RCサクセション(RC Succession)の徹底解説まとめ
RCサクセション(RC Succession)とは、1970年にデビューした日本のロック・バンド。ヴォーカリストの忌野清志郎とギタリストの仲井戸麗市を中心に、数々の名曲・名盤を残してきた。現在でも多くのミュージシャンが影響を受けたバンドとして名前を挙げている。1991年に活動休止状態に入り事実上の解散。2009年5月2日、忌野清志郎の死去により、RCサクセション復活の夢は永遠に絶たれた。
解散について
RCサクセションの解散について清志郎はこう語った。
「『自然消滅』とか『天寿を全うした』とでも言うしかない。確かにギクシャクはしてたけど、何か決定的なトラブルや摩擦があったわけじゃないんだよ。やっぱり最終的には、オレと仲井戸さんとの関係が大きかったかもしれない。数年前から自分のスタイルでやりたいと思っていたところに、新井田耕造が脱退し、チャボ(仲井戸)の中で弾けたんじゃないかな。ひとつの決心がついたというか。」
「新井田さんが辞めたのは『時代』のせいもあったかもしれない。ドラマーはリズムボックスを聴きながら叩くっていう、ちょっと倒錯したスタイルが定着してしまった。アナログなリズム感覚に変調をきたしたというか、彼の好きだった『たまった感じ』みたいのがズレてきちゃったというか……。春日(博文)といえばとにかくドラマーに人一倍うるさいタイプだから、それで新井田くんと揉め始めちゃってね……。まあ、いろいろあったんだ。」
「オレとリンコ(小林)さんの関係っていうのも、確かに不思議な関係かもしれない。なにしろもう当時で20年近く一緒にやってきたわけだし、ある種兄弟みたいなものだ。で、RCが休業に決まった時点で、リンコさんの中にはチャボバンドに『移籍』しようという思惑もあったんだと思う。ところが、チャボにはまったくその気がなかったみたいで……。そのへんはなかなか微妙なすれ違いなんだけど、仲井戸さんはああいう人だから、きっと『清志郎からリンコさんを奪うわけにはいかない』ぐらいの気持ちがあったのかもしれない。記憶は確かじゃないけど、いつかどこかでそういうことをチラッと言ってたような気がする。そういう人なんだ。」
「オレとチャボは仲よくて、オレとG2も仲いいけど、チャボとG2は仲悪い……と、バンド内がそういう複雑な関係になっていく。リンコさんともだんだん仲悪くなっちゃってたな。長い間にはいろいろあるさ。」
「(正式な解散の一年前)G2はもう音楽があまり好きじゃなくなってた。『辞めてもらうことになっちゃったんだけど……』と話を切りだしたら、一応驚いてはいたけど、薄々わかってた感じだった。少なくとも『まだやる気がある』という様子はなかったから。でも、それも仕方のないことだ。」
「解散はスタッフや関係者の間でも暗黙の了解事項だった。むしろ驚いてたのは、以前の関係者。破廉ケンチとかサカタとか。オレんちに押しかけてきて『もう一度考え直したほうがいいんじゃないの? しばらく休業ってことにして、また復活するためにオレが頑張るから』って言う。だから『いや、頑張らなくていいんだよ。やっとやめられたんだから。いいんだから頑張らなくって』ってなだめた。」
「その時はもう『ああ、問題がいっぺんに片づいてスッキリした。あんな面倒くさいやつらともう一緒にやらなくていいんだ!』っていう解放感があった。もちろんそれだけじゃないけどね。なんて言うか、確かに失恋した時の気分に似てたな。バンドに失恋したんだよ。『オレのせいじゃないのにな』っていう後ろ向きの気分と『オレのせいじゃないんだから』っていうサバサバした気分が、複雑に絡み合ってて。大袈裟に言えば『身を切られるような思い』『自分の中にぽっかり大穴が空いた気分』もあった。ラクになったけど、つらい。つらいけど、ラクになった。」
原発音頭
清志郎の反原発、反体制の姿勢はRCサクセションの「COVERS」リリース以降も続き、別名義バンド「ザ・タイマーズ」でもその姿勢は崩されることはなかった。
清志郎の皮肉で辛辣な態度も変わることがなく、またコミカルでブラックなセンスも健在だった。
RCの作品ではないけれど、清志郎の「ある一面」(これが全てではない)を如実に表している楽曲。
まさに「原発推進」の素晴らしさを歌った「原発音頭」である。
もちろん、CD化はされていない。
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目次 - Contents
- RCサクセション概要
- RCサクセションのメンバー
- 忌野清志郎(いまわのきよしろう)
- 小林和生(こばやしかずお)
- 仲井戸麗市(なかいどれいち)
- 新井田耕造(にいだこうぞう)
- 柴田義也(しばたよしや:Gee2wo)
- RCサクセションの元メンバー
- 破廉ケンチ(はれんけんち)(1968年 ~ 1977年)
- 小川銀次(おがわぎんじ)(1979年 ~ 1980年)
- 春日博文(かすがひろふみ)(1978年、1990年 ~ 1991年)
- RCサクセションの略歴
- 1950年~1967年:結成前夜
