厳格に訊け!

厳格に訊け!

『厳格に訊け!』(げんかくにきけ!)とは、小林よしのりによる漫画。1989年から1991年にかけて『週刊ヤングサンデー』誌上で定期連載されていた。単行本は全2巻が発売されている。
息子の達也が通う王舞我(おうまいが)高等学校の用務員となった村田厳格というカリスマ僧侶が、若者の人生相談の師として様々な悩みと戦いに打ち勝ってゆくというストーリー。
「人生相談」を漫画の中に取り入れて作品として昇華しており、作中の人物の悩みだけではなく、読者から寄せられた相談に厳格が答えるといった、当時では珍しい試みも盛り込まれている。「若者の恋愛や性、人生への相談に、やたら強烈で哲学っぽい答えを出す」と評判になり、多くの読者から支持された。

tponのレビュー・評価・感想

厳格に訊け!
7

当時としては本音で人生相談できる場

この漫画は高校の用務員の村田厳格が、作品内部から現実世界における人生相談に乗るという形式の作品であり、作者の小林よしのりならではの独特の着眼点から生まれた漫画と言えるでしょう。
この漫画が連載されていた1980年代は、オタクが「犯罪者予備軍」というレッテルを貼られ、保守派が「右翼」と忌み嫌われ、流行に乗らない人が徹底的に排斥された、ある意味では無理解と偏見に満ちた時代ですが、この作品はそんな中でも本音で人生相談に乗ってくれる良心的な漫画であったと考えられます。
中には冗談めかしたとしか考えられない回答、出鱈目と看做すべき回答もありますが、基本的には真剣かつ親身な姿勢で答えてくれます。個人的に作者とは思想があまり合わないのですが、この作品に関しては非常に素晴らしいと思っています。
ただ、時々ですがエッチなネタでお茶を濁したり下品でお馬鹿な演出で胡麻化したりと、ギャグ漫画を本領とする漫画家としての性質が裏目に出ている面があります。
作品自体だけを評価するならば本当は8点という評価であってもおかしくないのですが、個人的な考えとして作者の思想が受け入れられないので、自分の偏見も勘案して7点としておきます。