ハッピーシュガーライフ(ハピシュガ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハッピーシュガーライフ』とは、鍵空とみやきによる漫画。『月刊ガンガンJOKER』で連載され、2018年にはTVアニメも放送始された。高校1年生の松阪さとうは、家族に関する記憶を失っている少女・神戸しおと共に暮らしている。しかし実はしおはさらってきた子で、さらに2人が暮らす部屋の元の住人を殺害しているなど、さとうは他人に言えない秘密を幾つも抱えていた。猟奇的な一面を持つさとうを中心に、それぞれ歪んだ愛を持つキャラクター達が織りなす純愛サイコホラーである。
CV:洲崎綾
メイド喫茶「キュア・ア・キュート」で働く、さとうのバイト仲間。また、さとうが男遊びを繰り返していた時の遊び仲間でもある。やがて「たった1つの愛」を見つけたさとうは男遊びをパッタリ止め、それに対して当初しょうこは、寂しさや羨ましさを覚えるに留まっていた。しかしバイトを休みがちな太陽の家を訪問した際、彼から「さとうがしおを誘拐したのでは」という発言を聞いて以降、徐々にさとうに違和感を覚えるようになっていく。その後、友達としてさとうのことを強く想っているしょうこは、彼女に対して「本当の事を話してほしい」と切り出すのだった。
家族からの電話で敬語を使うなど、家柄の良さが窺えるものの、しょうこは自身の生活環境に窮屈さを感じていた。また、男遊びに興じていたのは「自分だけの王子様」を求めているからであり、同じく「たった1人」を探すさとうに対し親近感を覚えていた。
野外で寝ているあさひを叱咤しつつ食べ物を渡したり、しおの誘拐が発覚した後も最後までさとうを説得するなど、非常に面倒見が良い。
三星太陽(みつぼし たいよう)
CV:花江夏樹
さとうのバイト仲間。喫茶店「プリンセスインペリアル」で働いていたが、後に「キュア・ア・キュート」へバイト先を変更する。「プリンセスインペリアル」で女店長に監禁されたことがトラウマになり、大人の女性を苦手としている。ある日、しおのチラシを路上で見かけ、しおを「天使」と形容し執着するようになった。以降はそのチラシを当たり前のように持ち歩き、更には何枚も集めて部屋中に貼り付けるなど、しおへの想いをこじらせていく。
さとうがしおを連れて行く所を偶然目撃した太陽は、その行為が誘拐であると推測し、しょうこに対して「一緒にしおを取り戻そう」と詰め寄る。しかし太陽としおの接触を知ったさとうが、しおに会わせることを条件に邪魔者の排除を手伝うよう提案すると、太陽はあっさりその案を飲んでしまった。その後はあさひをしおから遠ざけるため彼に嘘の情報を教えたり、あさひに拘束された際は保身のため彼側に寝返ろうとしたりと、次々に醜態を晒していくことになる。
主要人物の家族
さとうの叔母
CV:井上喜久子
さとうの育ての親で、本名は不明。「相手のどんな欲望でも受け入れることこそが愛」という価値観のもと、連日男性を家に連れ込んでは、暴力でも、性行為でも、何でも享受するという異常な生活を送っている。部屋には性行為の跡と思しきゴミが常に散らかっており、叔母自身は常にどこかしら怪我をしているものの、本人は至って幸せそうな様子。
そんな生活をさとうの幼少時代からずっと続けており、さとうの性格が歪んだ主な原因となっているが、本人は全く責任を感じていない。
神戸ゆうな(こうべ ゆうな)
CV:後藤邑子
しおやあさひの母親。元来温和な性格だったが、夫からの暴力に耐える日々の中で徐々に心が荒んでいった。しおと2人で暮らし始めた後も、中々言うことを聞かないしおに苛立ちを募らせ、ある時ついに彼女に暴力を振るってしまう。自分が憎き夫と同じ様になっていることに絶望したゆうなは、自分をしおから遠ざけるため、雨の降る中で彼女を路上に捨ててしまった。そしてその足で1人神戸家に戻り、酒に毒を盛って夫を殺害するのだった。
神戸家の父親
CV:宮下栄治
しおやあさひの父親。家族に対して殴る蹴るは当たり前、時によっては子供の両手の爪を剥がすなど非常に暴力的で、あさひからは「悪魔」と形容されている。また常に酒を飲み、家のものを売って金にするなど、色々な意味でどうしようもない人物である。そんな振る舞いが災いして妻と娘には逃げられ、その5年後に妻に毒殺されるという悲惨な末路を辿ることとなった。
なお本編中、顔は一切映っていない。
その他
北埋川大地(きたうめかわ だいち)
CV:石川界人
さとうが通う牧巣原高校で、学年主任を務める教師。沢山の女性と愛し合いたいという性癖が理由で、妻子持ちでありながら、学校等では独身と偽っている。さとうにストーカー行為を働いていたが、程なくして彼女に家を特定され、妻子持ちであることも把握されてしまう。その後は男性画家の遺体の一部を処理するなど、さとうの犯罪に加担することになった。