- 1968年~1972年:RC結成からデビューへ
- 1973年~1979年:暗黒時代
- 1980年~1984年:ロック界の頂点へ
- 1985年~1987年:ソロ活動の活発化
- 1988年~1990年:アルバム「COVERS」、そして終焉へ
- RCサクセションのディスコグラフィー
- 1969年
- 11月1日:アルバム「カレッジポップス・コンサート実況録音盤」
- 1970年
- 3月5日:シングル「宝くじは買わない」
- 12月5日:シングル「涙でいっぱい」
- 1972年
- 2月5日:シングル「ぼくの好きな先生」
- 2月5日:アルバム「初期のRC・サクセション」
- 7月5日:シングル「キミかわいいね」
- 12月5日:アルバム「楽しい夕に」
- 12月20日:シングル「三番目に大事なもの」
- 1976年
- 1月21日:シングル「スローバラード」
- 4月21日:アルバム「シングル・マン」
- 10月11日:シングル「わかってもらえるさ」
- 1979年
- 7月21日:シングル「ステップ!」
- 1980年
- 1月21日:シングル「雨あがりの夜空に」
- 5月21日:シングル「ボスしけてるぜ」
- 6月5日:アルバム「RHAPSODY」
- 10月28日:シングル「トランジスタ・ラジオ」
- 12月5日:アルバム「PLEASE」
- 1981年
- 6月1日:アルバム「EPLP」
- 11月21日:アルバム「BLUE」
- 1982年
- 3月21日:アルバム「HARD FOLK SUCCESSION」
- 4月5日:アルバム「Yeahhhhhh...at武道館」
- 6月23日:シングル「SUMMER TOUR」
- 10月25日:アルバム「BEAT POPS」
- 12月10日:アルバム「The Day of R&B」
- 12月15日:シングル「つ・き・あ・い・た・い」
- 1983年
- 6月1日:シングル「Oh! Baby」
- 7月5日:アルバム「OK」
- 11月7日:シングル「ベイビー!逃げるんだ。」
- 12月5日:アルバム「The KING of LIVE」
- 1984年
- 7月21日:シングル「不思議」
- 7月21日:アルバム「EPLP-2」
- 9月21日:アルバム「The LiVE!」
- 11月23日:アルバム「FEEL SO BAD」
- 12月21日:アルバム「MIX & MIX-ER」
- 1985年
- 4月21日:シングル「すべてはALRIGHT(YA BABY)」
- 11月21日:アルバム「HEART ACE(ハートのエース)」
- 12月21日:シングル「SKY PILOTスカイパイロット」
- 1986年
- 4月23日:アルバム「NAUGHTY BOY」
- 10月21日:アルバム「the TEARS OF a CLOWN」
- 1988年
- 2月25日:アルバム「MARVY」
- 3月25日:シングル「NAUGHTY BOY」
- 8月15日:シングル「LOVE ME TENDER」
- 8月15日:アルバム「COVERS」
- 12月16日:アルバム「コブラの悩み(Cobra In Trouble)」
- 1990年
- 9月5日:シングル「I LIKE YOU」
- 9月27日:アルバム「Baby a Go Go」
- 1995年
- 9月25日:アルバム「SOULMATES」
- 2005年
- 10月26日:アルバム「RHAPSODY NAKED」
- 2011年
- 11月23日:アルバム「sings soul ballads」
- 2013年
- 5月3日:アルバム「悲しいことばっかり(オフィシャル・ブートレグ)」
- 2015年
- 12月16日:アルバム「日暮し Bonus Tracks」
- 2016年
- 2月5日:アルバム「PLEASE ROCK ME OUT at 日比谷野外音楽堂 1981.5.30 - 5.31」
- 3月30日:アルバム「SUMMER TOUR’83 渋谷公会堂 ~KING OF LIVE COMPLETE~」
- RCサクセションの代表曲
- 宝くじは買わない
- ぼくの好きな先生
- 冷たくした訳は
- スローバラード
- 雨あがりの夜空に
- よォーこそ
- トランジスタ・ラジオ
- いい事ばかりはありゃしない
- ロックン・ロール・ショー
- 多摩蘭坂
- つ・き・あ・い・た・い
- Oh!Baby
- ドカドカうるさいR&Rバンド
- ベイビー!逃げるんだ。
- 自由
- 腰をふれ
- 海辺のワインディング・ロード
- ヒッピーに捧ぐ
- 明日なき世界
- サマータイム・ブルース~ラヴ・ミー・テンダー
- I Like You
- あふれる熱い涙
- RCサクセションの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 三浦友和の俳優デビューのきっかけ
- 暴言・暴走など
- 最後の共演
- デザートはあなた
- 君はLove Me Tenderを聴いたか?
- 解散について
- 原発音頭