シーブック・アノー(機動戦士ガンダムF91)の徹底解説・考察まとめ

シーブック・アノーとは、劇場用アニメ『機動戦士ガンダムF91』の主役キャラクターであり、同作主役モビルスーツ「ガンダムF91」のパイロットを務めた少年。
『機動戦士ガンダムF91』の後の時代を描いた、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズにも「キンケドゥ・ナウ」という名で出演している。
それまでのガンダムシリーズの主役達がクセの強い性格設定であった事に対し、突飛な部分が少ない、調和タイプのキャラクターとなっている。

シーブック・アノーのプロフィール・人物像

宇宙世紀0123年時点にて、新興のスペースコロニー群「フロンティアIV」に居住している17歳の高校生。
屈託のない性格をしており、年相応に純粋さと行動力を持っている。
通っている学校は「フロンティア総合学園工業学科」であり、母モニカ・アノーがモビルスーツ開発者という事もあり、理系の少年である。
家族構成は、上記の母、モニア・アノーに加えて父レズリー・アノー、妹にリィズ・アノーがおり、本人含めて4人家族。

母モニカは、地球連邦軍(以下連邦)のモビルスーツ研究機関サナリィに所属し、モビルスーツに搭載するためのバイオコンピュータを研究している。
父レズリーは、金属工学の権威だったが、現在は家族との時間を持つために溶接工へと転身している。
妹リィズは、フロンティアIV小学校に通う、10歳の小学生。

シーブックはリィズと共に、家庭を顧みない母に対してわだかまりを持ってはいるが、憎悪や軽蔑といったような重いものではない。
アムロ・レイやカミーユ・ビダンといった、過去のガンダムシリーズに登場した主人公が両親に対して抱いていた、本来与えてもらえたはずの愛情への諦念や、憎悪・軽蔑といった重苦しいものではなく「仕事人間の母モニカからの愛情を与えてもらえず、不満が溜まっている」という程度。

ガンダムシリーズの主人公として初めてまともな家庭に育った人物であり、それを反映して『機動戦士ガンダムF91』の監督、富野由悠季も「良い子」と認識してキャラクターを造形している。

『機動戦士ガンダムF91』では、何の変哲もない高校生生活を送っていたところ、コスモ貴族主義(宇宙世紀に蘇った貴族主義)を掲げ、打倒連邦を大義とするクロスボーン・バンガード(以下C.V.)によるフロンティアIV襲撃に遭った。
戦火を避けるため、リィズや学友達と共にフロンティアIVから脱出し、近隣にあるコロニー「フロンティアI」に避難したところ連邦軍の練習艦スペース・アークで整備されていた新型モビルスーツ「ガンダムF91」と出会う。

このガンダムF91は、起動の暗号として搭載バイオコンピュータの配線を正しく繋ぐ必要があったのだが、それがスペース・アークの人間達には解らず、C.V.への反撃に用いる事ができなかった。
だが、機体搭載のバイオコンピュータ開発にモニカが関わっていた事からシーブックとリィズが暗号を推測した結果、モニカが二人の幼い頃に教えてくれた、あやとりの技がヒントであった事に気づいて、起動に成功。そのままパイロットとなった。
シーブックは同時にC.V.と戦う道を選び、連邦とC.V.の戦争となるコスモ・バビロニア建国戦争へ参加し、これを連邦勝利へと導く。
また、C.V.の貴族主義に利用されていた、学友セシリー・フェアチャイルドを救い出し、恋仲を超えるパートナーシップを築いた。

そして10年後の宇宙世紀0133年には、公式記録では事故により死亡した事になり、キンケドゥ・ナウと名前を変える。
同じ理由で書類上は死者となったセシリー改め、ベラ・ロナによる新生した宇宙海賊としてのクロスボーン・バンガード(以下海賊C.V.)の重要な構成員となり、地球圏の支配を企む木星帝国との戦争に参加し、モビルスーツパイロットの少年トビア・アロナクスと共に「クロスボーン・ガンダム」を駆って、木星帝国の野望を阻止した。

