赤髪の白雪姫(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『赤髪の白雪姫』とは、あきづき空太による少女漫画作品。白泉社『LaLa DX』で連載された後、『LaLa』に移籍。2015年7月よりテレビアニメ1stシーズンが放送され、2016年1月より2ndシーズンが放送された。生まれつき赤い林檎のような美しい髪を持つ少女白雪が、その珍しい髪色のせいで生まれ故郷を出ることになり、辿り着いた隣国で運命を切り開く物語。

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ゼンを助けるためラジの言いなりになろうとした白雪をゼンが助けに来たシーン

白雪に毒林檎を口にさせ動けなくなったところを連れ去ろうとしたラジ。しかし毒林檎を口にしたのはゼンだった。ゼンを助けるため白雪はラジの言いなりになろうとしたが、そこを救ったのは毒に倒れたはずのゼンだった。しかも、隣国の王子の名を語っている。ラジにとっては友好国クラリネスの王子を毒殺未遂したことになり、大変な失態をしでかしたことになる。これを見逃してもらう代わりに白雪に二度と関わらないことを約束させられた。
強気で前向きな白雪もゼンという人質がいたのでは屈するしかなかった瞬間に、その本人が毒に侵されながらも助けに来てくれた名シーン。
自分の存在がゼンにとって毒になってしまったと嘆く白雪にゼンは「お前が自分で向かった森に俺がいて関わりを持って互の身を守ろうとした。それがこの場限りの毒かこれからのつながりかお前が決めればいい」と言った。ゼンのすごい考え方は白雪にとって新鮮で、これからもゼンの国でゼンの行くすえを見てみたいと、クラリネスで暮らすことを決めた。

引用:赤髪の白雪姫 1巻

ゼン・ウィスタリア・クラリネス「白雪……幻聴……」

無断で外出した反省として、執務に没頭するゼン。そのゼンを少しでも休ませようと部下のキキとミツヒデが白雪を呼び寄せる。そして執務室に入ってきた白雪を見た時のゼンのセリフが、「白雪……幻聴……」である。「幻覚」ではなく「幻聴」と言ってしまうところにゼンの疲れがよくわかる。
また、このシーンではゼンの部下の二人の優秀さと忠誠度もよく表れており、無理をして体を壊さないようにという気遣いが素晴らしい。そして何より、主であるゼンのツボをちゃんとわかっているのが良い。

白雪「お好きに」

白雪とゼンの関係を良く思っていないハルカ候と白雪が遂に対峙したシーンでのセリフ。ハルカ候は白雪を侵入者として切りかかろうとするが、白雪はとある方に招かれたと言って決して引こうとしない。そしてハルカ候が斬るぞと脅した後の白雪のセリフが、「お好きに」である。
剣向けられてなお平然としており、本当に胆が据わっていることがわかる。男でもこんなに格好良くは言い返せないだろう。

ゼン・ウィスタリア・クラリネス「お前それを飲んだのか?」

宮廷薬剤師の試験は薬草園を二日間管理するという、宮廷薬剤師見習いの基本的な仕事だった。その管理の最中に、白雪のいる小薬草園にゼンがやってくる。その際に、白雪は薬草園の一部に異変があることに気付く。水路に毒素がまぎれているという異変で、その水路の水を飲んだ白雪にゼンは慌てる。しかし毒素と言っても植物に悪影響なだけで、人体には問題ないものだった。
ゼンにとって、白雪の事が気掛かりでしょうがないことがわかるシーン。薬草園に閉じ込められた時も白雪の試験の妨げになると心配していた。

白雪「前を向いていられる力は、今までゼンにたくさんもらっているから」

とある薬草が原因で水路に毒素が流れていることが判明し、その薬草とその水路に関係のある部分の土を全て入れ替えるべく、白雪はゼンにも協力を依頼する。ゼンは試験結果が不合格になるのではと断ろうとするが、白雪が別にそれは問題ないと答える。「前を向いていられる力は、今までゼンにたくさんもらっているから」と、笑顔を向けるのだった。
これまで圧倒的にイケメン力の高い白雪だったが、この笑顔は間違いなくヒロインの顔である。

白雪「発熱に次ぎ、全身に刺すような痛み」

宮廷薬剤師試験に見事合格し、最年少宮廷薬剤師のリュウの元で指導してもらうことになった白雪。その後、薬室長ガラクからゼンの薬歴を記録した資料を渡される。そこには怪我の記録だけではなく、第一話でゼンが言っていた、毒に慣れるための毒薬投与の記録も載っていた。「発熱に次ぎ、全身に刺すような痛み」という内容を見た白雪は、涙を流した。
こういった医療関係の記録は、淡々としているからこそ怖いものである。

ゼン・ウィスタリア・クラリネス「俺はミツヒデと木々が隣にいて自分の立ち位置を見失わず前を見られる、向かい合っていたいと思う者がいるからそいつに背を向けられるような奴にはならないと思える。」

ラクスド砦の武器を奪った盗賊たちに向かっていく時にゼンが語った名言。ミツヒデや木々、白雪に向けての感謝の言葉。側近たちや白雪がいるから自分は王子としての立場を忘れずにいられ、前を向いていられる、というゼンの驕らない素直な気持ちをミツヒデたちに語った。

引用:赤髪の白雪姫 2巻

白雪「でしたら、故郷の王子があなたで良かったと思えるくらいの方になって下さいよ。礼を欠こうがそう願います。タンバルンで生まれた者として」

クラリネスの第1王子イザナに招待されウィスタル城に招かれたラジ王子。今までわがまま放題、国も知らず人も知らず我が道をまっしぐらの巷で評判のダメ王子だったラジは、白雪のこの言葉で今までの考えを改め、国政に目を向けるようになった。今まで誰が何を言っても聞かなかったラジ王子を変えた白雪の名言。
この一言でタンバルンでのラジの行動が変わり、タンバルン王家ではこの言葉を言った白雪に興味を持ち始める。

引用:赤髪の白雪姫 3巻

ゼンと白雪の想いが通じ合ったシーン

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