ランウェイで笑って(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ランウェイで笑って』とは、猪ノ谷言葉による少年漫画作品。2017年から『週刊少年マガジン』で連載を開始。2020年1月にアニメ化。ファンション業界を描いた作品で、ファッションデザイナーを目指す少年「都村育人」と、トップモデルを目指す「藤戸千雪」の成長を描く物語。モデル事務所「ミルネージュ」の社長令嬢である千雪はパリコレに出るトップモデルを目指していたが、身長に恵まれなかった。高校三年生の春、千雪は学校でファッションデザイナーを目指す育人に出会い、お互いに刺激されあいながら夢を追っていく。

CV:花江夏樹

本作の主人公。高校三年生。
ファッションデザイナーを目指している。
3人の妹(ほのか・葵・いち花)と母(百合子)の5人家族。
幼い頃から服を作るのが好きで、家族や周囲の人の服を作るなど非凡な才能を持っている。特にパタンナーとしての才能に優れており、見たり触ったりしただけで服の構図が分かる。ずっとファッションデザイナーを夢にしていたが、母が入院しているため金銭的に困窮しており、妹達を養うために夢を諦めて就職をしようとしていた。千雪に出会ったことでもう一度夢を目指す決意をし、千雪の父・研ニに認められた事で柳田の事務所で働く事になった。
柳田の事務所に居た事で高岡に芸華大に外部生として文化祭のショーに参加してみないかと言われ、予選に出る事になった。予選を通過し本戦のショーに出ることになるが、丁度その頃に母の様態が急変して緊急手術が行われた。幸い手術は成功し近々退院するまで回復したが、入院費用と手術費用が払えず育人はアルバイトを掛け持ちすることになってしまう。育人の様子がおかしいと気づいた心の活躍によって育人が金銭的に困っている事が研ニまで伝わり、研ニに服を買い取ってもらう事で金銭的問題を解決した。
金銭問題を解決した事で服作りだけに向き合う事が出来るようになり、ショーでは男女の調和をテーマにし、各国の特徴を服に現したショーをして観客達を驚かせた。しかし結果は表彰圏外の11位であり、悔しさに涙した。
高校卒業後は「Aphro I dite」に就職した。
千雪とはお互いを高めあうライバルであり良き友人でもあり、心が折れそうになると千雪の姿を思い出してもう一踏ん張りしている。
心とは育人の方が年下であるが先輩と呼ばれ慕われており、育人も心の抱える事情を知って心に報われて欲しいと思っている。
基本的に穏やかな性格であるが時に大胆な行動を取ることもあり、遠に対してはライバルと認識してからは好戦的な言動も取る。
女の子慣れしておらず、千雪や心が着替えるシーンや、千雪の家に行った際には薄着の千雪に赤面している。
家族を大事に思っており、長男として責任を感じ困難に陥る事も多いが、母や妹達が居るからこそ心強く思うこともある。

