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tponのレビュー・評価・感想

余命10年(映画)
10

自分の死と向き合う人の感情のリアルさがとても優秀な作品

まず最初に、個人的なこの作品の一番の見どころは、主人公が生きるという事を理解し自分の死と向き合っていくというところ、そして主人公の「もっと生きたい」という思いがとても強く伝わるところです。
この作品は前提として、主人公の女性が謎の奇病にかかり余命が10年しかないというところから始まるのですが、主人公は10年という長さと、自身の人生にあまり価値を感じていない所から最初は運命を軽く考えてました。しかし、物語中盤ある男性に出会い、恋を知ることでその心情は一変します。
そして次第に彼女は自分の人生を知り、そして死に向き合っていくことになります。個人的に印象に残ってるシーンは、主人公とその友人二人が会食しているシーンです。そこで友人(主人公は自身の病気を周囲に伝えていない)は主人公に条件のいい男性を紹介します。
友人からすれば「病を患って気落ちしている友達のため」なのですが、主人公にしてみればそれがどうしても「もうすぐ死んでしまう自分には到底手の届かない未来を見せびらかしている」という嫌味に聞こえて、しまいには友人たちに嫉妬し、そしてそんな自分に自己嫌悪してしまいます。最初こそ自分の死を軽く考えていたのに、それに恐怖し苦悩するところがとてもリアルで見ごたえがあります。
もともとこの作品の作者が余命宣告を受けており、だからこそリアリティが素晴らしい作品です。

Re:ゼロから始める異世界生活 / リゼロ / Re:Zero
8

『Re:ゼロから始める異世界生活』を見ての感想

【あらすじ】
ある日、高校生ナツキ・スバルはコンビニの帰りにいきなり異世界へ飛ばされる。そこでスバルはチンピラに襲われ、命の危機に晒されるが、そこに現れた銀髪美少女に助けられる。それをきっかけに彼女に一目ぼれしてしまう。彼女は「盗賊であるフェルトという人物に大切なものを盗まれ困っている」とスバルに助けを求める。スバルは、盗まれたものを取り戻すため彼女と行動を共にし、フェルトの元へ行くが、そこで二人は謎の女によって殺されてしまう。しかし、再び目を開けると時間が戻っていて、また同じ状況になってしまう。その能力を使い、何度も死に戻りをし、同じ運命をたどらないよう行動を変えていく。

【感想】
スバルが死に戻りを駆使して困難を乗り越えていく、新鮮なストーリーに興味をそそられました。ただただチート級能力を持っている、ありがちなアニメとは違い、スバルが人間らしい一面を持っている所も面白さの一つだと思いました。
死に戻りをしていることを周りに知らせることができないという設定が、個人的には「良い」と思いました。このタイプのストーリーでは途中でヒロインがそういう設定に気付いてしまうことが結構多いですが、最後まで知らされることがなく物語が進んでいくので、「ありがちなアニメに飽きた。新鮮味があるものを見たい」と思っている方にとてもお勧めな作品だと思いました。

tofubeats / トーフビーツ
10

至高のシティポップ、tofubeatsの音楽

「tofubeats」というアーティストを知っていますか。日本人の男性ミュージシャン、幅広く制作活動をしています。Wikipediaによると、「歌手、音楽プロデューサー、DJ、トラックメイカー」とありますが、つまり「トラックメイカー」です。DJのくくりの中にトラックメイカーは入ると言えますし、彼は自作した曲を自分が歌うか他アーティストが歌うかに分けているだけ(という個人の認識です)なので「歌手、ヴォーカリスト」とはまた違います。コラボレーションしたアーティストは数多いですが、藤井隆、BONNIE PINK、森高千里など。
ラップを交え、ヒップホップ調、ハウス調の曲も多く、どれも素晴らしいですが、やはり彼の金字塔、根本にあるものは「シティポップ」だと思います。
いい曲ばかりですが、代表曲と言えばやはり「水星」になるでしょうか。数多くのアーティストにカバーされています。
メロウかつキャッチー、R&Bに似たグルーヴ感があり、それでいて良い意味で「日本人っぽい音楽」です。
彼の作品の特徴として、ミュージックビデオの素晴らしさも挙げられます。おしゃれでちょっと切ない、たまにちょっとださい、非常にアートですが嫌味の無い映像で、繰り返し観たくなります。
まだ若いアーティストなので、今後が非常に楽しみです。

チャットモンチー / CHATMONCHY
10

チャットモンチーの魅力!!

