Kダブシャイン(K DUB SHINE)の徹底解説まとめ

Kダブシャイン(K DUB SHINE)は、東京都渋谷区出身のヒップホップMC、タレント、YouTuber。1995年にヒップホップグループ・キングギドラの一員として、1stアルバム『空からの力』をリリースしてデビューし、一世を風靡する。1997年にアルバム『現在時刻』でソロデビューを果たす。現代の矛盾を映し出すかのようなスタイルのラップが多く、日本屈指の社会派ラッパーとして知られている。幅広いメディアにも積極的に出演し、声優や作家としても活動している。

2016年リリースの4thアルバム。前作『理由』から12年ぶりとなったフルアルバム。日本人とは何か、をキーワードに、歴史、現代、矛盾、希望を真っ向から見つめ直す視点で作られた楽曲が詰まっている。

1. プラネットボム
2. オレの名は。
3. 新日本人
4. 物騒な発想(まだ斬る)Feat. 宇多丸、Deli
5. My Dear...
6. 文明退化
7. ザ ジャッジメントデイ
8. O.R.E.
9. 永久戦犯
10. 星の砂
11. 日本沈没
12. 化学反応 #kgdr Feat. DJ Oasis、Zeebra
13. この国に
14. 沈まぬ太陽
15. その時が来るまで... feat. K DUB SHINE/DJ PMX(ボーナストラック)
16. 韻 feat. K DUB SHINE / UZI(ボーナストラック)
17. RGTO feat.SALU, 鋼田テフロン&Kダブシャイン/AKLO(ボーナストラック)

Kダブシャイン(K DUB SHINE)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)

正真正銘

自己のルーツを探るようなリリックで、多くのリスナーに「日本語ラップで考えさせられる」体験を与えた、名刺代わりともいえる代表作。

生きる

哲学的なテーマを真正面から扱った傑作。社会や人生への問いかけが強烈で、彼の表現の深さを象徴する一曲となっている。

現在時刻

時代の空気を鋭く切り取った社会派ラップ。現実を直視しつつリズムにのせた言葉の迫力が、日本語ラップの真骨頂を示している。

Kダブシャイン(K DUB SHINE)のビーフ

ヒップホップにはざっくり言うと「ラッパー同士のケンカや対立」という、ビーフ(Beef)という文化が存在している。Kダブシャイン自身は対立する派閥などは特に擁していないものの、思想的に相容れない相手へのディスをお見舞いし、逆にディスの対象になることも少なくない。
今回は、彼が他のヒップホップMCに見舞われたディスや、アンサーソングも紹介する。

DEV LARGEとKダブシャイン(K DUB SHINE)のビーフ

DEV LARGE「ULTIMATE LOVE SONG」

1990年代後半から2000年代初頭にかけて、日本語ラップシーンでは「商業的成功を重視するラッパー」と「アンダーグラウンドやストリートを重視するラッパー」の対立が顕在化しており、中でもKダブシャインとBuddha Brandの Dev Large(D.L) は、思想的にもスタンス的にもぶつかることが多かった。
こちらはDEV LARGEが放つディストラック。歌詞中で、当時のシーンで名を馳せていたKダブシャインやZEEBRAらを暗に、あるいは露骨に批判していると受け取られている。
「愛」というタイトルとは裏腹に、強烈なメッセージ性と毒が仕込まれた一曲。

Kダブシャイン(K DUB SHINE)「1 THREE SONG」

この楽曲は、KダブシャインからDEV LARGEの「ULTIMATE LOVE SONG」に対するアンサーソング。タイトルの「1 THREE」は、彼のレーベル「EL DORADO RECORDS(13=サーティーン)」を指しているといわれている。DEV LARGEやその周辺への痛烈な批判と皮肉を織り交ぜ、堂々と応酬しているライムがファンの間でも話題となった。
こうして激しくやり合った両者だが、2013年、キエるマキュウのMAKI THE MAGICの死を機に和解。2015年にDEV LARGEが逝去した際には、KダブシャインがX(旧:Twitter)で彼の死を悼むコメントを寄せている。

Radio Aktive Projectの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)

Radio Aktive Project(レディオ・アクティブ・プロジェクト)は、2006年にKダブシャインとDJ OASISが結成したユニット。キングギドラで共に活動している2人が、同グループのコンセプトを踏襲した音楽性で活動している。「R.A.P」の略称で表記されることもある。
ユニット名にある「radio aktive」は、「放射能をもった、放射能による」を意味する「radioactive」という言葉を捩ってつけられたもので、音が耳から脳へ届くプロセスを被曝に例えたことを由来として命名された。
2011年以降はキングギドラの再結成もあり、グループ名義での活動は鳴りを潜めたが、普段からDJ OASISがK DUB SHINEのバックDJを務めているため、2人体制での活動も続けている。

That Aint Right

オールドスクールなサウンドで、ファンからの人気も高い1曲となっている

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