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yukkos7のレビュー・評価・感想

レ・ミゼラブル / レミゼ / Les Misérables
10

世界中で愛される不朽の名作ミュージカルを映画化!舞台を観ているような臨場感と圧倒的な歌で魅了される。

『レ・ミゼラブル』はヴィクトル・ユゴーの同名小説を原作に、世界各国で上演されている名作ミュージカルを映画化した作品。原作小説は日本では『ああ無情』という邦題でも知られており、タイトルを1度は目にしたことがある人も多いのではないだろうか。

イギリスとアメリカ合作で作られた本作は、主演のヒュー・ジャックマンの脇を、ラッセル・クロウやアン・ハサウェイといった実力派豪華キャストが固めている。また『英国王のスピーチ』でアカデミー監督賞を受賞したトム・フーパーがメガホンを獲り、ミュージカルの制作陣も映画化にスタッフとして携わっている。

ミュージカル映画なので舞台さながらに全編を通してミュージカル・ナンバーが出演キャストによって披露されており、ミュージカル畑の出身ではない俳優・女優たちが、吹き替えなしで熱演しながら歌い上げる様は圧巻の一言!
本人たちの歌声であることはもちろんのこと、後からスタジオで録音したものを被せるのではなく、実際にその場で演技しながら歌っている音声が使われているため臨場感もたっぷり。

混沌とした時代を背景とした重いストーリーながら、理不尽さへの苦しみ、恋愛の切なさや葛藤、そして全てを包み込むような高揚感溢れるラストと、観ている人達に様々な感情を与えてくれる。
本作でアン・ハサウェイが第85回アカデミー賞の助演女優賞に輝くなど、話題性も充分。ミュージカルファンも映画ファンも必見!
日本でも定期的に舞台で上演されており、舞台を観に行く前の入門編としてもピッタリ。きっとお気に入りの曲が見つかるはず。

Hump Back / ハンプバック
9

チャットモンチーの次はこのバンド!ロックで綺麗なサウンドを奏でるガールズバンド!

「Hump Back」はボーカル&ギター 林萌々子、ベース&コーラス ぴか、ドラム&コーラス 美咲3人組のガールズバンド。「ポップで可愛い」というよりは、「かっこいい」が似合うバンドである。

林萌々子の力強くも真っ直ぐ綺麗で透き通るような歌声と、それを邪魔せず綺麗な歌声でハモるぴかと美咲の音楽は、聴いていてとても心地が良い。楽器の音は3ピースらしいずっと聴いていたくなるようなシンプルで爽やかなサウンドだ。
代表曲は、「星丘公園」「拝啓、少年よ」等。今何かに熱中している人や一所懸命頑張っている人には、胸に突き刺さるエモさを含んでいる。なぜかリピートしたくなる曲ばかりだ。
アップテンポな曲が有名ではあるが、「うたいたいこと」「ぎんのうた」といったバラード調の曲も聴いて欲しい。林萌々子の綺麗で力強くもどこか切ない歌声と綺麗なサウンドが合わさり、よりエモさに浸れる。

彼女たちのライブに足を運ぶと、鳥肌が立つほど綺麗なメロディーがライブ会場中に流れている。そして、「バンドが好きだ」という気持ちがひしひしと伝わってくるような楽器の奏で方。だから応援したくなる。
「最近ハマるバンドがいないな」と思う人こそ、ぜひ一度彼女たちの歌を聞いて欲しい。