女性3人のスリーピースバンド、チャットモンチー。2017年には惜しまれながらの引退となりましたが、その楽曲、ミュージックバンドはいまだ多くの人々に愛されています。音楽界の重鎮達にも愛される、チャットモンチーの魅力について、ご紹介します!
チャットモンチーは徳島出身のスリーピースバンドです。ボーカルのえっちゃん(橋本絵莉子)が中心となり、バンドの歴史は始まります。その後、同じ大学のドラム、高橋久美子と、ベースの福岡晃子とともに本格的にチャットモンチーとして活動していくのです。徳島から生まれた、チャットモンチーですがその凄みはメジャーデビュー前から業界では話題だったようで、ロッキンオン元編集長、山崎洋一郎さんもインディー時代の彼女たちにインタビューをするほど。
音楽業界を唸らせた、その魅力は何なのでしょうか。おすすめの楽曲を元に、ご紹介します!

1.ハナノユメ
この曲はチャットモンチー伝説の1曲で、デビューシングルでもあるこの曲。サビから始まるハナノユメはボーカルえっちゃんの可愛いらしい声と、あっこ(福岡晃子)の低く唸るようなベース、くみこん(高橋久美子)の懸命に刻むドラムがガッチリ組み合わさった、メロディーは至極です。チャットモンチーが気になってきたあなた、是非一度聞いてみてください。
2.サラバ青春
この曲は2017年に行われた、チャットモンチー解散ライブのトリをかざった曲です。えっちゃんのしっとりした歌声が胸にジーンと響き、私はえっちゃんの揺れる声で涙が抑えきれません(泣)。誰もが経験する「卒業」というありふれたテーマですが、チャットモンチーはこの曲の中で水彩画のように描きます。
いかがでしたか!?チャットモンチーに興味を持っていただけましたでしょうか。
チャットモンチーの名曲たちはBEST MONCHY  というベスト盤に収録されていますので、是非お聞きください!

厳格に訊け!
7

当時としては本音で人生相談できる場

この漫画は高校の用務員の村田厳格が、作品内部から現実世界における人生相談に乗るという形式の作品であり、作者の小林よしのりならではの独特の着眼点から生まれた漫画と言えるでしょう。
この漫画が連載されていた1980年代は、オタクが「犯罪者予備軍」というレッテルを貼られ、保守派が「右翼」と忌み嫌われ、流行に乗らない人が徹底的に排斥された、ある意味では無理解と偏見に満ちた時代ですが、この作品はそんな中でも本音で人生相談に乗ってくれる良心的な漫画であったと考えられます。
中には冗談めかしたとしか考えられない回答、出鱈目と看做すべき回答もありますが、基本的には真剣かつ親身な姿勢で答えてくれます。個人的に作者とは思想があまり合わないのですが、この作品に関しては非常に素晴らしいと思っています。
ただ、時々ですがエッチなネタでお茶を濁したり下品でお馬鹿な演出で胡麻化したりと、ギャグ漫画を本領とする漫画家としての性質が裏目に出ている面があります。
作品自体だけを評価するならば本当は8点という評価であってもおかしくないのですが、個人的な考えとして作者の思想が受け入れられないので、自分の偏見も勘案して7点としておきます。

