ReLIFE(リライフ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ReLIFE』とは、日本の漫画家である夜宵草のウェブコミックおよび、これを原作とする漫画単行本、小説、テレビアニメ、映画、舞台作品である。入社3カ月で会社を自主退職し無職になった主人公が社会復帰プログラム「リライフ」の対象者となり、薬によって見た目を若返らせ高校生活を送る様子が描かれている。周囲との関わりによって本来の自分の良さを取り戻しながら成長していく過程がラブコメ要素を交えながらコミカルかつしっとりと展開される点と、受け手が人生のやり直しを疑似体験できる点が魅力である。
海崎と日代が被験者として参加している支援プログラムである「リライフ」の開発・運営をしている研究所。被験者の監督・支援を行う本研究所のサポート課に夜明と小野屋が所属している。また、「リライフ」実施後に海崎が就職先に希望したのも本研究所である。
サポート課
リライフ研究所にて被験者の監督・支援を行う部署で、夜明と小野屋が所属している。本部所のスタッフは被験者の推薦から観察・支援、「リライフ」実施後の就職先の紹介までを担当する。「リライフ」実施期間は被験者とともに同研究所開発の薬を服用して姿を高校生に戻して同じクラスで高校生活を送る。なお、基本1年間単独で高校生活を送る研修期間が存在する。被験者の監督業務は同クラスで学校生活を送るだけではなく、学内外問わず被験者の行動を”観察”する必要があり、さらに被験者の携帯電話を通して被験者本人への予告なしに音声による状況観察(×盗聴)も行う。その様子から海崎からストーカー呼ばわりを受けるが、夜明自身も自らの観察業務を「海崎さんのいるところ、常に僕ありですよ」と笑いながらストーキングと称している。また、観察の報告書は毎日作成される。
サポート課の観察・支援業務において、被験者との距離感の調整に難を抱えることが多い。調整の感覚はマニュアルがあるわけではなく担当者の裁量にゆだねられるところが大きいのもその由縁のひとつであると考えられる。「リライフ」実施経過の様相によって上層部から被験者と担当者の距離感の是非について指摘されることがあるが発言が二転三転することもあり、夜明はこれに苦しめられた。
薬
「リライフ」の実施に際して、被験者と担当者の姿を高校生に若返らせる、または高校生の姿から元の姿に戻すために使われる、リライフ研究所が開発した薬品。特に固有の名称は作中に見られない。カプセルタイプで、服薬量は1錠。服薬した直後に入眠状態になり、起床時には姿が変化している。海崎がこの入眠作用について確認しないまま不用意に服用した際、夜明に「無計画な人ですね~」とたしなめられている。なお、薬品の使用に際しては同研究所の開発研究部に申請することが求められる。
青葉高等学校
海崎や日代をはじめとする本作の登場人物らが通う高校で、編入学が多いことから「リライフ」のプログラム実施校として採択されている。青葉大学の附属高校でエスカレート入学が可能である。大神曰く「そこそこ進学校」であり一定水準の学力が求められ、海崎の学力について大神からは「よく青葉、入れたよね…」とコメントされており、小野屋からも海崎の学力水準からすると青葉はレベルが上という旨の発言があった。各学期のはじめに学力テストが行われ、各クラスで男女1位の計2名が当該学期の学級委員になる制度があり、本テストに赤点がある場合は全教科赤点を脱するまで再試を行う徹底ぶり。これにより海崎は「再試ループ」にはまり苦しむことになった。
海崎が所属する3年3組内での様子だが、学級崩壊や非行による事件等は見られず、比較的落ち着いた雰囲気である。海崎が天津に持参した煙草が見つかった際には周囲の生徒が「不良?」とざわつき動揺を見せている。
シルバーピン
青葉高等学校の学級委員のみに支給される、つまり各学期の学力テストで男女別に1位だった生徒に支給される銀色のネクタイピン。学費免除、交通費支給、学食無料の特典が付いてくる。同校では各学年で異なる通常色のタイピンが支給され、海崎ら3年生は赤色である。そのため、シルバーピンは生徒らのあこがれの象徴になっている。本作ではこれをめぐるエピソードとして、これまで学級委員を歴任してきた狩生が3年生の1学期で日代にその座を譲ることになったことによる葛藤場面が展開されている。本作においてシルバーピンは、学生時代におこりうる競争意識とその消化・克服のプロセスを象徴的に描いたアイテムになっている。
