ココ・アヴァン・シャネル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ココ・アヴァン・シャネル』とは、2009年に公開されたパリオートクチュール界を席巻する伝説のデザイナーにまで登り詰めたココ・シャネルの半生を描いたフランス映画である。ココ・シャネルはフランスの孤児院で育ったあと、キャバレーの歌手やお針子として働いていた。そこで将校エティエンヌ・バルザンに見初められ何不自由ない生活を手に入れるが、ありのままの自分を受け入れてくれるボーイ・カペルと運命的な恋に落ちる。試行錯誤しながら伝説のデザイナーにまで登り詰めたココ・シャネルの半生を描いた物語。

日本語吹替:坪井木の実
ガブリエルの姉であり、孤児院で生活した後、お針子やキャバレーでガブリエルと一緒に働いた。キャバレーで出会った客の男爵と交際するが、身分の違いから男爵の両親がなかなか会ってくれず、妹のガブリエルに相談する。またガブリエルの恋愛相談にも乗っていた。その後ガブリエルがパリに出店したお店でお針子たちと共に仕事に励んだ。

女優

エミリエンヌ・ダランソン(演:エマニュエル・ドゥヴォス)

日本語吹替:日野由利加
女優であり、バルザンの屋敷で知り合ったガブリエルの斬新なセンスをとても気に入る。そしてガブリエルから帽子をプレゼントされ、その後もガブリエルに帽子や衣装の注文をする。自身の出演する舞台でも喜んで着用した。

『ココ・アヴァン・シャネル』の用語

将校

軍隊で少尉以上の階級で兵科に属している武官のこと。

ロワイヤリュー

19世紀後半にフレデリック・ラグランジュ伯爵の育成牧場があったコンピエーニュ近郊にある森林地域に対する呼称のこと。

パリオートクチュール

オートクチュールとは、パリ・クチュール組合に加盟する店で作られるオーダーメイドの1点物のこと。またフランス語で、「オート」は高い・高級、「クチュール」は縫製・仕立服という意味。

『ココ・アヴァン・シャネル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ガブリエル「わたしは仕事が欲しいの。自分で稼ぎたいの」

バルザンの愛人として何不自由無い暮らしをし、エミリエンヌから帽子の注文を受けるガブリエルは、屋敷を出て働きたいと思い始める。エミリエンヌに仕事を紹介してもらおうとしたがバルザンに屋敷にとどまるよう勧められた。ガブリエルは「わたしは仕事が欲しいの。自分で稼ぎたいの」と訴える。たとえ困難の道でも「誰かに養われるより自立して生活したい」というガブリエルの心情がよく表れている名言だ。

ガブリエル「私が成功するのはあなたの女友達のために3つの帽子をこしらえることによってではない」

バルザンの屋敷で帽子を作り続けるガブリエル

パリに行って自分のデザインする帽子を作りたいというガブリエルに、バルザンはパリに行かずとも帽子は作れると提案した。しかしガブリエルはバルザンの女友達のために帽子を作り続けても、富と名声は手に入らないと考え、バルザンに「私が成功するのはあなたの女友達のために3つの帽子をこしらえることによってではない」と主張する。この後自分の作った衣装を着た友人がパーティーで絶賛され、ガブリエルの服職人としての道が開けていったのだった。

ボーイと参加したパーティーでの黒ドレス姿

ガブリエルはボーイに旅先の海で「究極の色って何だと思う?」と尋ねた。

ガブリエルとボーイは2日間の旅行に行く約束をし、旅先でパーティーに参加することになった。ガブリエルはボーイが用意したドレスではなく自分用に創り上げた黒色のドレスを着てくる。「究極の色とは何か」「自分らしさとは何か」など、ガブリエルの服職人としてのプライドや女性としての信念の強さが現れた名シーンである。

『ココ・アヴァン・シャネル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

劇中に使用されている衣装

モデルさんの衣装をお直しするガブリエル

映画の始まりから終わりまでに使用されている美しい衣装の数々は、全てシャネルの全面協力によるもの。どの映画のシーンを切り取っても、シャネルのブランドの世界観に引き込まれる。

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@pcv090g9

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