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nakano_makoto4のレビュー・評価・感想

indigo la End
10

「失恋」から生まれる切なく美しい音楽

「indigo la End」は、ボーカルギターの川谷絵音が中心となって動く日本のロックバンドです。
このバンドが作り出す音楽の特徴は、キレのあるドラム、分厚いサウンドのベース、歌うようなリードギター、そして高く繊細な声をもつボーカル。それぞれの個性がぶつかって絶妙な具合に重なり合い、切なくも美しく感じるような曲調になっています。それに加え、サポートメンバーの女性のコーラスとキーボードも合わさり、それらもまた曲の哀愁漂うような感覚をより引き出していると言えるでしょう。
また、歌詞に注目すると、主に「失恋」をテーマにしたものが多いです。ただ、それは直接的なものではなく、物事の変化や人の動きによって間接的に表現しているのです。それはよくありふれたものではなく、思いもよらない独特な考え方で表されていて、歌詞の意味の考察をより豊かにしています。
題材が「失恋」というのもあり、歌詞は暗い雰囲気のように感じますが、それが冷たくも綺麗に聞こえるメロディーとよくマッチしており、全体として苦しくあるけれどきらびやかで泣いてしまうような曲として出来上がっているのです。「indigo la End」は、「失恋」によってできた切なさを極限まで突き詰めて、その先にある美しさを探求したロックバンドだと言えるでしょう。落ち着いた曲が好きという人にはオススメのバンドです。

ゴールデンカムイ / Golden Kamuy / 金カム
10

ストーリーとキャラクターが最高です

明治期の北海道が舞台です。日露戦争から帰還した青年とアイヌの少女の出会いからスタートします。
決して難しい歴史の話ではなく、むしろかなり新しさを感じる内容です。
日本史や北海道の知識は必要ありません。
一方で歴史に興味のある方や北海道の土地勘がある方は、それはそれで楽しく読めると思います。
ミステリー要素がありますが、展開が早いためずっと面白いです。
戦闘シーンは特殊な能力などが使われる訳ではないので、普段バトル漫画を読まない方にも分かりやすいと思います。
キャラクターに強烈な個性があり、悪役でも嫌いになれません。
それぞれ実在したモデルがいるともいわれていて、その人物を調べながら読むのも面白いです。
話の展開によって敵・味方が入れ替わるのもこの漫画の魅力です。
敵も応援してしまいます。
また、シリアスな場面とギャグ的な場面が混在しているので、気分が暗くなりすぎずに読み続けられるのも特徴だと思います。
アイヌの文化が紹介されている部分も非常に面白いです。取材や資料の多さに驚きます。
この漫画が多くの人に親しまれ、日本国内だけでなく海外でもアイヌ文化への関心が高まったと感じている人は多いと思います。
他方で、それよりも歴史に興味が湧いたという読者や、北海道に行ってみたくなったという読者もいると思います。
色々な方面に関心の湧く漫画です。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド / The Legend of Zelda: Breath of the Wild / ブレワイ / BotW
10

圧倒的没入感!オープンワールド未経験の方におすすめなゲームです

私はこの作品でオープンワールドのゲームを初めてプレイし、その圧倒的な没入感に感動しました。このゲームの面白いと感じたところを書いていきます。
1.見える所全てが自分の世界
このゲームでは、マップの中のすべての場所に行くことができます。崖登りや川や海で泳ぐことはもちろん、砂漠や雪山、火山などの雄大な自然を自分の足で見に行くことができます。
2.広大なハイラルに散りばめられた数々の遊び
ハイラルの大地を歩いていると、常に様々な動植物が目に入ります。食材となる果実や野生動物、薬の材料となる虫、敵である魔物たちが至る所にいるのです。そういったものを発見して採集に行くと、また新たな遊びを発見することができます。
そして、全ハイラルに900匹もいるコログ族を全て探すなどのやり込み要素もあります。
3.壮大なストーリー
プレイヤーが操作する主人公リンクは、ハイラルを救うべく100年前に集められた英傑の一人でした。しかし、宿敵ガノンドロフに勝利できず100年の間封印され、記憶を無くした状態でハイラルに戻ってきます。
プレイヤーは、そんなリンクの目線でのストーリーを楽しむことができます。
過去に関わりのあった人物からの話や残された文書、思い出の場所に行くことで蘇る100年前の出来事。そんな、決して忘れてはいけないはずの出来事をリンクが思い出していく過程を体験することも、このゲームの醍醐味だと思います。

