うたわれるもの(散りゆく者への子守唄)のネタバレ解説・考察まとめ

『うたわれるもの』とは、2002年にLeafによって発売されたアダルトゲームを原点として、PS2用ゲームソフト「うたわれるもの 散りゆく者への子守唄」、そしてアニメ、ドラマCD、コミックと広く展開された作品である。舞台は様々な種族、文化が混在する世界。記憶を失い大けがを負った仮面の青年「ハクオロ」は、とある村の少女「エルルゥ」に助けられる。ハクオロは仲間達とともに国を守り、世界と自分の秘密を知り、自らの過酷な運命に立ち向かっていく。

オボロ

CV.桐井大介

ユズハの異母兄。当初は義賊として活動していたことやユズハが懐いていることもあったため、ハクオロを敵対視していた。だがケナシコウルペの戦いを機にハクオロを「兄者」と呼び慕うようになる。
最初にハクオロに忠誠を誓い、仕えているうちの一人。ドリィ、グラァの二人は元々オボロの部下で「若様」と呼ばれ慕われている。
妹のユズハに対して過保護になりすぎるくらいに溺愛している。そのためユズハのことになると盲目的になってしまい回りが見えなくなることもしばしばある。

ユズハ

CV.中原麻衣

オボロの異母妹。盲目で生まれつき病弱。トゥスクル曰く、躰中のオンカミがいがみ合って争う病を患っており、発作に苦しんでいる。
極端な過保護によって純真無垢のまま育ってきてしまったため色々な方面の知識が欠けている。
トゥスクルで生活を送るようになって出会った、年齢の近いアルルゥとカミュとは親友。「ユズっち」と呼ばれている。

トゥスクルで過ごすようになってから陽の下で元気に過ごしていたが、発作が起きる間隔が段々と短くなり、病状は悪化していっていた。
ユズハは「自分の生きた証」としてハクオロとの子どもを望むようになり、作中で唯一ハクオロとの子を儲けている。

ドリィ / グラァ

CV.渡辺明乃

オボロの部下の双子。瞳が紫で袴が藍色なのがドリィ(画像右)。瞳が青で袴が朱色なのがグラァ(画像左)。少女と見間違えるほどかわいらしい外見だが、二人とも歴とした男である。ハクオロも当初は二人を女の子だと思っていた。共に弓の名手。常に二人一組で行動しており、見た目も思考パターンもほとんど同じ。
ハクオロに出会う前からオボロに仕えている。そのためドリィ、グラァの二人はオボロを「若様」と呼び慕っている。またそのオボロが敬愛しているハクオロに対しては「兄者様」と呼んでいる。

ウルトリィ

CV.大原さやか

オンカミヤムカイの第一皇女。カミュの姉。本来はカムナギ(巫女)のため外交特使として活動することはない。しかしウルトリィ自身の希望によってトゥスクルのヨモル(國師)として派遣された。
天使のように美しい白翼を持ち、また慈愛に満ちた立ち振る舞いで周囲の人々から慕われている。ハクオロに想いを寄せている。カルラとは幼いころからの顔なじみ。

見た目通り性格も天使のような人物であるため、滅多にウルトリィが怒ることはない。しかし親元の不明の赤子を預かり別れる時には仲間であるハクオロたちに攻撃を加えるほど取り乱した。

カミュ

CV.釘宮理恵

オンカミヤムカイの第二皇女。ウルトリィの妹。一族始祖の遺伝子をを特に色濃く受け継いでいるため、姉であるウルトリィと違い大きな黒い翼を持つ。そのため一族の中でも別格視され、皇女という立場もあってオンカミヤムカイでは友人がいなかった。お転婆な性格で、無断で姉のウルトリィに同行してトゥスクルに来てしまった。後に正式に同行を認められている。トゥスクルに来てからアルルゥやユズハと初めての友達になる。アルルゥからは「カミュちー」と呼ばれている。
ハクオロにも父性を感じ、「おじ様」と呼び慕っている。だが後々、ハクオロを男性として意識した感情を抱くようになっていく。

この世のものではない者との意思の疎通が可能で、知らず知らずのうちに「ムツミ」と交信していた。

ベナヴィ

CV.浪川大輔

元々はケナシコウルペのオムツィケル(侍大将)及びラクシャライ(騎兵衆)隊長を務めていた青年。
國で生活を送る民への忠義のため戦う生粋の武人。槍の達人であり「三國一の槍の達人」として周辺國に名を轟かせている。
悪政から國を蝕んでいく皇インカラの愚行に心を痛めながらも、平和の維持のために自分の気持ちを押し殺して命令に従っていた。
インカラを自らの手で介錯したことで戦を終わらせ、自害しようするも、ハクオロに止められ配下となる。
表には出さないがハクオロの人柄に惚れ込でいる。ハクオロのことは「聖上」と呼んでいる。ベナヴィもまたハクオロに心酔する忠臣の1人である。
ハクオロに仕えるようになってからは、上司も同僚も部下も自由気ままな行動をする者が多いため気苦労と小言が絶えなくなった。

クロウ

CV.小山剛志

ケナシコウルペの侍大将時代からのベナウィの部下で、騎兵衆の副長。
大柄な体躯を持ち、その見た目通りの豪放な性格。言葉使いや行動も少々乱暴であるが、武人としての礼儀は弁えている。腹芸や細やかな気遣いもできるなど、器用な一面もある。
ベナウィを「大将」、ハクオロを「総大将」と呼び、慕っている。口癖は「ういっス」。

インカラ皇の娘であるカムチャタールから好意を寄せられているが、本人は気づいていない。

カルラ

CV.田中敦子

ギリヤギナ族のナクァン(剣闘士だが娯楽のために戦わされている奴隷)。本名は「カルラゥアツゥレイ」。見た目からは想像もつかない怪力の持ち主。大人の男が5人がかりでようやく持ち上げられるような巨大な剣を片手で操ることができる。
嵐で乗っていた船が難破し、トゥスクルへと漂着した。ハクオロに保護され、トゥスクルに居つくようになる。

剣奴という立場に似合わぬお嬢様然とした口調で話す。飄々とした性格で酒と風流を好む自由人で、真面目な人間をからかうのが好きという悪癖がある。トウカが主にその犠牲になっている。オンカミヤムカイの皇女であるウルトリィと面識があるなど、謎が多い。

奔放な言動と行動でハクオロを翻弄しているが、彼に心酔する忠臣の1人であり、同時に彼を心から愛している。髪の毛の一本から血の一滴まで捧げるという「ウィツァルネミテアの契約」をハクオロと交わし、ハクオロを「あるじ様」と呼んで慕っている。

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