蒼天航路の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『蒼天航路(Beyond the Heavens)』は週刊モーニングで連載されていた三国志漫画である。三国志をテーマにした作品は劉備を主人公とすることが多い中、曹操を主人公とした独自の視点で描かれる作品である。曹操を取り巻く個性あふれるキャラクターたちが多くの名言・セリフを残している。

『蒼天航路(Beyond the Heavens)』の概要

『蒼天航路(Beyond the Heavens)』は週刊モーニングで1994年10月から2005年11月まで連載していた漫画である。
主人公の曹操が天下を目指すは「国の要は人」であることを常に意識し、才あるものはたとえ敵でも手に入れようとするなど、常に人材を求めていた。
一度覚えた人材とその才能は決して忘れず、数万から数十万人の名を覚えているが、惹かれない者に関してはたとえ家族でも名前を覚えられない。
新酒や新しい料理を自ら作ったり、400年続いた「儒教社会」を覆そうとするなど、常に新しいことに挑戦していた人物である。

原作・原案は李學仁、作画は王欣太。
作画の王欣太は連載が決まった時には三国志の知識は全く無く、曹操や劉備の名前も知らなかった。
1998年9月に原作者の李學仁が死去した後は作画の王欣太が一人で連載を続けた。
正式タイトルは「蒼天航路」。英名表記「Beyond the Heavens」。

1998年度の第22回講談社漫画賞で一般部門を受賞。王欣太完全監修の『画伝蒼天航路』が造本装幀コンクールにて入賞した。
2009年の4月から9月までテレビアニメが放送された。
現在もトレーディングカードゲームやソーシャルゲームが配信されている。

三国志に登場する個性あふれるキャラクターたちが多くの名言・セリフを残している。

曹操(そうそう)の名言・名セリフ

出典: pbs.twimg.com

唯才(ゆいざい)!! 唯(ただ)才があれば用いる!!!

神医・華佗(かだ)の医術を間近で見た曹操はその帰り道、共に華佗の医術を見た荀攸(じゅんゆう)が「方技」と、下級市民が行う技術や技芸などと同じような扱いで見下すような発言をしたことに激怒する。
漢朝400年の「儒教社会」において、どれほどの才能が埋もれいるのかと危惧する曹操が荀攸に対して言ったセリフだ。

曹操のこの言葉はこの後「布告」として国内に響き渡り、身分など問わずに才能ある人物たちが集まってくる。

あの男が呼ぶから俺が征(ゆ)く! 俺と劉備は 天の理を賭けて殺し合うのだ!

劉備の漢中(かんちゅう)侵攻を本拠地・鄴(ぎょう)で聞いた曹操は自ら戦場に出る決意をするが、それを息子の曹丕(そうひ)に止められる。
「漢中は陸の孤島 たとえるなら鶏肋(とりのあばら)のようなもの」だと語る曹丕に、戦場で戦う兵たちのことを冷えた言葉で語るその言葉に曹操は激怒する。
その後曹操が言ったセリフである。

このセリフの後、曹操は一軍を率いて漢中を守る夏侯淵らの援軍として向かった。
魏王の立場となった後も前線に出る変わらない曹操の姿が見てとれる。

あたたかだな 惇(とん)

関羽の死の後、孫権は関羽の首を曹操に届ける。
それの首を見た曹操は「羨ましいぞ関羽」と言い、もはや馬にも乗れず剣も持てない状態の自分も死が近いことを悟る。

庭先でうたた寝をしていた曹操の元に夏侯惇(かこうとん)が酒を持ってやってきた。
一緒に酒を飲み交わし何気ない会話をしていた時の曹操の最後の言葉だ。

信頼できる仲間のそばで亡くなった曹操の安心感が伝わってくる。

呂布(りょふ)の名言・名セリフ

龍の棲みかだ!!

兗州(えんしゅう)の牧(長官のこと)となった曹操は父親の仇ともいえる陶謙(とうけん)の治める徐州に侵攻する。
1日で4つの城を落とすなど次々と侵攻を進める曹操だったが、本拠地である兗州の城が呂布に攻撃を受けているとの情報を得ると、すぐに引き返し呂布と対峙した。

いなごが大量に発生している中で呂布と対峙した曹操は「呂布! 天下とは何だ!」と問いかける。
その問いに対して呂布が答えたセリフ。

劇中で自らを龍の化身のように語っていた呂布らしい表現である。

夏侯惇(かこうとん)の名言・名セリフ

気焔万丈、夏侯惇軍の精鋭に告ぐ! 我が軍の力を推し量りに雑魚が来る 皆殺しにするぞ!

曹操(そうそう)の元へ身を寄せた劉備(りゅうび)は予州の牧(長官のこと)へ任命された。
となりの徐州より呂布(りょふ)が自ら侵攻してくるといやな予感を感じた劉備は退却するが、そこに曹操の援軍として夏侯惇(かこうとん)が二千の兵とともに現れた。

夏侯惇の挑発にも全く動じない呂布はそのまま劉備を追うが、かわりに部下の宋憲・魏続(そうけん・ぎぞく)が夏侯惇に倍の四千の兵力で向かってきた。
その時に配下たちに向けて夏侯惇が放ったセリフである。

夏侯惇の気概が通じたのか、倍の兵を相手にしているにもかかわらず、夏侯惇軍は宋憲・魏続の軍を全滅させた。

すべてを孟徳に委ねて心で感じろ 目の前にあいつがいる時よりこうして何百里を隔てている時の方がずっと孟徳の事がよくわかる

袁紹軍の侵攻に対し曹操軍は黄河一帯の拠点を放棄し、曹操軍本拠地の許都(きょと)近くの「官渡(かんと)」までの撤退を決めた。
前線にいた曹仁・夏侯惇(そうじん・かこうとん)が撤退する中、命令に疑問を感じ夏侯惇につめよる曹仁に対し夏侯惇が言ったセリフだ。

曹操を信じている夏侯惇の気持ちが表れている。

劉備(りゅうび)の名言・名セリフ

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