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hmksmのレビュー・評価・感想

ハッピー・デス・デイ
10

ホラー映画なのにコメディあり、謎解き有り、視聴後は爽やか!

私は今まで様々なホラー映画を観てきました。その中でも、群を抜く面白さでした!
アニメでもタイムループものがありますが、こちらの映画もその層が好きと言える映画です。
主人公が誕生日に何度も殺されては、殺される日の朝に戻ってタイムリープを繰り返す話です。
「なぜ殺されるのか?」「犯人は誰だ?」と考え、意欲的に犯人をあぶり出すために、容疑者たちを周回するごとに調べるシーンはもはやギャグです。
主人公も「どうせまた皆忘れるし」と思って、周回している世界で全裸で大学を歩く(しかも、めっちゃ笑顔)シーンは、見ていて爽快でした!
自分も周回する世界にいたら、こんな風にふざけてみたい!と思える内容です。
しかし、周回する世界にずっといれば、だんだん主人公の心は病んでいくと思うのですが、この映画ではとにかく明るい。
そして、主人公の女性が、めちゃくちゃ強い。
ループを繰り返す度に、「クソっ!次こそは…」と意欲的に敵に立ち向かう姿勢は王道とも言えます。
また、主人公は初めはビッチでめちゃくちゃ性格が悪いのですが、最後の方は何度もループする事で色々学び、これからはまっとうに生きると決めます。
その展開や最後のハッピーエンドを見れば、まさしく王道。シンデレラストーリーともいえるかもしれません。
時間を巻き戻ってやり直すところは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と似た面白さを感じました。

Aimer / エメ
10

癒される歌声

私がaimerを知ったのが学生時代で、まだまだ周りに知る人も少ないアーティストでした。
私はあまりBLを好まないのですが、彼女がエンディングテーマを歌う「No.6」と言うアニメにハマり、その内容と歌声のマッチさに虜になりました。切ないけれども力強い歌声で、aimerにしか出せない魅力があると思います。「夏目友人帳」や「Fate」など、有名なアニメの歌でどんどん有名になりましたが、歌声だけではなくてとにかくどんな歌やアレンジともコラボできるのがまた凄いなと思っています。澤野弘之さんの曲をあれだけ歌えるのも凄いと思いました。低音から高音までキツそうに絶対ならないのは本当に歌の上手い方だからできるのかなと感心します。
私は母がゴスペルをしているので、よく黒人が歌う曲もCDで聞くのですが、歌唱力がある人はどれだけ高くても低くても安定した歌声で歌うことができます。アニソンは中々難しい曲が多いので、それを安定した歌声で歌うaimerは本当に歌唱力があるし、aimerにしか出せない雰囲気があって、とにかく大好きです。私は布教好きなので、彼氏にもaimerの魅力を語りたくてアルバムをドライブ中にかけたのですが、心地よい歌声はドライブには向かなかったようです(笑)

Dr.STONE / ドクターストーン
10

皆違って、皆いい!!

主人公だけでなく、出てくるキャラクターひとりひとりに個性があり、見ていてどのキャラクターにも愛着が持てる。ここまで色々な登場人物に愛着を持てる漫画も珍しい。また、アニメの構成やテンポがよく、飽きがくることが全くない。最初から最後までハラハラドキドキし、不思議と主人公に感情移入できる。主人公の科学に対する情熱が色々な人たちを動かし、失敗しながらも常に試行錯誤し続けていくところが見ていて面白く、元気が出る。また、今当たり前にある様々なテクノロジーが、頭の良い人、ものづくりが得意な人、運動が得意な人など様々な人たちによって築き上げられているということを再認識した。人にはそれぞれ得意なことや不得意なことがあり、偏った知識や力だけでは文明を築き上げることができないといったような思いが、作品の中に込められているように感じる。そして個人的にとても気に入っているのが、アニメで世界的有名歌手のキャラクターが歌うシーンである。曲がとても素晴らしく、感動を覚えた。鳥肌ものの曲で、アニメの為に作られたとは思えないほど、素晴らしい曲である。歌が人に与える力は偉大だ、と思えた作品でもある。

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
9

図々しく生きる逞しさを教えてくれる作品!

主人公の鹿野靖明さんが難病指定の筋ジストロフィーを患いながらも、病院には頼らずにボランティアの手を借りながら自立生活をするという実話を映画化した作品。
最初はとってもワガママで、あたかも自分が王様であるかの様にボランティアを使っています。ひょんな事から鹿野さんのボランティアをやる事になる高畑充希さん演じる美咲が「鹿野さんは何様ですか!?」と言うセリフがあるのですが、本当にごもっともと思わせるヒドイ態度でびっくりさせられます。
しかし彼は障害者も健常者も平等といい、自分らしく生きたいと自分のスタンスを変える事はしません。
なんでこんな人にボランティアの人達はへこへこするのだろう。そこまでいくと善意以上の何かがあるのではないかと思わされます。
そんな彼は、自分が自立生活を送れて自由に生きていられるのはボランティアのおかげだということをしっかり理解し、信頼し、自分の家族の様に彼らを愛していました。そしてボランティアのメンバーも皆、鹿野さんを自分の家族の様に大切に思い、心から少しでも長く生きて欲しいと必死にサポートしていました。
鹿野靖明さん演じる大泉洋さんの演技もとても素晴らしく、大泉洋さんのあのユーモアがワガママだけど憎めない鹿野さんを作り上げています。
難病を抱えつつも決して自分のやりたい事を諦めない生き様は、周りのボランティアの人生にも大きく影響を与えます。
観ている方まで自分らしく生き抜く逞しさと勇気がもらえる作品です!