バツネコ
作中に登場するコミュニケーションアプリである「ライム」にて、日代が愛用しているスタンプのキャラクター。グリーンの目をした黒猫で、赤いリボンの首輪にバツ型のチャームが付いている。日代がよくわからないタイミングで「LOVE」とつぶやく本キャラクターのスタンプを使用し、海崎を困惑させた。日代が海崎とともに狩生と玉来の仲を取り持った際、お礼に狩生と玉来から本キャラクターの首輪についたバツ型のチャームに似た飾りのついているヘアゴムを日代にプレゼントしている。
ストラップ
海崎と日代がクリスマスデートをした際にお互いのクリスマスプレゼントとしてその場で購入し贈ったおそろいのストラップ。布や革のような素材でできており、透明なバツ型のチャームが付いている。なお色は、海崎は赤で日代は青(なお、海崎の好きな色が赤)。「リライフ」終了後、お互いの存在が消えた状態で再開した際、このストラップがお互いの記憶を呼び起こす一助となった。
『ReLIFE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
日代千鶴「あなたと友だちになりたいと言っているんです。友だち0のぼっち女がなんとか一歩踏み出してみたところなんです」
海崎が編入して間もない時期。学食で海崎が日代に1000円を貸した日の放課後に職員室前で再度2人は出会う。話はひょんなことから、これまで日代が対人関係を避けてきた話になるが、海崎が話を合わせた甲斐もあり、日代は海崎に連絡先の交換を申し出る。その際の「あなたと友だちになりたいと言っているんです。友だち0のぼっち女がなんとか一歩踏み出してみたところなんです」という言葉からは、表情と声色からはサラッとしていたが、日代がこれまでも見えにくいところで意を決して自分なりに努力と勇気の一歩を踏み出したことが伝わる。
夜明了「転んで許してもらえる若いうちにその痛みや起き上がり方を学んでおくのも大切かなって思いますがね」
日代に友人がいないことを知った海崎は、「いるじゃん!もう1人、お昼、ぼっちな人」である夜明に、日代と一緒に昼ご飯を食べてあげるよう申し出る。しかし、当の夜明は「転んで許してもらえる若いうちにその痛みや起き上がり方を学んでおくのも大切かなって思いますがね」と口にして依頼を断る。一見、日代を含めた実際の高校生に対する言葉のように思えるが、「リライフ」によってその機会を与えられた海崎もその対象の1人であることが伺える。
Related Articles関連記事
会社をクビになり、無気力なフリーターがもう一度高校生を“やり直す”アニメ『ReLIFE』が面白い
WEB漫画アプリ『comico』の人気連載作品がアニメ化! とある事情により、新卒で入社したはずの会社を3か月でクビになってしまった元サラリーマンの アラサー男性が謎のセールスマンからもらった薬で若返り、高校3年生をやり直すという現代を舞台にしたファンタジーアニメの1話あらすじ(comicoにて常時配信中)をご紹介!
Read Article
無料で読めるオススメWEB漫画まとめ!『王様ランキング』『ようこそイコイマートへ』など暇つぶしに最適な良作ばかり!
ジャンルや掲載サイトなどを問わず、無料で読めるWEB漫画についてタイトルやあらすじ・ストーリーをまとめた。 予定のない休日や急にぽっかり空いてしまった時間など、暇つぶしに何かしたいけどお金もかけたくない…。そんな時にオススメなのがスマホで楽しめる無料のWEB漫画。ここで掲載している漫画の中には『王様ランキング』のように書籍化が決定している作品や、極度なあがり症の大学生が働くスーパーでの日常を描いた『ようこそイコイマートへ』などがある。
Read Article
一気読み必至のWEB漫画まとめ!『カカオ79%』『ReLIFE』などハイクオリティな傑作揃い!
ここでは、数あるWEB漫画の中でも特にハイクオリティと言われる作品をまとめている。 スマホアプリやネットで手軽に読めるため、一気に全話を読んでしまう人も多いWEB漫画。それらの中には「深い」「面白すぎ」と話題の作品も多く、特に好評なものは書籍化やアニメ化もされている。 この記事に掲載されている作品には、特に女性に人気な『カカオ79%』や2013年に「comico」で連載が開始された『ReLIFE 』などがある。
Read Article
2014年に話題になったオススメのWEB漫画まとめ!『ReLIFE』『機械人形ナナミちゃん』など一気読み必至な注目作ばかり!
