を持ち、強い精神力によってムシを祓う。
ウチガワに続く青龍、朱雀、白虎、玄武の門のグループごとにそれらを管轄する流派があり、玖太郎たちは玄武門の一派である。門の管理の方法やムシの祓い方は流派ごとに異なる。なお、堀北家が表向きはごく普通の家の掃除屋として働いているため、同じ言葉で一般的なこちらの意味をもつことがある。
ムシ
漢字表記は「骸思」である。汚れを糧にし、汚れが溜まった場所に集まって人の心に憑りつく。憑りつかれた人間はますます心を病んでその精神は傷つき、ひどくなると精神が壊れて死に至る。鉱一曰く、人の悪い思念の権化のようなものであり、ムシに触れるだけで穢れが移って精神を傷める。ムシ憑きになる人間の多くは、そのきっかけになるような心の問題を抱えている。文がこれまで蔑まれる原因となってずっと怯えていた「呪い」も、その実は同じものであった。
心間(こころま)
人の心の中が空間として現れたもので、一人に一つの部屋の形で存在する。心間にはそれぞれ一つのドアがあり、ドアの形や大きさは人それぞれで、出現する場所は周りの人間関係などによって変化する。部屋の主である人間の心に悪意がたまるとムシが湧き、その人間の心を蝕むことになる。
ウチガワ/ウチガワの世界
人の心間となる部屋とそれに続く扉、および扉が集まる広い部屋から成る。ウチガワの世界には肉体から離れて精神だけにならなければ入ることができない。広い部屋は人の精神が無意識のうちにつながっている場所であり、どこかの部屋から悪意が滲みだして集まり滞るとムシが現れる。
心の汚れ
人の心に生じる悪い感情の残骸である。悪い感情が集まると、その分汚れが溜まっていく。
間の扉(はざまのとびら)
本来は視えることのない人の無意識の世界、「ウチガワ」へと続く門である。門は多数あり、青龍門、朱雀門、玄武門、白虎門の四つのグループに分かれている。特定の場所に存在するが、いつでも開いているわけではない。見える人間は限られており、またそのような人間でも普段は見えず、見えたとしても簡単には入れない。
環境調整
ムシ憑きになる人間の多くは家が非常に汚れており、それがムシが湧く一因にもなる。掃除屋が出向いて家の掃除を手伝ってきれいにすることにより、心の浄化を進める作業である。
ムシ遣い(むしつかい)
ムシを操り、人の意識を支配する人間である。自らの事を占い師や霊媒師と偽装することが多い。本来憑りついたムシが人間にどう作用するかはわからないが、ムシ遣いはそれを操作することで憑いた人間の行動や発言、発作が起こるタイミングまでも操り、相手を奴隷同然にすることができる。催眠や心理操作の技術にも長け、ムシ憑きになりやすい状態を誘発したり、集団パニックを起こすことも可能である。
『QQスイーパー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
文と玖太郎が初めて出会った場面(第1巻/第1話)
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目次 - Contents
- 『QQスイーパー』の概要
- 『QQスイーパー』のあらすじ・ストーリー
- 掃除屋になった文と坂口の事件
- 清水川の事件
- アタルの登場とムシ遣い
- カオリの事件と文の中の「女王」
- カオリの救済
- 『QQスイーパー』の登場人物・キャラクター
- 堀北家
- 西岡文(にしおかふみ)
- 堀北玖太郎(ほりきたきゅうたろう)
- 喜田川鉱一(きたがわこういち)
- 堀北ミヤコ(ほりきたみやこ)
- 文と玖太郎のクラスメート
- 坂口純也(さかぐちじゅんや)
- 川村真子(かわむらさなこ)
- 野口マリエ(のぐちまりえ)
- 橘カオリ(たちばなかおり)
- その他の人物
- 四方アタル(しかたあたる)
- 清水川蓮(しみずがわれん)
- ふゆちゃん
- 鬼塚理子(おにつかりこ)
- 『QQスイーパー』の用語
- 掃除屋
- ムシ
- 心間(こころま)
- ウチガワ/ウチガワの世界
- 心の汚れ
- 間の扉(はざまのとびら)
- 環境調整
- ムシ遣い(むしつかい)
- 『QQスイーパー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 文と玖太郎が初めて出会った場面(第1巻/第1話)
- 初めてムシに遭遇した文が素手でムシを倒した場面(第1巻/第2話)
- 堀北家を出て行こうとした文を玖太郎が止める場面(第2巻/第7話)
- 文が初めて掃除屋として人の心を浄化した場面(第2巻/第9話)
- 玖太郎が文とふゆちゃんが同一人物と確信する場面(第2巻/第10話・第3巻/第11話)
- 文と玖太郎がアタルと初めて対決する場面(第3巻/第12話)
- 文の中の「女王」が現れてその場を支配した場面(第3巻/第14話)
- 文がカオリの心を救った場面(第3巻/第15話)
- 『QQスイーパー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本編およびおまけ部分に登場する前作『電撃デイジー』の登場人物
- 鬼塚理子(おにつかりこ)
- 紅林照(くればやしてる)
- 黒崎祐(くろさきたすく)
- 緑川秋良(みどりかわあきら)
- 次作『クイーンズ・クオリティ』へのつながり