火の鳥 / Phoenix
8

漫画『火の鳥』

『火の鳥』は今は亡き、手塚治虫先生が描いた代表的な漫画でいくつかの話に分かれている。
未来編や鳳凰編や生命編などがある。それらの話では火の鳥の血を飲めば不老不死を得られるということで、たくさんの人間が火の鳥の捕獲を試みるが、どうしても捕まえられない。
人間模様や、過去、現在、未来が描かれて2020現代を予想した手塚治虫先生のメッセージは、現実となっている。テロや戦争、人間愛、病気、社会問題、テクノロジーの発達をテーマにした哲学といえるストーリーで、オススメできる漫画である。
アニメ化もされたが、原作の漫画のほうが面白かった。
手塚治虫先生は火の鳥を通じて現代の人々に向けたメッセージを投げかけている。皮肉といえるメッセージに思える。コロナウイルス問題も東日本大震災による原発問題も火の鳥で似たようなシチュエーションで既に描かれているから驚きだ。普遍的なテーマの漫画である。
未来人は老いを恐れて死を恐れて、火の鳥の血を求めて争っている。
まだ知らない人はぜひお読みになることをオススメしたい。漫画の神様の作品を読む必要がある。良い勉強にもなるし、壮大な物語に感動するに違いない。
自分のとても好きな話は、人間の祖先がロボットだったという話だ。復活編である。

アイ・フランケンシュタイン
8

おもしろい設定と映像美が素晴らしい

フランケンシュタイン博士に作られた怪物は、復讐心から博士の妻を殺し、結果的に博士を死に追いやってしまう。彼は、死者を蘇生させる方法を探している悪魔に狙われ、危ないところを天使の軍勢であるガーゴイルに助けられる。フランケンシュタインの怪物はアダムという名前を与えられ、やがて悪魔ハンターとしての人生を歩んでいくのだった。
死者の蘇生法を巡る悪魔とガーゴイルとの取引、仲間の死、自分に味方してくれた人間への信愛など、さまざまな要因がアダムを魂ある存在へと「成長」させる。
ストーリーは主人公の成長物語で分かりやすいが、その世界観の設定がとても面白い。ガーゴイルと聞くと「怪物」の石像を思い起こすが、彼らは天使の軍勢で人間を守るために悪魔と敵対しているのだという世界観だ。
特に圧巻な部分が、石像状態から人間に変化する場面で、とても自然に変身するものだから、本当にこんなことがあるのかも...というわくわく感を感じることができる。もちろん映像美は設定のリアリティを出すためにいろいろなシーンで多々見受けられ、中世ヨーロッパの街並みが現代の街並みになっていることも、作品内での時間の経過を思わせとても説得力がある。
個人的には、ガーゴイルの方が悪魔陣よりも制作人に愛されているな、という印象。ガーゴイルひとりひとりのキャラが立っており、誰が主人公になってもおかしくない魅力がある。そんな中で最後に立派な成長を遂げたアダムは、やはりこの作品の主人公に相応しいのだと思う。

機動戦士ガンダムNT / Mobile Suit Gundam Narrative
4

ニュータイプ神話の行き着く先...

本作は『機動戦士ガンダムUC』の続編に位置するものであり、いわゆる『宇宙世紀』を舞台としたガンダムシリーズになります。
1979年に放送された『機動戦士ガンダム(以降1st)』から登場し、その後の宇宙世紀作品でも大きなテーマとなり続けている『ニュータイプ』。
本作のキャッチコピーの1つが『ニュータイプ神話の行き着く先』であり、その通りニュータイプを中心にストーリーが展開していきます。
これまでの宇宙世紀作品では、ニュータイプを『宇宙空間に適応する為に進化を遂げた新たな人類』『誤解無く分かり合える人達』などとしてきました。
しかし本作で掲げられているニュータイプはそれらとは大きく異なり、一種の『兵器』として扱われています。
更に1stではニュータイプとして覚醒していく主人公の操縦にガンダムの性能が追いつかなくなっていきましたが、本作ではニュータイプの能力にガンダムが感応し一定のラインを超えるとガンダムに取り込まれてしまうような描写があり、某アニメに登場する『汎用ヒト型決戦兵器』を彷彿とさせます。
1stからのガンダムファンにとっては不満を感じるストーリーかもしれません。
しかし、繋がりを意識せず『機動戦士ガンダムNT』という独立した作品として評価するなら素晴らしい作品だと思います。
作画のレベルやBGMなどは日本アニメを代表する名作と言えるでしょう。