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maki_latte5

maki_latte5のレビュー・評価・感想

ブラッククローバー / Black Clover / ブラクロ
9

アスタの揺るぎないポリシーに心を打たれるアニメ

『ブラッククローバー』のあらすじとしては、以下内容です。
魔法が使えて当たり前の世界「クローバー王国」に、魔力が一切ない少年「アスタ」が誕生した。
同じ孤児院出身の優秀な魔力を持つ少年「ユノ」をライバルとし、2人は魔法帝を目指す。
クローバー王国は代々の魔法帝とその下に存在する9つの魔導士集団「魔法騎士団」によって構成されている。

魔法帝になるために「魔法騎士団」に入団するアスタとユノ。
センスも魔力の大きさも申し分ない天才魔道士と呼ばれたユノは9つの魔法騎士団の中で最も優秀な「金色の夜明け団」に入団する。
一方アスタは魔法騎士団の中で最低最悪の団と呼ばれている「黒の暴牛」に入団。
鍛え抜かれた肉体、絶対に諦めない強い心で強力な魔道士たちと渡り合う姿に、心が打たれるシーンが多々ある。

また、黒の暴牛の騎士団長である「ヤミ」がアスタの信念を信じ期待しているからこそのキツイ発言をするシーンがあるのだが、父親のような愛情を感じ、ウルっとくることもしばしば。
黒の暴牛団の仲間にも徐々に認められ、信頼されていくアスタの様は、どこか幼子の成長を見ているかのような気持ちにもさせられる。
魔法が使えない者が魔法帝になるなど、無謀のようにも思えるが、どこか期待してしまう主人公と、仲間とのやり取りに元気をもらえる作品です。
年代問わず、楽しめると思います。

ボヘミアン・ラプソディ / Bohemian Rhapsody
10

自分の中のNo,1映画はこれ!

世間的にも話題となった、QUEENの活躍を描いた映画ボヘミアン・ラプソディ。
QUEENがすごいバンドということは何となく知っていたけれど、世代ではないし自分が生まれた頃に既にフレディは亡くなっていたため、あまり馴染みはありませんでした。しかしこの映画を観て感銘を受け、QUEENというバンドが大好きになりました。映画公開後後行われた日本ツアーにも参加しました。
物語はQUEENというバンドが誕生するきっかけから描かれています。初めて3人で演奏したときの、あのすべてが合致した感じとそこにいるお客さんを引き込むシーンがとても好きです。ここからQUEENは始まったんだと思わされます。
結成して、次々にヒット曲を生み出して売れるまでのシーンは見ていてとても楽しい!この曲はこういう経緯でできたんだな、と知ることもできます。一度は耳にしたことがある曲ばかりですが、映画の中で改めて聴くとどれも本当にいい曲ばかり。
伝説のバンドと言われるQUEENですが、華々しい話だけでなく、解散危機や病気など見ているこちらが辛くなるような色々な苦悩があったことも伺えます。リアルな人間模様や、人間の醜い部分まで細かく描かれていて、手の届かない存在であるQUEENのメンバーも自分と同じ人間なんだな、と共感するような気持ちが芽生えました。
QUEENのサクセスストーリーを描いた話ではありますが、中身は人間ドラマが多いというのも好きな理由の1つかもしれません。そして何より、最後のライブのシーンは最高の一言です。これを見るためだけにも、この映画を観てほしいとさえ思います。彼らの乗り越えてきたものや絆を感じて聴くとなお心にくるものがあります。
映画を観てQUEENを知った方も、観終わったあとQUEENにどっぷりとハマってしまうはずです。私は自分の中で1番大好きな映画になりました。この映画に出会えてよかったです。

あん(映画)
10

自分ではどうにもできない理由で、あきらめた事はありますか?

映画『あん』は、ドリアン助川さんの原作を、河瀨直美監督が、映画化した作品です。
出演者は、故・樹木希林さん、永瀬正敏さん、内田伽羅さん、水野美紀さん、浅田美代子さん、故・市原悦子さん他。
徳江役の樹木さんの演技と、中学生・ワカナ役のその孫の内田さんの共演、河瀨監督作品ならではの、季節感たっぷりの映像美など、注目の点はいくつもあります。

ですが、まずは、何も考えず、初めの場面から、最後の場面での、永瀬正敏さん演じる千太郎の一言まで、
秦基博さんの主題歌『水彩の月』が流れ終わるまで、ただ『あん』を観ることをおすすめします。

『あん』の主要人物は三人です。
どら焼き店「どら春」の雇われ店長・千太郎。
ある日、「どら春」に現れる客・徳江。「どら春」の常連の中学生・ワカナ。
三人とも、人に言わない事情をそれぞれ抱えていました。
ある日、「どら春」に徳江が訪れてから、三人は関わりを深め、店も繁盛していきます。
三人のやりとりは、観る者の心をあたためてくれる、見どころの一つです。

それでも、店に危機がやってきます。思わぬことから、店の客足が減っていきます。
そこでの見どころは、危機を呼ぶきっかけの一人、「どら春」のオーナー役・浅田美代子さんの演技です。
本当にふらりと立ち寄ったような、そのふるまいに注目してください。
「善意」を持った、普通の人がそこにいます。

危機を経て、『あん』の物語の終わりには、桜が咲く時季を迎えます。
初めからこの映画を観た人には、そこでのワカナの歩みや千太郎の言葉に、感じることがきっとあるでしょう。

『あん』は、観る者の心の深いところに、いろんなものを残す映画です。
ぜひ一度、観てみてください。
そして、どら焼きを見かけたら、ひとつ食べながらでも、この映画を思い出して、何度でも、観てください。