藤戸 千雪(ふじと ちゆき)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:花守ゆみり

本作のヒロイン。高校三年生。
モデル事務所「ミルネージュ」の社長令嬢。
「ミルネージュのモデルとしてパリコレクションに出演する」という夢を持っている。
小さい頃は周りよりも発育が良く高身長になると期待されていたが、158センチで身長が止まってしまう。
ルックスが良く努力家で、身長以外でのモデルの才能は高い。そのため他事務所の雑誌モデルのオーディションを受ければ即合格する実力を持っているが、あくまで夢は「ミルネージュのモデルとして」「パリコレに出る」ことにある。小柄であることからモデルとして不当な扱いを受ける事が多く、それでもめげずに夢を追っている。幼い頃にミルネージュのモデルとして活躍していたが、身長が伸びなかった事で父と諍いになりクビにされてしまう。その後ミルネージュのオーディションを受け続けるも毎回落とされてしまう。クラスメイトの育人と出会い、育人に自分のためだけの服を作って貰ったことで、実力を最大限に引き出す事が出来て雫からオーディションの合格を貰った。
育人とはお互いにお互いを高め合うライバル関係でもあり、育人の頑張る姿に千雪は背中を押され、育人もまた千雪の頑張る姿に背中を押されている。
モデルとして出来る最大限の努力を惜しまず、ウォーキングの技術や体型維持などにも余念が無い。そのため心が手に傷を作ってモデルの仕事に来たり、本当はモデルをやりたくないと思っているのにモデルとしての高い才能を持つ事に複雑な気持ちを持っている。自分を試すために一人でパリへ修行へ行くが、誰からも相手にされずに帰国する事になった。とても落ち込んでいたが、育人にショーのモデルになって欲しいと必要とされて、悶々とした気持ちが晴れて報われた気持ちになった。
育人を通じて柳田の事務所で心に再会し、心もまた自分と同じくやりたいと思っている事に才能がないと頭から否定される存在であると知る。心と千雪を頭から才能が無いと否定する五十嵐を見返すため、心と二人で芸華大のファッションショーに出ることになった。ショーは千雪一人でランウェイをウォーキングし続け、身長を感じさせない実力を見せ観客達の目線を集めた。ショーの審査員をやっていた雑誌編集長・紙居絹に認められ、女子高校生向けのティーンズファッション雑誌の専属モデルに抜擢された。

服飾芸華大学

高岡 祥子(たかおか ようこ)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:潘恵子

芸華大の学園長。
優しくふわふわした雰囲気を持っているが、先生として生徒達の事をしっかり見ている。
東京コレクションで柳田を助けた育人を気に入り、柳田に芸華大生徒を助っ人に出す代わりに、育人を芸華大のファッションショーに誘った。まだ高校生であることなどから芸華大で育人は浮いた存在になってしまうが、高岡の先見の目通り育人は予選を突破した。外部の人間をあえて入れた事で生徒達にも良い刺激になるとし、特に遠に育人というライバルが出来た事を喜んでいる。
ファッションショーが終わった後は、育人に芸華大の入学案内を手渡した。

長谷川 心(はせがわ こころ)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:茅野愛衣

芸華大学・服飾科一年生。
東京コレクションの後に芸華大から助っ人として『HAZIME YANAGIDA』に加わったスタッフの1人。
身長が181センチあり、小顔でスラッとした体型や姿勢の良さなどモデルの高い才能を持ち、スカウトされてモデル事務所に入った。
モデル界隈では新人ながら才能を高く評価されていて、セイラからは要注意のライバルとして見られていて、五十嵐からは心が居れば事務所は安泰と言うほど高く評価されている。しかし本人は人前で着替えたりするモデルの仕事に苦手意識を持ち、初めての仕事で緊張してる時に麻衣に出会い、麻衣に憧れた事でファッションデザイナーを目指す事にした。
五十嵐からは芸華大に入った事を強く反対されており、すぐに辞めるように圧力を受けている。モデルとしての矜持は無いのにも関わらず他のモデルと一線を画する存在感があり、背が足りないだけで邪険にされる千雪からは複雑な気持ちを向けられている。千雪の提案により、芸華大のファッションショーで千雪をモデルにしてグランプリを取ったらモデルを辞めても良いという約束を五十嵐とする。千雪とは衝突もあったがお互いにショーで勝つために本心で向き合い、見事グランプリを取った。
育人とは心の方が年上ではあるが、柳田の事務所では先輩にあたるため育人を「先輩」と呼んでいる。育人の夢に真っ直ぐな姿や優しい人柄に惹かれ、後に恋をしている事を自覚する。
グランプリ獲得後はその特権としてパリへ留学した。

