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hisahiro_ki8のレビュー・評価・感想

SLAM DUNK / スラムダンク / スラダン
10

「素人」から「天才」へ

髪を真っ赤に染めた大柄な男、桜木花道。
中学時代は喧嘩に明け暮れ、名の知れた不良だった桜木は進学した湘北高校で赤木晴子に出会う。
晴子からバスケットボールについて聞かされた桜木は、素人であるにも関わらず、晴子への想いからバスケ部への入部を決意。
そこで晴子の想い人でありスーパールーキーと呼び声が高い流川楓と出会う。
事あるごとに流川と競うとする桜木だが、初心者である彼にはドリブルやパスといった基礎練習の日々が続く。
また、キャプテンであり晴子の兄である赤木剛憲とも反発し合う日々が続く。

そんな中、赤木こと“ゴリ”から桜木はリバウンドについて学ぶ。
「リバウンドを制する者は試合を制す」
188cmと身長が高くジャンプ力がある桜木にとって、このリバウンドが最大の武器になり、チームメイトからも「リバウンドに関しては本当に天才」とまで言われるようになった。

強豪の陵南の仙道や魚住、県No.2である翔陽の藤真、王者・海南の帝王・牧といったライバル達との試合を通してメキメキと新幹線の如く成長していく桜木。
電光石火のポイントガードの宮城リョータ、元中学MVPシューターの三井寿という曲者も加わり、全国制覇を目指して桜木は練習に励む。
そして全国大会が決まる大一番の試合。
相手は大会前の練習試合で苦杯をなめさせられた陵南。
全国制覇という強い想いは赤木だけではなく、彼と一緒に湘北を支えてきた副キャプテン・木暮公延の想いでもあった。
先輩達の想いを受け止めた桜木は、どちらも1勝1敗と負けられない試合の中で今まで身に付けてきたものをぶつける。
26年振りに映画が公開された『スラムダンク』。
映画を観る前に必ず読んでおきたいバスケット好きにとってのバイブルです!

ONE PIECE / ワンピース
9

ワンピースの魅力!夢を貫くことの大切さ

ONE PIECEは97年に連載開始した世界的大人気漫画です。
主人公モンキー・D・ルフィが仲間と共に海賊王を目指す物語で、その魅力は少年漫画の鉄板テーマ「努力・友情・勝利」を完全に踏襲し、個性的なキャラクター、緻密に練り上げられた壮大な物語、そこに描かれる人間ドラマ。
少年だけでなく、大人をも魅了してしまう力がONE PIECEにはあります。
ONE PIECEの数多くの魅力の中で今回は、主人公モンキー・D・ルフィとその仲間「麦わらの一味」がそれぞれ持つ「夢」に焦点を当てたいと思います。
麦わらの一味のメンバーは、それぞれに固有の夢を抱いて冒険をしています。
ルフイだったら海賊王になること、ゾロは世界一の大剣豪になること、ナミはまだ誰も書いたことのない世界地図を書くこと。
みんなそれぞれ夢を公言し、仲間と共にそれを叶えようとする強い意志には感動すら覚えます。
夢を持つことの素晴らしさ、初志貫徹することの大切さ、仲間と共に叶えようとする姿は、多くの人の心を掴んでいます。
ONE PIECEの一つの楽しみ方として、それぞれのキャラが「夢をいかにして叶えるか」という点も見どころだと思います。
まだ読んだことがない方も、是非、ご一読されてみてはいかがでしょうか。

Diner / ダイナー
6

ラストが…

すごい色合いと演出の映画でした。でも、色合いについては中の人がちゃんと独特の店だと言っているのでOKだと思います。もともとは小説でその世界観を映像化するのはむずかしいだろうに、結構再現できていたなと思いました。
特に、子どものままの殺し屋は、字だとあり得るけど、それの映像化をどうするのか、子役にやらせるのかとか問題があるでしょう。たしかに違和感のある特殊メイク?CG?でしたが、子役にしてもらうのは難しいだろうにこのやり方で良かったと思います。みんな個性的な殺し屋ですごいなと思いました。なんかちよっとぶっ飛びすぎてるしよくわからないけど、かっこいい映画でした。
ただ、最後の方はレオンですか?って感じです。1人先に逃げた女が男を待つってそれ、レオンでしょだし、待ってたら、やってくる演出も映画にありがちです。もう少し、なんかなかったのかなと思いました。まあ、小説を読んでないので小説もそういう終わり方なのかもしれませんが、なんかよくある終わり方でがっかりです。もうみんな死んでエンドとかでもよかったかなと思いました。
主演の藤原竜也さんはこれまた彼にしかできない役づくりでどこか現実離れした演技が役にぴったりでした。彼の演じる役はほんと好きだなと思いました。

リバーズ・エッジ
9

映画を観ているような感覚になるコミック

歪んだ若者たちの何とも言えない青春が描かれています。読んだ後は、映画を観たときのような感慨深い気持ちになる作品です。

舞台は主人公のハルナが通う都内の高校。ハルナは「何でもいい人」と言われてしまうように、特に情熱があるわけでもなく、つきあっている彼氏に対しても特別な感情があるようには見えず、むしろ面倒に思っているようなフシがあります。そんなハルナに対して躍起になる彼氏の観音崎は素行が悪い人物で、問題を起こします。しかし、それでもやはりハルナにとっては、それも現実味のないもので、何か感情を強く動かされるものではないのです。

一方で、やはり同じようにつきあっている相手をそれほど愛せない少年、山田くんに対しては、ハルナは特別な感情を抱きます。そのハルナの心情がキーポイントとなっているのですが、明確な意志のようなものはなく、あくまで状況に対応するだけ。そして、山田くんとハルナを取り巻く周囲の人々は問題のある行動をとるようになっていき、ストーリーはクライマックスを迎えて静かに終わっていきます。

わかりやすく伝えたいことがある作品だとは思いませんが、哲学的な雰囲気があり、何となく「生きる」ということに思いを馳せるような漫画です。若者たちの壊れてしまった日常を、肯定するわけでもなく、批難するわけでもなく、生命として描いているように思います。その決して裁かない作者の視点が、この作品の芸術性を高めているのではないでしょうか。