剣の街の異邦人(Stranger of Sword City)のネタバレ解説・考察まとめ

『剣の街の異邦人』とは、エクスペリエンスが開発した3DダンジョンRPGである。ハック&スラッシュの魅力を追求したコア向けの設計で、過去作『円卓の生徒』等のシステムを踏襲している。キャラが完全消滅するロストや、賞金首の血統種、装備の厳格なステータス制限、マルチエンドが特徴となる。Xbox 360やPCなど各機種で発売され、Vita版の『黒の宮殿』では新モンスターや新迷宮、クリア後の探索エリア、ランキング機能などが多数追加され、大幅なボリュームアップが図られた。

『剣の街の異邦人』(Stranger of Sword City)の概要

『剣の街の異邦人』(つるぎのまちのいほうじん)とは、株式会社エクスペリエンスが制作した3DダンジョンRPGである。Xbox 360版およびPC版は『剣の街の異邦人 ~白の王宮~』、PlayStation Vita版は『剣の街の異邦人 ~黒の宮殿~』のタイトルでそれぞれ発売された。その後、2016年3月24日には『~白の王宮~』と同一内容に英語ローカライズと沖史慈宴による新規キャラクターデザインを追加したXbox One版『Stranger of Sword City』も発売されている。

本作は『デモンゲイズ』や『東京新世録 オペレーションアビス』など数々のダンジョンRPGを手がけてきた同社の開発チーム“Team Muramasa”の集大成として、ハック&スラッシュの魅力を追求したコアユーザー向けの設計がなされている。世界観は同社開発の『円卓の生徒』や『デモンゲイズ』と繋がっており、時系列としてはその2作品の中間に位置する剣の街「エスカリオ」が舞台となる。

ゲームシステムは『円卓の生徒』に近い仕様を取り入れつつ、キャラクターが完全に消滅する「ロスト」や、賞金首のような強敵モンスター「血統種」、プレイヤーの選択によって結末が変化するマルチエンドシステムなどの特徴的な要素を備えている。また、独自のキャラクターメイクや職業(クラス)システムに加え、装備品の制限が厳格である点も特徴である。多くの装備にはステータス制限が設けられており、他の装備による上昇分も含めて必要な数値を満たしていないアバターは装備することができない。そのため、別の装備を外したことで要求値を下回った場合は対象の装備が強制的に解除される仕組みとなっている。さらに、装備品の中には戦闘中に道具として使用できるものもあるが、一度使用すると呪いによってすべての機能が停止する。この呪いは拠点へと帰還するか、特定のアイテムを使用することで戦闘中でも解除が可能である。

PlayStation Vita版である『~黒の宮殿~』には他機種版にないオリジナル要素やユーザーの要望を反映した追加要素が多数盛り込まれている。他機種版には登場しない新モンスターの出現、エンディングの解釈変更、新規迷宮の追加をはじめ、50種類以上の項目で競い合うランキング機能が搭載された。加えて、ゲームクリア後に攻略可能となる新たな探索エリアや最深部に待ち受けるボスキャラクター、高レベルキャラクターを対象とした100種類以上の装備品、そして初期実装時から5割増となる20種類以上のポートレートが追加され、大幅なボリュームアップが図られている。

『剣の街の異邦人』(Stranger of Sword City)のゲームシステム

キャラクターメイキング

プレイヤーは主人公と、自身の旅団に加わる団員キャラクターを最大16人まで作成・管理できる。名前、性別、容姿、ボイスは戦闘能力に影響しないが、以下の項目はキャラクターの性能や生存率を左右する。

年齢:「青年」「中年」「壮年」の3段階があり、高齢ほど作成時のボーナスポイントの最低保証値が増加するが、生命点の最大値が低くなりロストの危険性が高まる。
種族:各種特性値のベースを決定する。クリア前はボーナスポイントを含め、初期値から最大プラス20までしかステータスを上昇させられない。
才能:即死回避や宝箱開錠率上昇など、固有の特殊能力を1つ習得する。新釈版ではボーナスポイントの期待値大幅アップや生命点上限増加などの才能が追加された。
ボーナスポイント:初期の特性値にランダムで割り振れる追加ポイント(最大30)で、納得がいくまで自由に再抽選を繰り返すことができる。
素性:新釈版の追加項目。初期クラスに応じて、本来は特定のクラスでしか習得できないスキルを1つ、クラスチェンジ後も有効な固有能力として初期習得できる。

