QQスイーパー(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『QQスイーパー』は、最富キョウスケ作の少女漫画であり、月刊雑誌『ベツコミ』に、2014年から2015年にかけて全15話が連載された。単行本は全3巻である。人の心を掃除する「掃除屋」の少年少女が心に巣食う「ムシ」を退治していくというストーリーで、第1巻帯のキャッチコピーは「イケメンドSな“ココロの掃除屋”と”ワケあり”夢見がち少女が織りなす新感覚ラブファンタジー!!」であった。恋愛やファンタジーの要素だけでなく、SF的なダーク要素が織り込まれた、少女漫画の変化球ともいえる作品である。

堀北ミヤコ(ほりきたみやこ)

掃除屋、玄武門中央区預北家の先代当主で、37代目にあたる。普段は優しく温厚な老婦人であるが、実は掃除屋として非常に優れた能力をもつ。玖太郎の仕事に同行するときは、身体を家に置いて精神だけを飛ばし、フクロウの姿となって現れる。玖太郎とともにウチガワに入るときの口癖は、「ハンカチとちり紙を忘れずに」である。玖太郎は普段はミヤコのことを「おばあちゃん」と呼ぶが、フクロウの姿になってともにウチガワの世界に入るときには「先代」と呼ぶ。玖太郎のコミュ障を心配していて、文に対する距離感を考えない行動をときおりしかりつけることもあるが、「やればできる子」と応援している。家では自ら家政婦のように働いていて、実際に文も出会った当初は「ばあやさん的な人」だと思っていた。

文と玖太郎のクラスメート

坂口純也(さかぐちじゅんや)

坂口純也(右)

文と玖太郎のクラスメートでがたいの良い男子である。腕時計はハミルトン、香水はブルガリ、ネックレスはグッチとブランド品づくめの恰好をしていて実際に金持ちであり、玉の輿狙いの文が最初のターゲットとして認定した。元野球部で、1年生ながらエースとして有望視されていたが、怪我をしたために公式戦に出られず、その結果チームは一回戦敗退となった。チームの仲間が陰口を言っているのを聞いたのをきっかけに退部して以降、荒れて悪い生徒とつるむようになっていた。心が荒んだことでムシ憑きになっていたが、玖太郎たちの力で本来の自分を取り戻した。その後、事件をきっかけに坂口への好意を明らかにした幼馴染の真子と付き合うようになった。文がクラスの女子にいじめられた際には、文の味方になって周囲をなだめていた。

川村真子(かわむらさなこ)

黒髪ストレートの文の友達である。坂口とは幼馴染で、家は隣同士である。坂口には幼稚園のころから好意を持っていた。坂口がムシに侵されて苦しんでいるのを見たことで自分の気持ちを改めて自覚し、その後、坂口と付き合うようになった。マリエとは反対に穏やかな性格で、周りの間を取り持つ役目を担うことも多い。

野口マリエ(のぐちまりえ)

メガネをかけたおさげの文の友達である。見た目とは裏腹に気が強い性格で怒ると乱暴な言動を見せることがあるが、正義感が強く友達思いである。カラオケの場がアタルによって文を吊るし上げる場になったときにもアタルの催眠にはかからず、文を心配して逃げずにいた。

橘カオリ(たちばなかおり)

橘カオリ(右手前)

文の友達で、自分が良いと思い込んだらそれを周りに押し付けてしまうところがある。ひとりぼっちになるのを極端に恐れていて、そのときに一番強そうだと感じた人物やグループにすりよってしまっていた。アタルを交えてのカラオケ合コンを隠れて企画したことでアタルの取り巻きの女子に責められ、自分を守るために文がいじめられるきっかけを作り、自身もいじめに加担することになった。自分が嫌いでもどうにもできず、その心の闇に付け込まれてアタルの標的になり、心が壊れてアタルの奴隷と化した。一時は命の危機に瀕していたが、文たちの働きで一命をとりとめた。

その他の人物

四方アタル(しかたあたる)

自称「オーラが見える占い師」で、その実はムシ遣いの一味である。文曰く、「たれ目でもっさりした頭で唇がやや厚い」のが外見の特徴で、黒いマニキュアをしている。男子高校生占い師として噂になっており、予約で3ヵ月待ちになるほどの人気であるが、実際は、占いはでたらめでオーラのようなものもまったく見えない。ムシと集団催眠の技術を駆使して周りの人間の心を操る。文のことを「Q(クイーン)」と呼んで狙っており、その言動から、アタルが文の正体についてなんらかの情報をもっていると考えられる。

清水川蓮(しみずがわれん)

成績優秀、スポーツ万能、イケメンで両親は芸能人であり、非常にモテている。常に彼女がいて、ファンクラブ的なものも存在する。親が芸能人だと言うだけで見世物扱いされているという不満が募ったことで心にムシが湧き、それが悪化してムシが見えるようにまでなっていたが、自分の頭がおかしくなったではないかという思いから誰にも言えずに苦しんでいた。掃除が苦手でものが捨てられない性格だったため、いらないものを溜め込み、家はゴキブリがわくほどのゴミ屋敷になっていた。玖太郎と文の仕事によって悪い感情が浄化された結果、外面ばかりを気にしていたことを自覚し、穏やかな心を取り戻した。

ふゆちゃん

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