inm1145197@inm1145197

inm1145197
inm1145197
@inm1145197
3 Articles
4 Reviews
0 Contributions
0 Likes
inm1145197

inm1145197のレビュー・評価・感想

小さなお茶会
8

心温まるメルヘン漫画で、ほっと一息つきませんか

ぷりんともっぷという猫の夫婦の生活を丁寧に描いた、ハートフル・メルヘン。
季節の移ろいや日々のちょっとしたことに向けられる二匹の優しい眼差しが、読者にやわらかく寄り添い、読んでいると穏やかで満ち足りた気分になります。
悲しいことがあっても、気にくわないことがあっても、お茶を飲んで、二匹で話し合って、目線を変えてみて……気付けば悩みが晴れていて笑顔になっています。お金とか仕事に捉われない彼らは生活の中の大事なことを思い出させてくれます。
それに二匹がお互いにとても大事に想い合っているのが伝わってきて、なんとも微笑ましいです。読みながら、こんな家族になれたらいいな、自分ももっと大切な人を大切にしたいな、とじーんとすること請け合いです。
とはいえ、ただのゆるふわな日常ものではなく、ちょくちょく独特な哲学が織り交ぜられ、それが何とも考えさせられるのです。可愛い絵柄だからこそ、ファンタジー世界だからこそ、物事の核心をつく言葉はぜひ読んで味わってほしいところ。

同じく擬人化メルヘンものの小田空さんの「空くんの手紙」や阿保美代さんの「森のメルヘン」もとってもオススメなのですが、どちらも価格が高騰していて読むハードルが高くなってしまっています……。その点「小さなお茶会」は電子版がレンタルされていてとっつきやすく、動物擬人化メルヘンものの入門にももってこい。
大体のお話が1話完結でどこから読んでもいいのも魅力です。

プリズナーズ
8

人って恐ろしい。

ジェイク・ギレンホールも好きだし、ヒュー・ジャックマンも好きだから見たけど、怖すぎる映画でした。
アレックスが拷問を受けているところなど見ていられません。ケラーがしたことは許されることではないと思いつつ、子を持つ親としては彼の気持ちも分かりました。そういう大義名分があると人は恐ろしくなれるのだなというのを痛感しました。
その一方、警官のロキは子どもたちのことを心配し、犯罪を嫌っていてもそういう一線は超えないところがあって、ロキとケラーの対比が見ていて面白いです。ロキがいろいろ見つけていたヒントが後に犯人につながるところも面白かったです。
この映画の見どころはケラーが一線を越えてしまうところ、人はある目的のために残酷になれるということ、そしてケラーのやってることに疑問を持ちながらもそれを許してしまう、もう一人の被害者の親という人としての弱い部分を見せることだと思いますが、推理要素もよかったと思います。また、拷問を受けるアレックス役のポール・ダノのすごくうまくて、オドオド感が本当に犯人じゃないようにも見えるし、犯人ぽくも見え、どっちなのかなかなか分からなかったです。
脚本、役者ともに素晴らしい作品だったと思います。

黒い砂漠(オンラインゲーム)
7

無料のMMORPGとしてはとても良い

黒い砂漠(PC版)は無料のMMORPGとしてはかなり良い出来である。広大なマップの中を自由に移動できる(しかも途中でローディングを挟まずに)という点、遊んでも遊び尽くせないようなクエストの数々が用意されている点、多種多様な種族やモンスターと出会ったり時には戦闘する点、さらにはこれらが無料で遊べるという点など、良い点を挙げればきりが無い。
しかし、当然ながら悪い点もある。ここでは2点挙げておきたい。まず、ゲーム容量がかなり大きいことだ。ゲームデータの容量は40GB近くあり、私がインストールしたときは3〜4時間も掛かった。広大なマップやきれいなグラフィックのためには必要なのかもしれないが、ゲームをしたいと思ってからゲームができるようになるまで相当な時間が掛かるのはマイナスポイントと言える。複雑なクエストシステムもマイナスポイントである。クエストは、前述のように遊び尽くせないぐらいあるのだが、クエストの発生条件が厳密に決まっている。しかし、このクエスト発生条件はどこかで確認できるわけではないので、同じパーティーで、同じ行動をしていたはずなのに1人だけクエストが発生していない、ということもよくある。ひとりでのんびりする分には良いかもしれないが、仲間と楽しんだり、どんどんクエストをこなして強くなりたい、と思っている人はイライラしてしまうかもしれない。

琥珀の夢で酔いましょう
10

お酒に興味が無い人でも飲みたくなる

まず登場人物ひとりひとりがしっかり個性を持っていて、作品の中で他人だった彼らが一杯クラフトビールを通して仲良くなっていく様がとても見ていて楽しいです!一巻では自分の仕事についての周りの反応に納得いっていない主人公の剣崎七菜が、京都の路地裏にあるあまり流行っていない居酒屋『白熊』に入り、そこにいた居酒屋店主の野波隆一と、フォトグラファーの芦刈鉄雄に出会うところから物語が始まります。そこで七菜は鉄雄とひょんなことから言い争いになりましたが、隆一は料理とそれに合わせたクラフトビールによって雰囲気を和ませます。そこから隆一は二人に居酒屋『白熊』のアドバイザーになってほしいと提案するのですが…?この作品はクラフトビールにフォーカスを当てた作品なのですが、出てくる料理がとても美味しそうに描かれていて、また出てくるクラフトビールも実在する商品で説明などもしっかりしており、話の終わり毎に、出てきたお酒についてやペアリング、その他ビールに対しての豆知識なども描かれています。お酒が飲めなくてもついつい「これならいけるかも?」と思ってしまうぐらいクラフトビールの魅力が存分に描かれています。お酒が大好きな人、ビールが大好きな人、お酒が飲めない人など、いろいろな人に楽しんでもらえる、とてもオススメの作品となっています。