その後はパン屋を営みつつも、地球圏に危機が訪れた際に再び戦場へ舞い戻っている。

シーブック・アノーの関連組織

フロンティア総合学園

学園祭では学生を対象としたミス・コンテストも行われていた。

フロンティアIVに存在する学校。
シーブックはここに通っていた高校生だった。
この学園が、他に大学やリィズの通う小学校を有しているかどうかは不明。

地球連邦

宇宙世紀0100年代に入り、組織としての老朽化がはじまり兵器更新が遅れるようになった。手前は連邦軍の旧型モビルスーツ・ジェガン。

宇宙世紀のはじまりから存在する世界統一連合。
議院内閣制の政府と、それに管轄される軍を持つが、実質的には軍が政府をコントロールしている側面が目立つ。
また、宇宙世紀の時代では地球居住者と宇宙居住者の隔たりが起き、両者の軋轢が解消されていない。
シーブックはこの連邦が所有するガンダムF91に乗ってC.V.と戦ったが、緊急的な行動であり軍属にはなっていない。

宇宙海賊クロスボーン・バンガード

宇宙海賊クロスボーン・バンガードの旗艦、マザーバンガード。背景の人物はベラ・ロナ。

かつて連邦にコスモ・バビロニア建国戦争を仕掛けたC.V.を、ベラ・ロナ(セシリー・フェアチャイルド)が正当な後継者として受け継いだ組織。
ただし、コスモ貴族主義を掲げたC.V.に対して、こちらはそれを真っ向から否定しており、真逆の理念を持った組織となっている。
活動内容は地球圏の征服を企む、木星帝国の野望を阻止する事である。
シーブックは、キンケドゥ・ナウを名乗って重要な構成員として参加している。

シーブック・アノーの関連人物・キャラクター

セシリー・フェアチャイルド

フロンティア総合学園のアイドル的存在。
容姿端麗、成績一部(絵画)除き優秀、スポーツ万能と、恵まれすぎるほどに優秀な女性。
シーブックの学友でもあり、以前からお互いを知り合っていた。

その正体はC.V.創設者マイッツァー・ロナの養子、カロッゾ・ロナの娘で、本名をベラ・ロナという。
すなわち敵の総大将の娘である。
ただし本人はC.V.の在り方を認めてはおらず、最終的にはシーブックと共に戦う道を選び、コスモ・バビロニア建国戦争へ参加した。

その後は本名のベラ・ロナを名乗り、海賊C.V.を結成し木星帝国の野望阻止にひた走る。
木星帝国との決着をつけた後は、シーブックと結婚し子どもを設けた。

ザビーネ・シャル

C.V.のエリート将校。
優秀な指揮官かつモビルスーツパイロットだが、冷酷な思考回路を持っており、感情を捨てきれない人間に価値はないと考えている。
コスモ・バビロニア建国戦争にて連邦およびシーブックのガンダムF91と戦うが、決着をつけることなく敗戦を迎えた。

その後は海賊C.V.に参加するも、途中で木星帝国へ投降、そのまま帝国側へ寝返ってしまう。
最終的にはキンケドゥを名乗るシーブックとモビルスーツでの決闘に及び敗北、死亡した。

モニカ・アノー

シーブックの母親。
サナリィのスタッフであり、ガンダムF91のバイオコンピュータ設計・開発を担当している。
仕事人間のため家に帰る事は少なく、従って家族との付き合いも薄いため、シーブックやリィズとの間には若干の軋轢が存在する。

しかし母親としての愛情は決して失っておらず、ガンダムF91のバイオコンピュータ回路の配線に、シーブックとリィズが幼かった頃に教えた、あやとりの技を用いるなど子ども達への愛情を製品に託すような行動が見られる。

シーブックがガンダムF91に乗った事を知った当初は否定的な反応を見せるも、最終的にはシーブックの「今を生き延びてこそ未来がある」とした発言に心を打たれて、ガンダムF91の開発スタッフとしてシーブックへ全面協力した。

レズリー・アノー

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