北北西に曇と往け / Go with the clouds, North by Northwest
9

アイスランド。冒険。少年。探偵。ホットドッグ。

ハルタコミックスで連載中の『北北西に曇と往け』。
ある日、本屋に冷やかしに行くと、この漫画のポスターが柱に貼られていた。
「17歳、北欧、ハードボイルド」とでかでかと記されているそのポスターは、どっこい、アイスランドの澄み切った青空と、溶岩から作られているその島の灰色がかった厳しい野、雪の覆った山々という峻烈に美しい背景に、見るからにタダモノじゃない少年が堂々と風に吹かれて立っているという実に爽快なものだった。
パッと見ただけで「あぁ、この少年はこの厳しい世界の中で堂々と生きていけるのだ」と思ってしまう。作者入江亜季さんの巧みさでありましょう。
(ちなみにそのポスターの中には少年の愛車、スズキの古いジムニーがある。この厳しい世界に映えて、とてもカックイイ)。

「なんだなんだこのポスターは。冒険のにおいがするじゃないか!」

私はとにもかくにも読んでみねば!と鼻息荒く第1巻を手にレジへ向かったのでありました。

主人公は御山慧。17歳。アイスランドにある叔父の家に世話になっている。
彼は探偵稼業で日銭を稼いでいる。
まず第一にこの主人公のキャラクターが良い。
私はこの作品を読んで、女性がジャニーズの男の子のトリコになる気持ちが理解できた。
実にカッコカワイイ。
三度の飯より肉が好きで、家族や仲間を大切にし、頭の回転、運動神経は良く、酒は一滴も飲めずに女はニガテときたもんだ。
さらに体はアイスランドの血が混ざっているから瞳は青色、骨格はでかく足はすらりと長い。
ずるい。格好いい。かわいい。
こりゃあ女の人はたまらんだろう。と思いながら、男である私も「慧ちゃんかっこいい……」と物語に耽るのである。

さらに、なんと彼は車と話ができる。
急にファンタジーじみた話になってきたが、彼の一族は、どうやらなにかしらこのようなふしぎな力を持っているようで、叔父のジャックも鳥と話すことができるのである。
この能力が、物語を動かしていく。
彼には弟、三知嵩がいる。
もちろんその血筋の者である三知嵩にも能力が。
物語のカギになるのは、禍々しい彼の能力だ。
表向きはかわいらしい顔、性質の彼だが、その本質は……。

アイスランドの厳しく美しい自然。
実に旨そうなホットドッグ、ラム肉、コーヒーなどの飯。
主人公、慧の親友、清をはじめとした、天敵にしてヒロインの美少女リリヤ、その叔母であり、慧の叔父の恋人であるカトラなど、魅力あふれるキャラクターたち。
おすすめです。

ワイルド・スピード/スーパーコンボ
9

面白い

『ワイルドスピード/スーパーコンボ』はワイルドスピードシリーズのスピンオフみたいな位置に属します。ぼくはこのシリーズの主人公チームがすごく好きなのですが、スーパーコンボにはそのチームは出ていません。なのでこの作品を実際に見るまでは、正直なところ鑑賞意欲があまり湧かなかったのですが、少し前に機会があって暇つぶしに見てみたところ、これがもう素晴らしかったです!ホブスとショウという今作のメインキャストがいるのですが、この2人は犬猿の中で作中つねに口喧嘩をしています(笑)。ハラハラドキドキするシーンでも口喧嘩しているので、アクション映画なのにとてもほっこりとしてしまいました。今作はそんな2人の家族についても触れられていて、2人の家族が登場したり過去が語られたりと、今までのシリーズにはあまり無かったような面白さがありました。見て貰えば分かるのですが、ホブスは筋骨隆々の超マッチョなのに、ホブスの母親(ホブスの体の2倍ほどある、たるみきった体)が登場した際には母親から「あんたガリガリじゃないか、ちゃんとご飯食べてるかい?」と心配されていたのでとても笑ってしまいました。
ショウは妹と少しぎこちない関係だったのですが、最後にはそんなわだかまりも解けて母親と妹と一緒になる事ができました。
ファミリーストーリーやもちろんアクションも有りといったとても面白い映画でした。