ギターフリークス / GUITARFREAKS
7

The 音ゲー

プレステ用ソフトとして出ていたコナミの音楽ゲームです。アーケードでやってなかなかの音圧に圧倒されて癖になっていました。
プレステに移植されたのをやってみたのですが、音源そのものはいい機種なので音に関しては問題はなかったです。
ただ、ネックになるのがコントローラー。アーケードの操作性を求めるのなら素直に別売りのコントローラーを買う必要があります。
曲はすごくいろんなジャンルをまんべんなく抑えていて、全部名曲といえます。
しかし、なんだかやっている最中に、このゲームってこんなだったかなぁと、ふと我に返る瞬間があります。やっぱりゲームらしさが希薄な部分は否めなかったんですね。
それでもゲームは次第に遊びの部分が退化して、魅せる聴かせる要素がどんどん増えてくる傾向にあるようです。この感じは漠然とした不安でしたが、市場は既に変化しつつあります。
続編にアペンドディスク2ndが出ましたが、これもコスパが高かったです。ボリュームが凄い!
話は逸れますが、グラディウスのころから買っていたコナミのゲームは、パロディから萌えに移行してだんだん遊びの要素がなくなっていったような気もします。
トレジャーはその点うまくいっているようですね。コナミから一般性を排除した分、マニアックな部分でストイックな難易度スルメゲーを量産しています。
プレステのゲームはギターフリークスを買って終わりましたが、やはり最後らしい変化を垣間見た瞬間でもありました。

宇宙よりも遠い場所 / よりもい / A Place Further Than The Universe
10

今まで生きていた中で一番の作品

女子高生が南極を目指すという物語です。ありえない設定だと思う方もいらっしゃると思いますが、意外と設定はしっかりしています。どうやって行くのとかお金はどうするのとか。彼女たちはそこもきちんと乗り越えていきます。
まず登場人物が魅力的。まずキャラデザが可愛いのですが、それを抜きにしても本当に良い子たちです。そして声優陣が豪華。全員主役レベル。メインの4人組は勿論周りを取り巻く大人も超豪華。それだけでも見る価値はあります。
そしてみんな等身大の女子高生が描かれています。結月ちゃんは芸能人ですが、芸能人という点を抜きにすると普通の女の子です。4人の他愛ない会話とかもすごくリアルです。大爆笑ではなくクスっと笑える会話も良いです。多分製作陣が天才です。(実際いしづかあつこさんの作品は名作揃い。)
日常会話も凄く良いのですが、いざという時には泣かせてきます。南極に足を踏み入れた時の「ざまあみろ」だったり、日向の元チームメイトに対して啖呵を切ったところだったり、お母さんのメールを受信したところだったり。今まで見た作品の中で一番泣けました。報瀬ちゃんがひたすらかっこいいです。いや、みんなかっこいいです。そしてみんな優しいです。最初の1、2話を見てやめてしまったという人も居ますが、是非5話まで見て欲しいです。そこからハマります。9話くらいからは毎話泣きます。

キャプテン翼 / キャプ翼 / Captain Tsubasa
8

翼のようになりたかった!

私は子供の時から良くキャプテン翼を観ていました。その為、小学生になる頃にはもうすでにサッカーを始めていました。勿論、夢はプロのサッカー選手になって出来ればワールドカップにも出てみたいと思っていました。ところが、気が付けばその夢は儚く終わってしまったのです。私はいつもサッカーで失敗などしたときには本当によくキャプテン翼を見ては、自分で再び奮起し翼のように上手くなりたいと思い夢中になっていました。また、その翼の最高のライバルでもあった、日向小次郎にもかなり影響を受けたのを覚えています。翼とは真逆の物凄くアグレッシブなキャラが好きだったのです。他にも、双子の立花兄弟なんかは空中技をするので、またこれもこの漫画の魅力のひとつだと思います。また、それぞれに必要シュートがあり私も、これもまたよく真似をしたものです。漫画では翼とみさきくんのコンビネーションと言うのがあるのですが、残念ながら私にはそんな相棒はいませんでした。今でも私は休みの日にはフットサルですが続けています。また、時折やはりキャプテン翼も再び読み直したりして楽しんでいます。未だに、何度読んでもキャプテン翼には飽きがこないのであります。