電撃デイジー(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『電撃デイジー』は、最富キョウスケ作の少女漫画である。2007年から2013年にかけて漫画雑誌『ベツコミ』に連載されていた。主人公の女子高生、紅林照と、照を「下僕」と呼ぶ不良校務員、黒崎祐、そして謎の人物「DAISY」を中心に、照の兄の死の裏に隠れた大きな事件の謎にせまる。少女漫画でありながら、恋愛、コメディー、友情に加えてバトルあり、サスペンスありとさまざまな要素が織り込まれ、2010年には同雑誌が誇る4大作品「BIG4」にも選ばれた人気作である。

一之瀬 玲奈(いちのせ れな)

身長152cmで、髪型はツインテールがデフォルトである。男子から人気の高い美少女で、スタイルも良い。料理とお菓子作りが得意である。照の学校の生徒会長で、照達奨学生を「貧乏人」と言って目の敵にしていた。生徒会全体で、親が学校に多額の寄付をしていることを理由に学校の設備の管理システムを私物化しており、気に入らない生徒にはIDを発行しないなど好き放題をしていた。
男運が悪いことを本人も自覚している。惚れっぽいために新井をはじめ危険な人物と付き合い、それによって事件に巻き込まれることが多々あったが、照と祐の説得で考えを改めた様子である。しかし、婚約者である森園が偽JFを所持していたことで、ふたたび事件に巻き込まれる。
照に助けられて以降、照を「友達」と言い、友好関係を築くようになった。照と黒崎の関係を、厳しくも温かく見守っている。性格は「ツンデレ」で、とがっているように見えて実はかまってほしがりの寂しがり屋である。メガネの男性が好みで、清のことも「悪くない」と思っていた。清に助けられることが重なり、次第に惹かれ始める。事件終息後は清と付き合っていた。森園の事件解決後、勝手に黒崎の下僕3号になった。

カコ

遥(左)、メイ(中央)、カコ(右)

おかっぱでヘルメット頭の女子。照の友人である。ケンと付き合っている。Aカップだが、恋人であるケンにはEカップだと嘘をついていた。ケンとの初キスはすでに済ませている。

メイ

照の友人の女子である。額を出してポニーテールにしていることが多い。

ケン(左)、良(右)

ひげ面のおっさん面でがたいが良い男子。照の友人でノリが良く、しょっちゅう一緒にバカをやっている。

ケン

ツンツン頭で出っ歯の男子。照の友人で、良とともによくバカをやっている。カコと付き合っている。

敵の一味

森千春(もりちはる)

照の学校の元保健の先生である。巨乳の美人であり、教師をしていたときには男子生徒からの一番人気になっていた。天然を装っているが、本当は腹黒い。照を精神的に追い詰めて情報を引き出そうとするなど、心理戦にも長けている。照からDAISYの情報を聞き出そうとした直後に何者かに襲われるが、それが自作自演だと黒崎に見破られ、黒崎に本性を知られて学校から行方をくらませる。その後新井の告白により、偽DAISY事件の真犯人の一味であることが明らかになる。露出度の高い服を着るなどしばしば黒崎を誘惑するような行動をとるが、いつもスルーされていた。アントラからアキラの世話と監視を任され、定期的な投薬を行っていた。アキラに対して冷淡な態度をとる反面、心配するような場面もときおり見られた。本編では明かされてはいないが、ベツコミ公式ページにある質問コーナーにて、作者が「Mの遺言を作った人がチハル(森)の幼馴染で恋人」と回答している。

アキラ

18歳。偽DAISY事件の真犯人で、森千春の仲間である。身長は170cm程度で、長めの黒髪、釣り目、やせ型で猫背気味である。口を歪めて「ひひっ」と笑う特徴的な笑い方をする。パーカーを着てフードを被っていることが多い。初登場時、照はアキラのことを奏一朗に少し似ていると感じていたが、再び会ってその印象を180度変えた。照に強引にキスをしたため、彼女には拒絶されている。
特殊な身体をもっていて、定期的な投薬が必要であり、薬がなければ死に至る。超演算能力を持ち、黒崎でもすぐには解けないような複雑な暗号でも瞬時に解読できる。生まれ持った能力によって人体実験に使われた過去があり、「被験体M-M」と呼ばれて人間扱いされずに育った。本人も獣のようになっていたところを緑川教授に救われ、教授のことを「じいちゃん」と呼んで慕っていた。何者かの圧力によって実験施設から連れ去られ、表向きは死んだことになっていた。アントラにMの遺言は緑川教授が自分に遺したものだと吹き込まれ、Mの遺言は自分のものだと思い込んでその行方を追っていた。
物語のエピローグでは改心し、髪を切って短髪になっていた。照にほのかな想いを寄せている様子だが、黒崎と照の関係を認め、「あの二人が良い」と見守っていた。

アントラ/クワガタ/永野

黒崎にJFを作らせた張本人である。複数の名前を持つが、本人に実名はなく、すべての呼び名が仮の名前であった。照には「タワシ」と呼ばれている。正体は、暗殺からスパイ活動、戦争のセッティングまで何でもこなし、世界中の権力者が行方を捜す「便利屋」である。
クワガタとして森園の片腕として悪事を働いているように見えたが、実は森園の行動を見て楽しんでいただけだった。後に本人が黒崎たちに電話をかけてきて、クワガタがJF事件で黒崎にJFを作らせた「永野」と同一人物でありさらには事件の一番後ろで森園を操っていた「アントラ」であることが判明した。

新井 哲也(あらいてつや)

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