ゾンビランド（Zombieland）のネタバレ解説・考察まとめ

ハリウッドのビバリーヒルズに大邸宅を構える映画スター。ゾンビメイクをしてゾンビ達に紛れ込みながら生き延びてきた、ちょっとおとぼけ気味のスターで、彼の大ファンだったタラハシーは大喜びし、一緒にハッパを吸ったり、彼のヒット作「ゴーストバスターズ」のシーンをまねたりと楽しむ。だが、イタズラでコロンバスやリトルロックを驚かそうとゾンビメイクのままで彼らの前に現れ、本物のゾンビと勘違いされ、あっさり撃ち殺されてしまう。

『ゾンビランド』の見どころ

ゾンビだらけの終末世界で生き残った人間とゾンビの闘いをベースに、豪快なアクションだけでなく、臆病な主人公の心の成長やラブストーリー、それにナンセンスな笑い、マニアックな映画ネタなど、様々なジャンルを上手に盛り込んだ痛快アドベッチャー・ムービーで、ホラー映画が苦手だって映画ファンでもビクビクすることなく楽しめる作品だ。
コロンバス、タラハシー、ウィチタ、リトルロックの4人が、ゾンビ達と戦いながら、いかにして互いを信頼し絆を深め、やがて“家族”となっていくかが、この作品の見どころと言ってもいい。
監督のフライシャーは、エドガー・ライト監督のホラー・コメディ「ショーン・オブ・ザ・デッド」（04）にインスパイアされたと言っているらしいが、ホラー映画ファンだけに向けた作品ではなく、ホラーをベースにしながら、登場人物の心情をユーモアを交え、きっちりと描いたことで多くの映画ファンのハートをがっちりと掴み、ゾンビ映画の全米歴興行収入1位をゲットできたんだ。

ヒット作の常として続編企画が持ち上がっていたが、16年にやっと本格的に始動したようで、本作の脚本を担当したレット・ワースとポール・ワーニックが脚本の執筆を始めたそうだ。キャストも続投するらしいが、今のところ製作経過は不明。

『ゾンビランド』の名シーン・名場面

民芸品ショップで商品をぶっ壊しまくり、爽快気分に浸るタラハシー達

ゾンビ相手の日々の中で、つかの間でも爽快な気分に浸ろうと、アメリカ原住民の民芸品ショップで展示商品を片っ端からぶっ壊していく4人。大はしゃぎで商品を破壊しまくる姿は痛快極まりない。
見事なまでに店内をメチャクチャにし、スカッした気分で笑いあう4人の晴れ晴れとした表情も実に印象深い名シーンだ。

パシフィックランドでのゾンビ達とタラハシー達の豪快バトル

クライマックスの遊園地パシフィッククランドでのタラハシー達とゾンビ達のバトルは、この映画の最大の見せ場。
ジョージア州にある小さいが遊具が豊富な遊園地で3週間かけて撮影したそうで、ウィチタとリトルロックが乗ったフリーフォールを初め、ミニジェットコースター、バイキング、お化け屋敷など様々な遊具が効果的に使われ、パンチの利いた弾むようなアクションが展開する。

『ゾンビランド』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

ハリウッドスターとして登場するのは最初はビル・マーレイではなかった

もともとはハリウッドスター役に「ゴースト/ニューヨークの幻」「ダーティ・ダンシング」のパトリック・スウェイジが予定されていたが、彼が病気にかかり変更せざるをえなくなったらしい。
それで、シルヴェスター・スタローン、ケヴィン・ベーコン、マーク・ハミル、ジャン・クロード・ヴァンダムなどに声をかけたが断られ、仕方なくウディ・ハレルソンに相談したら「ダスティン・ホフマンかビル・マーレイがいいんじゃないか」と言われ、脚本を読んだビル・マーレイが最終的に出演をOKしたらしい。