Radiohead(レディオヘッド)の徹底解説まとめ

Radiohead(レディオヘッド)とは、1992年にイギリスでメジャーデビューしたロックバンドである。「Creep」が世界中で大ヒットし、以降アルバムをリリースするたびに国内外問わず大きな影響を与えている。活動中でありながら「ローリング・ストーンの選ぶ歴史市場最も偉大な100組のアーティスト」に選出されている。オルタナティヴ、シューゲイザー、ポストパンクなどの路線からエレクトロ、アンビエント、コンテンポラリー的な路線へ突如転換して見事成功を収めた驚異的なバンドとして世界に知られている。

Radioheadの概要

Radiohead(レディオヘッド)とは、ギターボーカルのトム・ヨーク、リードギターのジョニー・グリーンウッド、同じくギターのエド・オブライエン、ベースのコリン・グリーンウッド、ドラムスのフィル・セルウェイからなるイギリスのバンドである。
1985年にオックスフォード郊外の全寮制のパブリックスクールで出会った、トム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、エド・オブライエン、コリン・グリーンウッド、フィル・セルウェイの5人は前身のバンドの「On A Friday」を結成した。

1991年のメジャー契約を機にバンド名を「Radiohead」に変更し、翌年にEP『Drill』でメジャーデビューした。

1993年に1stアルバムの『Pablo Honey』は歪んだギターが目立つ、比較的オードソックスなロックサウンドの作品で、先行シングル『Creep』が世界的なヒットとなる。

1995年には2ndアルバムの『The Bends』をリリースする。前作では見られなかったアコースティックサウンドやメロディアスな要素を含む本作で、レディオヘッドは確固たる評価を得る。

前作から実験的な音楽制作に取り組んでいた彼らは、1997年に3rdアルバムの『OK Computer』をリリース。本作はもはやロックというカテゴリーにおさまらない独特なサウンドで、当時の音楽評論家を悩ませたが、結果的に全世界で大きな評価を獲得する。

大きな期待を受け、2000年にリリースした4thアルバムの『Kid A』は、エレクトロニカを大胆に取り入れ、さらに実験的要素を進めた作品であり、前作以上に大きな反響を受けた。
翌年には、『Kid A』と同時期に製作された5thアルバム『Amnesiac』をリリースする。

2003年には、バンドサウンドに立ち返った6thアルバムの『Hail to the Thief』をリリースする。

メンバーのソロ作品の制作や、欧米でのツアーを経て、2007年に7thアルバムの『In Rainbows』をリリースする。当初はインターネット上でのダウンロード販売のみであったことや、購入価格は買い手が自由に決めることができることなど、そのリリース方法も大きな話題となった。

2011年には8thアルバムの『The King of Limbs』、2019年には9thアルバムの『A Moon Shaped pool』とリリースを続け、ストイックに新しい音楽を追求しながらも全世界に大きな影響を与えている。

Radioheadの活動経歴

「On A Friday」時代

「On A Friday」時代のメンバーの写真。

オックスフォード郊外のアビンドンスクールの男子寮でメンバーの5人は出会った。それぞれ別のバンド活動をしていたが、トムとコリンが他のメンバーを誘い、1985年にRedioheadの前身バンドである「On A Friday」を結成した。しかし、ジョニー以外のメンバーは大学進学を機にオックスフォードを離れたためバンドは一時解散状態となったが、1991年に大学を卒業したメンバーはオックスフォードに戻りバンドを再結成した。

『Drill』〜『Pablo Honey』

デビュー当時のメンバー写真。

1991年にメジャー契約をした彼らは、バンド名を現在の「Rediohead」に変更した。翌年、1992年にEP『Drill』でメジャーデビューし、翌年には1stアルバムの『Pablo Honey』をリリースした。このアルバムから「Creep」が世界中で大ヒットし多くのファンを獲得した。当時の彼らの音楽は演奏力と表現力の高さはあるが、そのサウンドは比較的オーソドックスなロックバンドであった。

『The Bends』〜『OK Computer』

『The Bends』リリース当時のメンバー写真。

「Creep」がヒットしたことで、世界中から多くの注目を受ける中で、メンバーの精神状態の悪化から2ndアルバムの制作は難航していた。制作は停滞状態であったが、制作の合間に見たジェフ・バックリィのライブからトムは大きな感銘を受けてアルバム制作を再開させた。無事アルバムは完成し、1995年に2nd『The Bends』はリリースされた。リリース当初はセールスに苦しんだものの、1stアルバム以上の評価を受けロングセールスを記録した。その後、メンバーの指向はロック以外の音楽に向き、通常のロックバンドに捉われない実験的なサウンドを持つ楽曲を制作するようになった。そして1997年に3rdアルバム『OK Computer』をリリースすると、全世界で大きな評価を獲得し1990年代を代表するアルバムと評された。

『Kid A』〜『Amnesiac』

メンバー写真。左から順にジョニー、コリン、フィル、トム、エド。

前作で大きな名声を得た彼らは、評価を受けた今までのサウンドを捨て去り、新しい音楽に挑戦した。エレクトロニカや現代音楽の影響を大きく受けた2000年のリリースの4thアルバム『Kid A』は、その前衛的なサウンドから評論家は「商業的自殺」と話した。しかし、そうした予想を裏切り本作は全世界で受け入れられ、多くのバンドファンから称賛を受けた。翌年2001年には5thアルバム『Amnesiac』をリリースした。この作品は『Kid A』と同時期に制作された楽曲で構成されたアルバムで、スウィングジャズを取り入れるなど新たな実験的要素を含んでいるが、前作よりもバンドサウンドに近づいている。

『Hail To The Thief』〜『In Rainbows』

『In Rainbows』リリース当時のメンバー写真。

2003年にリリースされた6thアルバムの『Hail To The Thief』は、これまでのアルバムで試してきたサウンドを包括した上で新しいバンドサウンドに立ち返った作品である。リラックスした雰囲気で制作したアルバムであり、基本的にはRedioheadらしい鬱憤とした雰囲気のある楽曲が並ぶが、どこか風通しの良さを感じることのできる作品でもある。このアルバムリリース後バンドとしての活動を減らし、メンバーのソロ作品のリリースなどを中心に活動していたが、2007年に公式ブログで突然7th『In Rainbows』のリリースを発表した。フィジカル作品をリリースする前にインターネット上で期間限定で先行ダウンロード販売が行われた。価格を購入者が自由に決めることができるなど前代未聞の販売方法を行い大きく話題となった。前作よりも音数を減らし、シンプルなビート感のバンドサウンドだが、Radioheadが持つ独特のヒリヒリとした美しさを感じる作品である。

『The King Of Limbs』〜『A Moon Shaped Pool』

『The King Of Limbs』リリース当時のメンバー写真。

2011年に8thアルバム『The King Of Limbs』をリリースする。前作同様に初めにデジタル配信でリリースをし、その後フィジカル作品をリリースした。サウンドも前作を踏襲しているが、ダブステップから影響を受けたというリズムを使用した楽曲が含まれるなど、静かではあるが中毒性の高いサウンドになっている。2016年には9thアルバムのA Moon Shaped Pool』をリリースする。アンビエント的なアプローチのサウンドで、トムの歌う美しいメロディが前面に出た作品である。

Radioheadのメンバー

トム・ヨーク

ライブ時のトムの写真。

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