30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)のネタバレ解説・考察まとめ
『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)』とは、豊田悠のボーイズラブのラブコメディ漫画。スクエアエニックスpixivより単行本となった。2020年ドラマ化。地味で内気なサラリーマン安達は童貞のまま30歳になった日から、触った人の心の声が聞こえるようになる。偶然エレベーターの中でイケメン同期黒沢の心の声を聞くと、自分への恋心だった。安達はどう受けとめるのか。ピュアで一途な恋が感動を呼んだ。全ての人に優しい世界。ボーイズラブの枠を超えたと絶賛されたラブコメディである。
「安達を好きな気持ちに、魔法は関係ない」とは、アントンビルの屋上で、黒沢が安達を抱きしめたときの言葉である。黒沢は、安達がコンペの後、苦しんでいたことを知った。安達は、魔法使いであることやその力を使う自分を許せない。そのことについて、黒沢なりに考えていた。7年間安達に好意をよせてきた黒沢にとっては、この数か月間の、魔法の力でのことは、安達の人間性とは関係ないし、自分の気持ちも変わらない、と思っている。それを聞いて安達は罪悪感が消えて楽になった。
柘植「自分の心の声を聞け」
「自分の声を聞け」とは、最終話で、自分の殻に閉じこもってしまった安達に、柘植がかけた言葉だ。黒沢と別れたときから、安達は本当は黒沢に会って話したいのに、自分が黒沢を傷つけたので、会ってはいけないと感じていた。柘植は、魔法使いとして、安達がいろんな人の心の声を聞いてきた。しかし自分の心の声を伝える努力をしていないと、柘植は指摘した。勇気がないと、大切な人に気持ちを伝えることはできない。本当に黒沢を好きなら、会って話すべきだと、安達に助言した。
ご飯つぶをとろうとして、見えた白いバスローブの妄想
「ご飯粒をとろうとして、見えた白いバスローブの妄想」とは、黒沢のある日の、脳内での妄想シーンのことである。
黒沢の理想のデートらしい。シャンパンで乾杯したあと、安達と二人きり、白いバスローブを着ている。黒沢の寝室のベッドに安達は押し倒される。「口元についたご飯粒(ご飯粒ではない別の食べ物を含む)を恋人がとってあげる、それを食べる」というのは少女向けコミック、女性向けライトノベルでは定番エピソードだ。
『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
愛をつかさどる女神様の気まぐれで与えられた魔法
漫画版の作者からのメッセージに登場する女神様が、気まぐれに安達を魔法使いにしたのだというエピソード。
30歳まで童貞だ、ということは、魔法使いになる人はかなりの数に上るはず、という読者からのツッコミが多いので、コミック単行本の空きスペースに作者からの返事が描かれた。「愛をつかさどる女神様の気まぐれ、とでも思ってください」というメッセージである。女神様のイラストつき。
漫画版で描かれるゲーム的な表示
ファンタジー要素多めの漫画版では、初期は特に、安達がゲームのキャラクターであるかのような表示がある。(安達清)魔法使い・レベル30・スキル「触れた人の心が読める」という感じで展開する。ツイッターに投稿された4ページの漫画から始まったこの作品の、特徴ともいえる。読者の感想には「軽くて読みやすい」や、「クスッと笑える」などがある。
黒沢のウインク攻撃
赤楚英二は、撮影中の町田啓太に関する思い出として、このシーンをあげている。安達のアパートから一緒に出勤して、同じおにぎりを買ってきた黒沢。幸せオーラ全開だ。そのとき、同じおにぎりだと、六角にみつかってしまった。黒沢は瞬時に安達が買ってきてくれた、と嘘をついて逃れた。その直後のウインク。
恋愛に興味がない藤崎さん
「恋をしても、しなくても」「相手が黒沢くんでも、そうでなくても」「安達君には、幸せになってほしい」と、同僚の藤崎が心の中でつぶやく。藤崎は、恋愛に興味がない。そのことを家族、同僚たちには隠している。友達を大切にして、仕事に打ち込んでいる。いつも笑顔で、周りの空気を乱すことはない。安達と黒沢をいつも応援している。
レインボーカラーはLGBTの象徴
ドラマで随所にみられるレインボーカラー。これは、1978年以来、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの人たち)の象徴として、使用されている。
海外でも好評
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目次 - Contents
- 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の概要
- 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のあらすじ・ストーリー
- 漫画版
- 心の声が聴こえるようになった30歳の童貞・安達清(あだち きよし)
- 黒沢が安達に惚れた理由
- 揺れ動く安達の想い
- 安達の自覚と告白
- 魔法を打ち明けるタイミング
- 柘植と湊
- ついに打ち明けた「魔法使い」としての秘密
- 湊と六角
- 長崎への転勤
- 遠距離恋愛との向き合い
- ドラマ版
- 魔法使いとイケメン同期
- 心の距離
- 告白と7年間の片思い
- コンペとデートの練習
- 魔法ナシでいく決意
- 「やめておこうか?」
- 二人のための花火
- 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の登場人物・キャラクター
- 安達清(あだちきよし)
- 黒沢優一(くろさわゆういち)
- 柘植将人(つげまさと)
- 綿谷湊(わたやみなと)
- 六角裕太(ろっかくゆうた)
- 藤崎希(ふじさきのぞみ)
- 黒沢の姉
- 羽鳥(はとり)
- 須賀(すが)
- 松浦由紀子(まつうらゆきこ)
- 朝比奈(あさひな)
- 浦部健吾(うらべけんご)
- 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の用語
- 理性の黒沢
- 腐女子
- 自主規制
- チェリまほ
- お泊りパジャマ
- ダブルマヨおにぎり
- くろあだ
- 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- (30歳・ 男性)という表現
- 柘植「君はまだ、本当は、あきらめたくはないんじゃないか」
- 安達「黒沢の色に早く染めてくれよ」
- 黒沢「何を考えてるのか、言葉にしてくれないとわからない」
- 安達「うんまっ」
- お姫様抱っこ
- 安達「もうすでに、やけどしそうです」
- 安達「俺は、こいつの心の声を聞くために、魔法使いになったのかもしれない」
- 黒沢「恥ずかしがりやの僕のエンジェル」
- スピンオフドラマ三部作
- バレンタイン編
- 柘植・湊編
- 六角編
- 黒沢「初めて心に触れられた気がした」
- 黒沢「安達を好きな気持ちに、魔法は関係ない」
- 柘植「自分の心の声を聞け」
- ご飯つぶをとろうとして、見えた白いバスローブの妄想
- 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 愛をつかさどる女神様の気まぐれで与えられた魔法
- 漫画版で描かれるゲーム的な表示
- 黒沢のウインク攻撃
- 恋愛に興味がない藤崎さん
- レインボーカラーはLGBTの象徴
- 海外でも好評
- 「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」の主題歌・挿入歌
- ドラマ版
- OP(オープニング):Omoinotake「産声」
- ED(エンディング):DEEP SQUAD「GOOD LOVE YOUR LOVE」
- アニメ版
- OP(オープニング):声にならないよ「はじめては全部君がいい」
- ED(エンディング):安達清(小林千晃)&黒沢優一(鈴木崚汰)「マジカルラブ」