ヨルシカ(n-buna・suis)の徹底解説まとめ

ヨルシカとはコンポーザーのn-buna、ボーカルのsuisによる日本の男女二人組のロックバンド。2017年に結成。ヨルシカというバンド名は1stミニアルバム『夏草が邪魔をする』の収録曲「雲と幽霊」という曲の歌詞の「夜しかもう眠れずに」からとられた。2020年には「第34回日本ゴールドディスク大賞」にて「ベスト5ニューアーティスト(邦楽)」を受賞するなど特に若い世代から人気を集めている。また、メンバーは顔出しをしていないにも関わらず、様ざまな人から歌声を評価され、支持を受けている。

もう忘れてしまったかな 夏の木陰に座ったまま 氷菓を口に放り込んで風を待っていた

楽曲「花に亡霊」の歌詞。
劇場アニメーション『泣きたい私は猫をかぶる』の主題歌として使用された楽曲。「夏」を舞台に展開される物語に合わせてタイトルがつけられたこの楽曲の冒頭を飾る歌詞となっている。また同時に、最後に歌われる歌詞ともなっている。始まりに聴いた歌詞を終わりに聴く事で、どこか哀愁と懐かしさを感じられる工夫がなされており、それはまるで一夏の思い出を振り返るような感覚に近しいものがある。「物語」を意識して楽曲を作るヨルシカならではの工夫といえる歌詞構成だろう。

ヨルシカの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

n-bunaの感情のままに書かれた歌詞

15歳のころから音楽を作り始めたn-bunaだったが19歳の時、一度立ち止まる。「僕は音楽を通して何を伝えたいのだろう」このとき彼を導いたのが近代文学の巨匠たち。小さなころから文学作品を読んでいたn-buna。その中でもオスカーワイルドの言葉「人生は芸術を模倣する」に突き動かされる。そこから彼は自分の感情をそのまま歌詞に乗せ始めるようになった。
さらにボーカルのsuisはヨルシカの楽曲を歌う際、「自分」という個を消し去り、ただの「ボーカル suis」として楽曲に込められた「物語」、「想い」を届けられるように意識して歌っているという。
自身の中にある感情のままに曲を作るn-bunaと、そんな彼の感情から生まれた「物語」や「想い」を人々に届ける為だけに歌を歌うsuis。一見するとそれは、n-bunaという人間の感情を表現する為だけに行われているものに見えるが、しかしその事がヨルシカの楽曲を聴いた多くの人々の心を揺さぶっている事は事実である。「n-bunaの感情のままに書かれた歌詞」、それこそがヨルシカの楽曲が多くの人々から支持される理由だといえる。

Tachi551
Tachi551
@Tachi551

Related Articles関連記事

泣きたい私は猫をかぶる(泣き猫)のネタバレ解説・考察まとめ

泣きたい私は猫をかぶる(泣き猫)のネタバレ解説・考察まとめ

『泣きたい私は猫をかぶる』とは、2020年6月18日16時からNetflixにて全世界に独占配信されている日本の長編アニメーション映画である。スタジオコロリドが制作を手掛けており、監督に佐藤順一と柴山智隆を迎え、岡田麿里が脚本を担当している。 猫に変身できるお面を所有する少女「ムゲ」と、彼女の思い人であり、素直になれない少年「日之出」との恋愛関係と其々の心情を描いている。少し切なくも暖かいストーリーと、ヨルシカの手掛けた主題歌が相まって、多くの人気を博している。

Read Article

大雪海のカイナ(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

大雪海のカイナ(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『大雪海のカイナ』とは、弐瓶勉(東亜重工)原作のテレビアニメ作品である。拡がり続ける「雪海」により大地が消えかけた異世界を舞台に、天膜に住む少年カイナと地上の少女リリハの冒険を描く。独自の世界観と美麗なビジュアルが特徴である。カイナとリリハが軌道樹と呼ばれる巨木や古代兵器「建設者」などの謎に迫りつつ、滅びかけた世界を変える物語が始まっていく。細谷佳正、高橋李依、坂本真綾など豪華な声優陣が出演している。アニメ終了後ほどなくして劇場版『大雪海のカイナ ほしのけんじゃ』が公開された。

Read Article

あの夏のルカ(ピクサー映画)のネタバレ解説・考察まとめ

あの夏のルカ(ピクサー映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『あの夏のルカ』とは、2021年に公開されたピクサー・アニメーション・スタジオ製作の3Dアニメーション映画で、少年たちのひと夏の冒険を描いたファンタジー・アドベンチャーである。シー・モンスターの正体を隠して人間の世界に飛び込んだ少年ルカと親友アルベルトは、自由を手に入れるため人間の町のトライアスロンレースで優勝して賞金を獲得しようと奮闘する。色彩鮮やかでノスタルジックなイタリアの港町を舞台に、友情と好奇心の間に揺れ動く子ども達の心の変化が見どころ。

Read Article

【ヨルシカ】ピアノが美しすぎて鳥肌が止まらない楽曲まとめ【だから僕は音楽を辞めた】

【ヨルシカ】ピアノが美しすぎて鳥肌が止まらない楽曲まとめ【だから僕は音楽を辞めた】

ピアノと聞くとクラシックやジャズなどで奏でられるイメージのある楽器ですが、実はJ-POPやアニメソングなど私たちの身近な音楽にも一般的に使われています。ピアノの奏でるメロディって、聴いているとなんだか心が落ち着きますよね。この記事では、そんなピアノが素晴らしい楽曲についてまとめました。心地良すぎて眠たくなっちゃうかもしれません。

Read Article

目次 - Contents