綾野 遠(あやの とお)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:木村良平

芸華大学・服飾科四年生。
芸華大学の歴史上でも随一の実力を持つと、高岡に評価されている。
抱きついただけで相手のスリーサイズが分かる。
綾野麻衣の孫で、在学中から「Aphro I dite」で働いている。麻衣が芸華大在学中に芸華大ファッションショーで貰った名刺52枚を越えることを目標にしており、超える事が出来たら独立するつもりでいる。結果は52枚と同数であったため、宣言通りに独立を止め「Aphro I dite」で働く。
育人の実力を初対面で見抜いており、特にパタンナーとして高く評価をしている。自分のチームや独立後のメンバーに育人をパタンナーとして欲しいと思っており、何度も勧誘する。その反面、デザイナーとしての育人への評価は低い。育人が母の手術費で困っている事を知ると、手術費を肩代わりする代わりに自分の元でパタンナーとして働くように提案する。育人は最初は拒むが、掛け持ちのバイトで心身ともに疲れ少しでも服に関係ある仕事に就ける方が良いのではと感じ、遠の提案を受け入れようとする。しかし様子のおかしい育人を心配した心の活躍によって育人の金銭問題は解決され、結局チームには加わらなかった。
ファッションショーでは本来は1位であったが、目標の名刺枚数を達成できなかったため棄権し最下位になった。
高岡は、遠がその実力から大学内で孤独であった事を密かに心配していたが、育人という対等のライバルが出来たことを喜んでいる。

江田 龍之介(えだ りゅうのすけ)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:天﨑滉平

芸華大学・服飾科二年生。メンズ服専攻。木崎の友人。
木崎が育人にライバル心を持っているため、初めは育人に素っ気無い態度を取っていた。
血気盛んな面があり、自分より上手くてムカつく人の下で働くことでその人の持つ技術やセンスをしゃぶりつくし、逆にぶっ潰してやろうと思っている。そういった目的から、遠のチームに入れて貰おうとするが断られてしまう。
同じく遠をぶっ潰したいを思う育人にチームを組んで欲しいと言われ、チームには入らなかったがメンズ服の指導をした。飲み込みの早い育人にもライバル心を持つようになった。

木崎 香留(きざき かおる)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:福原綾香

芸華大学・服飾科二年生。江田の友達。
柳田を尊敬しており、柳田の東京コレクションでフィッターをしていた。
森山が倒れて育人が代わりに服の修正をしたことで、柳田の本来作っていたデザインと全然違うものになった事に苛立ち、初対面の育人に「調子に乗らないでください」と釘を刺した。しかし木崎が本当に苛立っていたのは、森山の代わりに自分が縫うと立候補出来なかった自分自身でもある。育人にライバル意識を持っていてツンケンした態度を取るが、育人を悪戯に貶めたり苛めたりするわけではなく正々堂々と育人に勝ちたいと思っている。育人が金銭面で他の生徒にからかわれた時に庇っており、育人からはむしろ良い人だと好かれている。
芸華大のファッションショーでは予選1位、本戦で7位と上位の順位を獲得。しかし綾野麻衣からは柳田に影響を受けすぎていると評価されていた。

HAZIME YANAGIDAの関係者

柳田 一(やなぎだ はじめ)

出典: anicobin.ldblog.jp

CV:諏訪部順一

ファッションブランド「HAZIME YANAGIDA」を主宰するファッションデザイナー。
デザイン専門のデザイナーで裁縫は出来ない。しかしデザイナーとしての腕は確かであり、育人の師匠的な存在である。
すぐに怒ったり怒鳴ったりするなど性格に難があり、辞めてしまうスタッフも多い。だがただ性格が悪いだけではなく、時には人情のある態度を取る事もある。
東京コレクションでは森山が倒れるトラブルがあり心が折れかけるが、育人の活躍によってなんとか成功を収めた。この時育人が縫い直した服は一着であるが、育人に対して歓声の半分をあげると言っており、彼の活躍を認めていた。その後は育人をそのまま事務所で働かせ、助っ人として心も雇った。
金銭面の問題で育人が辞めた際には、育人を心配する心の言葉に動かされ、心から聞いた育人の事情を研ニに相談した。そのお陰で育人はずっと抱えていた金銭的な悩みから解放されるのであった。
知名度不足などから苦戦を強いられ、一時的に「HAZIME YANAGIDA」を畳み「Aphro I dite」のデザイナーに転身した。

Parfait55p5
Parfait55p5
@Parfait55p5

目次 - Contents