ここでは2014年にSNSなどで特に話題になった、良作WEB漫画をまとめている。 話題になったWEB漫画は単行本化・アプリ化・アニメ化などがされており、ぜひ原作から読んでおくことがオススメだ。この記事に掲載されている漫画の中には無料漫画サイト「comico」初の単行本化&単体アプリ化がされた『ReLIFE』や、ある出版社でボツになったもののWEB漫画界で人気が出た『機械人形ナナミちゃん』などがある。
Read Article
目次 - Contents
- 『ReLIFE』の概要
- 『ReLIFE』のあらすじ・ストーリー
- 「リライフ」開始
- クラスメイトと打ち解けていく海崎
- 海崎に現れ始めた変化
- 過去への気持ち・日代への想い
- 日代からのアプローチから両想いへ
- 「リライフ」の終結と海崎・日代の再始動
- 『ReLIFE』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 新海新太(かいさきあらた/演:中川大志)
- 日代千鶴(ひしろちづる/演:平祐奈)
- リライフ研究所(兼 青葉高等学校 3年3組)
- 夜明了(よあけりょう/演:千葉雄大)
- 小野屋杏(おのやあん/演:岡崎紗絵)
- 青葉高等学校 3年3組
- 狩生玲奈(かりうれな/演:池田イライザ)
- 大神和臣(おおがかずおみ/演:高杉真宙)
- 玉来ほのか(たまらいほのか)
- 犬飼暁(いぬかいあきら)
- 朝地信長(あさじのぶなが)
- 青葉高等学校 教員
- 天津心(あまつこころ)
- 宇佐浩氏(うさこうし)
- 犬飼すみれ(いぬかいすみれ)
- 海崎が就職した会社
- 社長
- 佐伯みちる(さえきみちる/演:市川実日子)
- その他
- 大神貴臣(おおがたかおみ)
- 『ReLIFE』の用語
- リライフ
- リライフ研究所
- サポート課
- 薬
- 青葉高等学校
- シルバーピン
- バツネコ
- ストラップ
- 『ReLIFE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 日代千鶴「あなたと友だちになりたいと言っているんです。友だち0のぼっち女がなんとか一歩踏み出してみたところなんです」
- 夜明了「転んで許してもらえる若いうちにその痛みや起き上がり方を学んでおくのも大切かなって思いますがね」
- 狩生玲奈「私がこんな必死なのに、なんで二人は涼しい顔で。なんで私だけがうまくいかないの?いくら頑張っても頑張っても頑張っても」
- 海崎新太「人をけなそうとする行為は自分をけなす。今まで積み重ねてきた努力や信頼を自分で踏みにじるな。頑張ってきた自分に失礼だ」
- 海崎新太「一度きりの人生をあんな会社にくれてやるほど俺はお人好しじゃない!」
- 日代千鶴「後の別れを気に病んで、その時その時の幸せを捨ててしまうのは、勿体ないのかもしれませんね」
- 夜明了「(徐々に海崎が良い変化を見せたことに対して)そういうふうになれたのは、リライフの前に一生懸命生きてきた自分があるおかげです。過去の海崎新太を捨てないでください!」
- 天津心「この先うまくいかないこともあるかもしれない。でも、もし失敗してもその度にやり直せばいい。まだまだ先は長いんだから。回り道したって良いの。人間なんて不器用なぐらいがちょうどいいんだから。焦らず、恐れず、自信をもって自分の道を進んでください」
- 『ReLIFE』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 作品の要所に原作者・夜宵草の出身地(大分県)が反映されている
- 海崎の出身が夜宵草とおなじ大分県
- 登場人物の名前は大分県内の駅名から採用されている
- 海崎らが通う青葉高等学校は夜宵草の出身校である大分県大分市の大分上野丘高等学校
- 原作者の実体験がベースになっている
- ReLIFE総選挙 あなたが選ぶ〇〇なキャラ
- ReLIFE総選挙 本編1話~13話の中から選ぶ〇〇なシーン
- 「わかる…!共感したシーン1位」は体力テストでのひとコマ
- 「ドキッ…!胸がキュンとしたシーン1位」は大神と狩生の告白
- 「切ない…!心が締め付けられたシーン1位」は花火大会での海崎と日代
- 「ヤバい…!激萌えしたシーン1位」は日代が海崎に送った「にゃあ」
- 「小悪魔!?小野屋に萌えたシーン1位」は海崎に迫る小野屋の姿
- ジャズピアニストが手掛けた挿入曲
- サウンドトラックのコンセプトは「自作のMDの曲」
- 別作者によるパロディ作品
- 『ReLIFE』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):PENGUINE RESEARCH「ボタン」
- ED(エンディング):奥田民生「イージューライダー」(第1話)
- ED(エンディング):T.M.Revolution「HOT LIMIT」(第2話)
- ED(エンディング):ブラックビスケッツ「タイミング」(第3話)
- ED(エンディング):L’Arc~en~ciel 「HONEY」(第4話)
- ED(エンディング):PUFFY「これが私の生きる道」(第5話)
- ED(エンディング):センチメンタル・バス「Sunny Day Sunday」(第6話)
- ED(エンディング):ポルノグラフィティ「サウダージ」(第7話)
- ED(エンディング):中島美嘉「雪の華」(第8話)
- ED(エンディング):the brilliant green「 There will be love there-愛のある場所-」(第9話)
- ED(エンディング):I WiSH「明日への扉」(第10話)
- ED(エンディング):CHEMISTRY 「PIECES OF A DREAM」(第11話)
- ED(エンディング):Whiteberry「夏祭り」(第12話)
- ED(エンディング):ORANGE RANGE「花」(第14話)
- ED(エンディング):YUI 「CHE.R.RY」(第15話)
- ED(エンディング):久保田利伸 with ナオミ・キャンベル「LA・LA・LA LOVE SONG」(第16話)