またマゾヒスト気質も持ち合わせており、さとうに足蹴にされて興奮するなどしていた。
宮崎すみれ(みやざき すみれ)
CV:武田羅梨沙多胡
「キュア・ア・キュート」で働く、さとうのバイト仲間。他のメンバーからは「すーちゃん」と呼ばれている。
自己嫌悪が激しく、一方でさとうに対して強い憧れを持っている。そのため、私物から化粧に至るまで何でもさとうとお揃いにした上、家の事情を隠しているさとうから執拗に住所を聞き出そうとしていた。
「プリンセスインペリアル」の店長
CV:小林沙苗
さとうのバイト先の1つ「プリンセスインペリアル」の店長。店を「愛の王国」と称した上で「愛せない人間は要らない」と宣う傲慢な性格であり、自分よりさとうに注目が集まることが気に入らず、さとうに対して部下と共に職場イジメを行った。
また、さとうに告白した太陽を監禁・凌辱し、彼が年上の女性に恐怖を抱く原因を作った。
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目次 - Contents
- 『ハッピーシュガーライフ』の概要
- 『ハッピーシュガーライフ』のあらすじ・ストーリー
- 甘い生活の始まり
- 過去に苛まれるしお
- 犯罪を重ねていくさとう
- 甘い生活の終わり
- 『ハッピーシュガーライフ』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 松阪さとう(まつざか さとう)
- 神戸しお(こうべ しお)
- 神戸あさひ(こうべ あさひ)
- 飛騨しょうこ(ひだ しょうこ)
- 三星太陽(みつぼし たいよう)
- 主要人物の家族
- さとうの叔母
- 神戸ゆうな(こうべ ゆうな)
- 神戸家の父親
- その他
- 北埋川大地(きたうめかわ だいち)
- 宮崎すみれ(みやざき すみれ)
- 「プリンセスインペリアル」の店長
- 但馬みとり(たじま みとり)
- 国塚めい(くにづか めい)
- 朧木れいか(おぼろき れいか)
- 緑野レン(みどりの れん)
- 黒川かい(くろかわ かい)
- 男性画家
- 光瀬(こうせ)
- 『ハッピーシュガーライフ』の用語
- 誓いの言葉
- 1208号室
- 305号室
- キュア・ア・キュート
- プリンセスインペリアル
- 『ハッピーシュガーライフ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 松坂さとう「私の中の瓶が壊れて、甘い欠片が壊れていく。行かないで、それは私の愛の粒なの! 私の心……! このままじゃダメ。ダメになる」
- 北埋川大地「そうですね、いけないことですね。……フッ、だから良いんじゃないですか。危ない綱渡り、そういうギリギリって素敵なことだと思いません?」
- 三星太陽「天使だ、僕を癒やしてくれる天使……! ああ、ああ……間違ってなかった!初めて君を見た時の、あの直感は……この子が僕を浄化してくれる、っていう直感は……間違いじゃなかった!ああ、しおちゃん……まさか、本当に会えるなんて! 僕が頑張っているのを、神様は見ててくれた!もっと、触って欲しい! もっともっと、僕を、ピュアにして……っ!」
- 神戸あさひ「しおは、俺達の月だ。この世界で唯一の、かけがえのない……」
- さとうの叔母「どんな欲望でも、全部飲み込んであげるから。だってそれが、愛だから」
- 松坂さとう「私初めてなの、誰かのためにここまでしたの。満たされることなんかない、って思ってた。でもやっと見つけた……私分かったの、この感情の名前をなんて言うか。ありがとう、お兄さん」
- 飛騨しょうこ「例え悪魔でも、私はアンタのことが大好きだから。私がアンタを、光のもとに連れ戻すから! さとう!」
- 神戸しお「死ぬ時は、共犯者で居させて?」
- 松坂さとう「叔母さんは皆を愛する、皆同じで1番がない……私はそれを愛とは呼べない。今ならはっきりとそう言える……叔母さん、あなたの愛は間違ってる」
- 神戸しお「お母さんに伝えて。私を不幸から解き放ってくれて、ありがとうって。だから……私は私のために生きる!」
- 『ハッピーシュガーライフ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作より先にアニメが完結
- 『ハッピーシュガーライフ』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):ナナヲアカリ「ワンルームシュガーライフ」
- ED(エンディング):ReoNa「SWEET HURT」
- 挿入歌:ReoNa「カナリア」