封神演義の宝貝(パオペエ)まとめ

「宝貝(パオペエ)」とは、藤崎竜の漫画『封神演義』に登場する武器である。仙人の太公望は、師である元始天尊に命じられて仙女の妲己をはじめとする悪の仙人を神界に封じる「封神計画」を遂行する。物語が進む中、歴史を陰で操作する女媧の存在や、封神計画の真の目的が明らかとなる。中国王朝が殷から周へと移り変わる時代を舞台に、仙人の世界を絡めた同名小説をモデルに、展開や一部キャラクターや宝貝のデザイン等が少年漫画風にアレンジされている。本項では敵味方の仙人たちが使用する武器・宝貝をまとめる。

見た目通りの長い鞭。直径数kmを攻撃できる。特殊能力はなく、ただ打ち据えるだけの至極シンプルな宝貝だが、それだけに防ぐのが難しい。喋ることはないが意志を持っており、非常にプライドが高いため長らく使用者がおらず、死蔵状態にあった。
聞仲の死後、張奎のものとなった。

太極図(たいきょくず)

太極図本来の姿(左)と太公望用にカスタマイズされアップデートされたもの(右1コマ目)

太上老君曰く「どんな宝貝よりも弱いけれど、使いようによってはどんな宝貝よりも強い」。周囲一帯の宝貝を無効化させ、敵味方関係なく宝貝で受けた傷を癒す力を持つ。いわば「アンチ宝貝」で、太公望は「静める宝貝」と称した。真の能力は他の宝貝の力を吸い取り、術者の力に変えることであった。
元は太上老君のものであったが、「使わないから」と太公望に譲った。この時太上老君は「あなたに使えるかどうか分からないけど」と口にしている。登場時は巨大な文様のような形状で、太公望のものになってからは打神鞭の先端に陰陽模様の球体が付いた形でカスタマイズされた。

六魂幡(りくこんはん)

元は通天教主のものだったが、息子の楊戩が受け継いだ。
通常は黒いマントの形状をしており、攻撃時に巨大化して包み込んだ者を圧縮。肉体のみならず、魂魄をも消してしまう。楊戩は「残酷な宝貝」と称した。

金咬剪(きんこうせん)

二本の刀を挟みのように合体させて使う。すべてを砕く龍を呼び出し、相手を倒すまで追いかけさせる。雲霄三姉妹は白と黒の龍しか呼べなかったが、秦の使い手である趙公明は虹の色に対応した七匹の龍を呼び出し、それを一体に束ねて黄金の龍にすることができる。破壊力は雷公鞭に次いで二番目。

盤古幡(ばんこはん)

黒い原子模型のような形状をしている。重力を操り、最大1000倍の重力を相手に与えることができる。元始天尊が聞仲に敗北した後、竜吉公主に与えられたが、病弱な彼女には無理があったらしく異母弟に当たる燃燈道人が引き継いだ。

禁光銼(きんこうざ)

『封神演義 外伝』に登場した。太公望曰く「とんでも宝貝」で、過去へのタイムトラベルができる。仙人界に伝えられたスーパー宝貝は元々八つで、禁光銼は最後の宝貝であった。長らく行方不明だったが、始祖の一人である神農(しんのう)が持っていた。

その他始祖の宝貝

山河社稷図(さんがしゃしょくず)

女媧の宝貝。無数の黒いものが集まり、巨大な球体を成す。
五感を支配し、何もない空間に閉じ込める。空間の中は時間の流れが36000倍になっており、外部の0.1秒が内部の1時間に相当する。精神攻撃系の宝貝で、閉じ込められた張奎は一時錯乱したが、却って禁鞭を聞仲以上に操れるまでになった。

四宝剣(しほうけん)

女媧の宝貝。
物の存在する確率を変化させ、崩壊させる。哲学的な定義を持つ印象だが、何度も世界を作り崩壊させてきた強力な宝貝である。

地球破壊宝貝(ちきゅうはかいぱおぺえ)

ninja
ninja
@ninja

Related Articles関連記事

封神演義(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

封神演義(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『封神演義』とは1996年から2000年まで『週刊少年ジャンプ』にて連載されていたSFバトル漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。作者は藤崎竜。中国最古の王朝・殷。名君であった紂王は仙女・妲己に誘惑され、国は悪しき仙人によって支配された。成す術のない人間たちの事態を重く見た仙人界は、妲己たちを封印する「封神計画」の発動を決意。「仙道のいない真の人間界をつくる」壮大な計画を託された道士・太公望は仲間と共に過酷な戦いへと挑む。

Read Article

覇穹 封神演義(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

覇穹 封神演義(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『覇穹 封神演義』は、藤崎竜による漫画『封神演義』を原作とするアニメ作品。中国・明代に書かれた怪奇小説『封神演義』をベースに、コメディやオマージュなどの要素を取り入れた作品となっている。同原作のアニメはこれが2作目だが、1作目とのつながりはなく、物語中盤の「仙界大戦」にフォーカスした作品となっている。 古代中国。仙人である太公望は、人間界を荒らす悪しき仙人を封じる「封神計画」の実行役を師から任される。様々な人間や仙人を味方にしながら、太公望は人間界を脅かす邪仙・妲己の打倒を目指していく。

Read Article

封神演義の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ

封神演義の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ

『封神演義』(ほうしんえんぎ)とは、日本の漫画家・藤崎竜によるファンタジーバトル漫画。中国の古典怪奇小説『封神演義』をモチーフとなっている。少年漫画の王道であるバトルやギャグ・コメディ要素のほか、超古代先史文明や古代宇宙飛行士説など加えたオリジナル要素満載の作品であり、物語の中には謎や伏線が数多く隠されている。連載終了時点ではほぼその謎や伏線や回収されており、読者からも「キレイに(連載が)終わった」と評価が高い。

Read Article

屍鬼(小説・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

屍鬼(小説・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『屍鬼』とは、小野不由美作のホラー小説およびそれを原作とした漫画、アニメ作品。藤崎竜によるコミック版が『ジャンプスクエア』にて連載された。アニメは2010年7月より12月まで全22話が放送された。人口1300人の小さな集落である「外場村」は、周囲から隔絶されたような地であり、いまだに土葬の習慣が残っている。ある日、山入地区で3人の死体が発見されたが、村人達の判断で事件性は無いとされ、通常の死として扱われた。しかし、その後も村人が次々と死んでいき、異変は加速していく。

Read Article

目次 - Contents