なお、設定上は全員が人間(異邦人)だが、転移時の影響で外見や魂の種族が変化する場合があるため、自由なビジュアル設定が可能となっている。

クラス

有料で転職が可能だが、実行時にレベルが半減するペナルティを伴う。ただし、転職前のHPとMPの半分が新たな初期値へ加算されるため、育成と転職を繰り返すことで最大HP・MPを理論上引き上げられる。無印版では周回ごとの転職回数に上限があったが新釈版では無制限となり、代わりに実行ごとの費用が段階的に増加する仕様へ変更された。転職後に呪文を扱えない物理クラスになるとMP初期値が激減するが、新釈版で特定の「素性」を持つ場合は制限を受けない。一度習得したスキルはスキルスロット(無印版最大16、新釈版最大10)にセットすることで別クラスでも使用可能で、装備適性のパッシブスキルをセットすれば本来装備できない武具も扱える。なお、転職後は過去の最大レベルを上回るまでレベルアップ時の特性値手動上昇は行えない(無印版の2周目以降は撤廃)。

ファイター

重刃をメインウェポンとする前衛アタッカー。集中による列攻撃や、命中が下がる代わりに3倍ダメージを与えるスキル、致死ダメージに耐えるパッシブを持つ。単体特化のため範囲攻撃が得意なサムライと相性が良い。新釈版では両手武器の二刀流スキルが追加された。

ナイト

高い防御力を誇り、味方への単体攻撃を「かばう」ことができる盾役職。特定種族への特攻スキルも持つが、神族特攻はなく使用時はデメリットを伴う。ロストを防ぐ重要職だが、かばう中は防御状態と見なされないため、新釈版では新システム「ガードカウンター」の発動を阻害し重要度が下がっている。

サムライ

異刃を扱い、範囲攻撃や二刀流をこなす前衛アタッカー。列攻撃や高火力の連続攻撃を持つが、盾を持たない中装防具のため致死率が最も高い。敵のかばうを無視するグループ攻撃も可能で、どの物理職とも機能する高い汎用性を持つ。

ニンジャ

高回避を誇る特殊アタッカー。隠れることで防御無視攻撃や身動きを封じる状態異常攻撃を行える。パッシブにより確率で攻撃回数が増加し、あらゆる攻撃を確率回避する。攻撃力は低いが状態異常付与が多く、新釈版では敵の「見切り」を無効化できるため価値が増した。

レンジャー

弓や特器を扱う後衛アタッカー。必中かつ威力2倍のスキルやノーコストの連続攻撃を持つ。レベルアップに伴い集中が「被弾で解除される維持タイプ」へ強制変更されるため、ニンジャの回避スキル等を経由して被弾を免れるビルド上の工夫が求められる。

クレリック

回復と補助のエキスパート。死者蘇生はできないがMP回復スキルを持ち継戦能力が高い。終盤に覚える状態異常耐性は即死すら防ぐため転職の価値が高い。スペル威力や回復能力が知力・神秘性・運に依存するため、ウィザードやダンサーと相性が非常に良い。

ウィザード

火・氷・雷の魔法を操るスペルアタッカーで、呪文の最大3連続発動が可能。MP無消費の列攻撃も持つが、新釈版ではHP消費がなくなった代わりに連続使用不可となった。最大MPが尽きると無力化するため味方のサポートが必要だが、新釈版のクロッカーのスキルと合わせると最大6連射が可能。

ダンサー

歌による士気向上や射程無制限化、アイテムの連続使用など多様なスキルを操る物理系汎用職。新釈版では隊列乱しを防ぐスキルが追加された。強力なスキル構成を持つが装備制限が厳しいため、特定の役割への特化性に欠け、各クラスを繋ぐ中継ぎの経由職に向いている。

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