修羅の門(第壱門・第弐門)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『修羅の門』とは、川原正敏が『月刊少年マガジン』において連載されていた漫画。千年不敗を誇るとされる架空の古武術・陸奥圓明流の継承者である陸奥九十九を主人公とし、陸奥圓明流が地上最強であることを証明するため、様々な強敵達と戦うストーリーは幅広い層に熱い支持を受ける。前作あした青空においての格闘シーンが好評を得たことで、制作が決定した。1987年5月号から1996年12月号まで連載の後に長期休載。2010年11月号より『修羅の門 第弐門』として連載を再開し、2015年7月号で完結している。

「新格闘王」の異名をもつ、日本プロレス界最強のプロレスラー。投げ技・関節技のみならずキックやパンチといった打撃技においても一流の腕を誇る。「プロレスの神様」フランク・クラウザーの直弟子。身長195センチ・体重120キロ。28歳。
実戦重視のプロレスを提唱して対戦相手を負傷させ、全日本異種格闘技選手権の開催決定時には真日本プロレスから謹慎処分を受けていた。プロレスが地上最強の格闘技であることを証明するため、解雇覚悟で大会に参戦する。
大会準々決勝で九十九と対戦し、必殺技インペリアルホールドやクラウザー直伝の徹心スペシャルでKO寸前まで追い詰める。しかし最後は龍破を受けて頸動脈から出血。それでも試合を続けようとしたが、その傷を止血した九十九に対し自ら場外に出て敗北を認めた。大会後は格闘家をしながらプロレス団体を経営するようになり第四部ではヴァーリ・トゥードの解説をしている。

羽山 悟(はやま さとる)

シュートボクサー。19歳の若さで師匠・ライガー剛よりも強いと噂されている。特にパンチの破壊力に定評があり、シュートボクシングのデビュー戦では対戦相手を一発で再起不能にしてからは試合で本気のパンチを封印している。全日本異種格闘技選手権第二回戦で九十九と対戦。九十九と本気で戦うためにグローブを外しパンチの封印を解いて戦いに臨み、勝負はパンチ合戦に移行する。ここで九十九の陸奥圓明流の技、牙斬(がざん)の登場。最後は陸奥圓明流の技、雷(いかづち)で決着する。
大会後、ハワイでボクサーのアリオス・キルレインと対決するも3ラウンドで敗退する。

竹海 直人(たけみ なおと)

キックボクシング協会大崎ジム所属。日本キック界では有名選手であり、23戦全勝オールKO勝ち日本ミドル級チャンピオン。1ヵ月後に本場タイへの遠征をひかえていたが陸奥が闘いの中になにを見ているのかその何かを見たくて大会出場を決意する。ピンチになると笑顔が浮かぶ癖があり、ムエタイの本場タイでムエタイの元王者に逆転勝ちを納めたことがある。
全日本異種格闘技選手権の初戦で九十九と対戦し、陸奥圓明流の蛇破山で鎖骨を折られながらも自分の生涯最高のキックを繰り出したが、カウンターでそれを上回る蹴りを叩き込まれ、立ったまま失神する。
大会後は現役を引退し、トレーナーとして後進の育成に当たっている。

不破 北斗(ふわ ほくと)

陸奥圓明流の分家、不破圓明流伝承者。不破圓明流によって格闘界を支配すべく全日本異種格闘技選手権に参加。九十九と同様、圓明流独特の道着を着ている。冷酷非情な性格で、勝利のためには手段を選ばず、殺人すら厭わない気概も見せていた。実際に人を殺した経験こそないもののその実力・才能は非常に高く、九十九の祖父真玄からの評価も高い。
登場当初は流派を明かしていなかったが、準決勝で徹心と対戦した際に自身が圓明流の伝承者であることを告白。
その後決勝戦で九十九と対決。ここまでの試合で既に満身創痍の九十九を打ちのめし、陸奥にはない不破独自の奥義神威をもって瀕死の状態まで追い詰める。しかし最後は「不破には伝承されていない技」四門・朱雀を受け敗北、死亡した。

五十嵐 利和(いがらし としかず)

サングラスの男が五十嵐 利和(いがらし としかず)

格闘技評論家。全日本異種格闘技選手権の中継において解説を担当した。当初は無名の格闘家だった九十九を全く評価していなかったが、その死闘を見て考えを改め、九十九が優勝を納めた時には涙ながらに惜しみない賛辞を送った。

第三部アメリカプロボクシング編

アリオス・キルレイン

ヘヴィ級プロボクサー。身長193センチメートル、体重95キログラム、19歳。アメリカ人(黒人)。「ブラックライトニング」「ザ・マシーン」の異名を持つ天才ボクサー。スラムでひったくりで食いつないでいたところを名トレーナーのエザード・ロスに見いだされ、ボクシングの道に足を踏み入れる。エザード・ロスの「ラスト・サン」。ピーカーブースタイルから繰り出すコンビネーションや、ライトニングストレートなどを得意としている。エザードの死後は金の亡者ボブ・キングと手を組み世界ヘヴィ級王座統一トーナメントに出場する。
大恩あるエザードの夢を自分の夢とし、それを実現するためリングに上がり続けていたが、トーナメント決勝戦で九十九と拳を交えているうち戦うことそのものの喜びに目覚めていき、12ラウンドに及ぶ激闘の末、最後は無空波から追い打ちのフックを受けKOされる。

ジャージィ・ローマン

元世界ヘヴィ級チャンピオンでスキンヘッドの黒人。交通事故で家族を失い、一時はボクシングから引退し樵として生活を送っていたが、「神の声を聞いた」とリングに復帰し、世界4位にまで上り詰める。黒人層からの人気が高い。通算53勝2敗、復帰後の戦績は20戦20勝20KO。
若い頃は猪突猛進型のスタイルだったが、復帰後は「神の声」により相手の攻撃を先読みする防御主体の戦法を取っている。統一トーナメント第一回戦で九十九と対戦し、神がかった防御・攻撃と年齢に似合わないパワーで九十九を苦しめたが、絶え間ない猛攻を繰り出し続ける九十九に「神」の姿を見出し、使命を終えたかのようにマットに崩れ落ちた。

マイケル・アーロン

WBCヘヴィ級世界チャンピオン。史上最強のヘヴィ級王者と称され、「鉄人」「キング・オブ・キングス」の異名を持つ。ホセ・カルネラにKO勝ちし、20歳3ヵ月の最年少記録でチャンピオンベルトを奪取して以来、王座を守り続けている。戦績は35戦無敗、KO率97%。得意技は、スリークォーターのアッパー「スマッシュ」。実際の試合において何が起こるかわからないことを念頭に置き、数々の科学的トレーニングによって万全のコンディションを作り上げ、最短の時間でKOすることを身上としている。
ボクサーとしてリングに上がる目的は金銭のためであり、純粋に戦うためではない。そのため九十九には試合前から「強いけど怖くはない」と評され、実際に統一トーナメント準決勝にて対戦した際には、獅子吼で肘を折られて命の危険を感じ戦意を喪失、自らKO負けを選び1ラウンドで敗北した。

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『修羅の門』・『修羅の門 第弐門』は川原正敏による漫画作品。主人公である陸奥九十九が古武術・陸奥圓明流の継承者として様々な格闘家と試合・格闘を繰り広げながら陸奥圓明流が地上最強であることを証明していく。陸奥九十九を初めとして登場人物の多くは戦いを通して相手と分かり合うため多くを語らないがその分、口を開いた時の言葉には凄み・説得力が有り、名言と称されるものも多い。

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