ブレイブ -群青戦記-
6

いい意味で裏切られた作品

ツッコミどころ満載の、いわゆるB級映画ファンです。原作未読で映画のみ最後まで見ています。
CMで予告が流れてきた時の、「アスリート高校生VS織田信長」という、中学生が一度は考えそうな設定の作品に惹かれ、ちょっと面白がるような気持ちで映画を見ました。
開始3分で高校生たちの日常が崩れ去り、学校に残った生徒や教師のほとんどが野武士に惨殺されていくシーンはまさに、デス・ゲーム的設定の作品のセオリーともいえる数減らしを披露。
さらに生き残った中から「500の兵を率いた織田信長と戦う意思のある高校生のみ」が選抜され、実質500VS20数名で織田信長と戦うことになります。
ここへ「誰が何役かもはっきりしないまま、合戦のなかひたすら仲間の名を叫びながら戦う」等の展開であれば、まさにお約束のストーリーが繰り広げられたことでしょう。
しかしこの作品は、役名・所属している部活・大会等での実績くらいしかはっきりとはわからないキャラクター達に、特撮や舞台での経験が豊富なキャストの方々が素晴らしい演技で華を咲かせてくれて、正直、ストーリーはチープな部分があるものの、本気で命の取り合いをするキャスト陣の数々の名演技とアクションに、見る前に抱いていた「なんかちょっと面白そう」くらいの気持ちはすっかり消え、いつのまにか最後まで見入ってしまっていました。
また、若くして亡くなられた三浦春馬さんの遺作でもあり、彼の徳川家康はとても輝いていました。

くもりときどきミートボール
9

空から食べ物なんて夢のよう

とても面白い作品でした。
主人公のオタク気質というか、陰キャぶりも良かったですし、ヒロインが本当は頭が良い秀才系なのに、お天気お姉さんとして求められているキャピキャピした子を演じているのも面白かったです。たしかに、女の子女の子していた方が周りから浮かないもんなと思いました。でも、本当はそんなの嫌な世の中だなと思うし、元の方がいいじゃんと主人公が言っていて、その通りと思いました。
空から食べ物が降ってきたらいいなという子供の頃、一度は夢に見たことが本当に起きたときに生じることを描いていて、面白いなと思いました。最初はみんな喜んで食べまくってるけど、食べ物雲がぼうそうして、食べ物が巨大化、降り続けると、とたんにそれは天災でもうどうしようもなくなる感じでした。最初の方の、楽しいシーンでは、私も映画の中に入り込みたいと思いました。私が降らせてほしい食べ物は何かな?やっぱスイーツ系?とかいろいろ考えて見れました。暴走シーンは見ていて気持ち悪くなる感じでした。
ピクサーとかシュレックのところじゃないアニメ会社でこんなに面白い作品が見られるなんて、びっくりです。
また、いろんな作品を作ってほしいです。

キングダム / KINGDOM
10

古代中国が好きな方はおすすめ

舞台は古代中国。かの有名な秦の始皇帝の建国にまつわる物語です。主人公はそんな秦の将軍である李信(りしん)。奴隷の身分から始まり、目標とすべき上官、戦友たち、愛すべき部下たちとともに、戦国の世を駆け抜けていきます。
見どころは、まず主人公の実直さや、その武力の強さです。いわゆる曲がったことが大嫌いな少年漫画の主人公のような性格の信ですが、成長するにつれ、軍というもののしがらみや、敵国を攻め落とすことの現実の厳しさに直面し、葛藤していきます。また、年齢を経ることに、武力が増し、同時に出世もしていきます。
次に魅力的なのは、各国の知略戦です。文官たちの国を背負った、あるいは国の派遣を得るための舌戦・謀略の数々は見ものです。戦場においても、軍師の才が冴え渡ります。相手の裏をかき、練りに練られた戦法で、少数が大勢を打ち破るさまは圧巻です。特に、作品を通して主人公のライバル的な存在として描かれる、李牧の軍略はすさまじく、国の危機を何度も救い、主人公を苦しめます。
最後に、この作品の大きな特徴は、戦闘のリアルさです。ことあるごとに戦争が起こりますが、古代中国の戦闘なので剣・槍・弓矢等が主流の戦いです。当然、人が切られ、突かれて殺されており、目玉が飛び出していたり、胴体が半分に切られたりと、その描写を細かく描かれています。