Cutie Honey Universe(キューティーハニー)のネタバレ解説・考察まとめ

『Cutie Honey Universe』とは、永井豪原作の伝説のアニメ「キューティーハニー」のリメイク版アニメの第4作である。
聖チャペル女学園に通う女子高生・如月ハニーが変身する愛の戦士、キューティーハニー。彼女は多彩な姿と能力を使い、空中元素固定装置を狙う邪悪な犯罪組織パンサークローと戦っている。
そんなハニーにパンサークローの首領・シスタージルは捜査官ジュネとして接近、頼もしい味方を装ってハニーと空中元素固定装置の秘密を探るのだった。

秋夏子

ハニーの親友でルームメイトの秋夏子は、オリジナル版・原作漫画版からの登場人物である。
原作漫画版では親友を通り越して恋愛に近い関係であり、「Cutie Honey Universe」でもそれを思わせるような描写はある。
オリジナル版・原作漫画版ともにパンサークローによる聖チャペル学園壊滅の際に死亡しており、ハニーがパンサークローへの復讐心をより強くするきっかけとなっている。
オリジナル版の直接の続編で、100年後の物語という設定のOVA「新・キューティーハニー」(1994~1995)では前述の通り故人であり、同名の人物が登場するが特に関係はない。
1997年のリメイク版「キューティーハニーF」(1997~1998)にも登場、こちらでは学園壊滅後も生存し、以降はハニーの協力者として最終話まで活躍する。
「Re:~」での夏子はオリジナル版等とは大きく設定と容姿が異なり、実写映画版第1作に準拠した警視庁公安8課の警部である。外見も黒縁眼鏡をかけた堅物キャリアウーマンといった姿になっている。
TVドラマ版である「キューティーハニー THE LIVE」(2007~2008)ではやはりハニーの親友として登場。この作品では死別することなく、ハニーが人間でないと知っても友情を貫く。

早見青児

今作ではPCISの捜査官として登場する早見青児は、オリジナル版・原作漫画版では新聞記者として登場する。
当初はスクープ狙いでハニーに接近したが、共にパンサークローの犯罪に立ち向かうようになり次第に恋仲へと発展していく。しかし原作漫画版、オリジナル版ともにハニーと結ばれることはなかった。
オリジナル版の続編である「新・~」においては既に故人で、孫娘の大子がハニーの協力者となる。
リメイク版の「~F」では私立探偵であり、オリジナル版の二枚目半とは違う美形キャラになっている。この作品では中盤まで如月博士が生存している代わりに青児の父がパンサークローに殺害されており、青児はその復讐のために戦っていた。最終的にはハニーと結ばれて子供まで作っている。
「Re:~」ではオリジナル版同様に新聞記者を名乗っていたが、その正体はある国際組織のエージェントであった。
TVドラマ版の「~THE LIVE」では私立探偵という設定だが、金と女性にだらしなく腕っ節も弱い青年で歴代の青児で最も頼りない人物として描かれていた。

早見団兵衛・早見順平

PCIS捜査官・早見青児の父である団兵衛と弟である順平は、オリジナル版「キューティーハニー」でも同じ役回りとして登場している。
団兵衛がスケベ親父ながら正義感が強くハニーの保護者代わりを務めているのも、また順平が父親譲りのスケベ小学生なのもオリジナル版を踏襲したキャラクター設定である。
オリジナル版の直接の続編となる「新・~」(1994~1995)では、記憶と能力を封印されたハニーを見守るためにサイボーグ手術を受けた団兵衛が登場する。
「~F」(1997~1998)に登場する聖チャペル学園の団兵衛校長は同作品の早見青児とは血縁関係がなく、アルフォンヌ理事長の弟という設定である。
また、団兵衛は「UFOロボ グレンダイザー」(1975~1977)で主人公・宇門大介ことデューク・フリードが働くシラカバ牧場の主・牧場団兵衛としても登場している(声優も同じ富田耕生)。

その団兵衛と順平の元ネタは永井豪のヒット作の一つ「あばしり一家」(1969~1973)の主要人物「悪馬尻駄ェ門(あばしり だえもん)」と「悪馬尻吉三(あばしり きちざ)」である。これは、「キューティーハニー」の企画の下敷きとなったのが「あばしり一家」であったことによる。
駄ェ門はあらゆる悪事を働く悪馬尻一家の長であり、残虐非道ながら侠気のある大悪党にして無類の剣の達人である。吉三は駄ェ門の三男で小学生ながら残忍な爆弾魔だが物語後半からはコミカルでスケベな面が強調されていく。

スケバン直子

聖チャペル学園の自称「大番長」直子は元々は原作漫画版に登場するキャラクターであり、そちらでも大番長の役回りである。
漫画版では豪快なヌードを披露するなど大暴れするが、鏡を見ると自身の醜さに気絶するという弱点がある。

直子は「あばしり一家」の主要人物である怪力無双のサイボーグ・悪馬尻直次郎(あばしり なおじろう)を容姿はそのままに女性化したものである。
その悪馬尻直次郎は、オリジナル版の「キューティーハニー」では早見団兵衛の甥っ子である早見直次郎として作品終盤に登場している。

アルフォンヌ・ポチ校長夫人

聖チャペル学園のポチ校長夫人とその不倫?相手でハニーの担任教師を務めるアルフォンヌ先生は、永井豪作品ではおなじみのキャラクターである。
元々は「キッカイくん」(1969~1970)で主人公たち摩訶一家のライバルであるドクター・ポチとその助手アルフォンヌ三世として登場。その後はTVアニメ版「デビルマン」(1972~1973)で主人公たちが通う名門学園高等部のポチ校長とアルフォンヌ先生としてキャラクターが再利用される。
そしてオリジナル版「キューティーハニー」では、なんと女性に性転換して聖チャペル学園の校長とハニーの担任教師として再々登場した。
オリジナル版のアルフォンヌ先生も同性愛者で、そちらでは何かとハニーに過剰なスキンシップを試みている。
1997年のリメイク版「キューティーハニーF」においては聖チャペル学園のアルフォンヌ理事長として登場するが、ポチは人間ではなく理事長の飼い犬であった。

いぼ痔小五郎・手寅あけび・我目モモ実

今作ではPCISの捜査官として登場しているこの3人は、原作漫画版にゲストキャラとして登場している。
漫画版「キューティーハニー」だけではなく永井豪作品にしばしば探偵とその助手として登場するキャラクターであり、短編ながら「迷惑探偵 イボ痔小五郎」として主役作品も持っている由緒正しいキャラクターである。

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サブタイトルの元ネタ

「Cutie Honey Universe」の各話サブタイトルには本編の内容に符合したバラの花言葉が使われている。
作品全体においても赤と白のバラがモチーフとして多用されていることもあり、作品に合致したものと言えるだろう。

第1話「あなたは全てが完璧」

バラの花10本が意味する花言葉。

第2話「あなたに出会えた事の心からの喜び」

バラの花5本が意味する花言葉。

第3話「私はあなたにふさわしい」

白いバラの花言葉。

第4話「無垢の美しさ」

赤いバラの葉の花言葉の一つ。

第5話「死ぬまで気持ちは変わりません」

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