Diner / ダイナー

Diner / ダイナーのレビュー・評価・感想

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Diner / ダイナー
6

いい人たちたちが合わさった。

思ったよりお話自体はよくある話でしたが、登場人物は奇抜でおもしろかったです。一番はもちろん、藤原竜也演じるオーナーで、元殺し屋でシェフだなんて、なんてかっこいい設定なんだあと思いました。実際、見た目もかっこいいし、声も素敵だし、ハマってしまいます。女の子ちゃんはいかにも何も考えてない感じのだめ子ちゃんぽかったけど、あのオーナーのもと、やっていけるんだから実は芯は強い子だったのかもしれません。そのほか、出てくる殺し屋が個性的な人たちで、ちょっとしか出ない人もその人のストーリーを知りたいなと思えました。設定は漫画ぽいもので、三次元で描くのは難しいのかなと思いましたが、みんな、それっぽく仕上がっていた感じです。見た目の不自然さも演技でカバーしてました。殺し屋を、いい役者さん、実力のある役者さんで固めたことの勝利だと思います。キッドとか一番難しいですよね。顔は大人だったなと思いました。演出はさすが、蜷川実花さんと言う感じです。彼女のなんとも言えない色使いとか派手すぎるところとか得意ではないのですが、あの世界観には合っていたのかなと思います。すごくいい役者と言い演出家が出会ったというか、ダイナーの世界をうまく表現できてました。

Diner / ダイナー
6

ラストが…

すごい色合いと演出の映画でした。でも、色合いについては中の人がちゃんと独特の店だと言っているのでOKだと思います。もともとは小説でその世界観を映像化するのはむずかしいだろうに、結構再現できていたなと思いました。
特に、子どものままの殺し屋は、字だとあり得るけど、それの映像化をどうするのか、子役にやらせるのかとか問題があるでしょう。たしかに違和感のある特殊メイク?CG?でしたが、子役にしてもらうのは難しいだろうにこのやり方で良かったと思います。みんな個性的な殺し屋ですごいなと思いました。なんかちよっとぶっ飛びすぎてるしよくわからないけど、かっこいい映画でした。
ただ、最後の方はレオンですか?って感じです。1人先に逃げた女が男を待つってそれ、レオンでしょだし、待ってたら、やってくる演出も映画にありがちです。もう少し、なんかなかったのかなと思いました。まあ、小説を読んでないので小説もそういう終わり方なのかもしれませんが、なんかよくある終わり方でがっかりです。もうみんな死んでエンドとかでもよかったかなと思いました。
主演の藤原竜也さんはこれまた彼にしかできない役づくりでどこか現実離れした演技が役にぴったりでした。彼の演じる役はほんと好きだなと思いました。

Diner / ダイナー
8

美しき殺し屋たちの食堂

玉城ティナちゃんが演じるオオバカナコが大金を手にする為に危険なバイトに手を出すものの失敗し、殺されそうになった所を、藤原竜也演じるボンベロのダイナーのウェイトレスとして拾われるところから始まる物語です。
蜷川実花さんが監督ということで、本編を通してド派手な色彩、鮮やかな世界観でストーリーが展開していきます。殺しを表現していても血なまぐさい雰囲気はなく、ただただ美しいです。蜷川実花さんの世界観がお好きな方にはかなりハマる作品です。
また、アクションも派手です。殺し屋達専用のダイナーで繰り広げられる物語ということもあり、殺し合いのシーンが多いのですが、出演者さん達のアクション自体が派手なのと同時に、使う武器や使い方が派手です。マシンガンを見境なく撃ちまくる、ロケットランチャーを室内で撃って壁を吹っ飛ばすなどなど……後半に行けば行くほど、アクションの派手さが際立ちます。
そして、何より、出演者さん達の美しさが素晴らしいです。藤原竜也が美しい!!!!と思ったのは何年ぶりでしょうか。近年の藤原竜也は泥臭い役柄が多いイメージだったのですが、この作品ではとにかく美しい。少し長めの髪を後ろで結んだビジュアル、淡々と落ち着いたクールな雰囲気、よく通る声……蜷川実花世界の鮮やかさに負けることのない存在感でダイナーに君臨しています。勿論アクションも素晴らしい。
そして、玉城ティナちゃんがとても可愛い。お顔が可愛いのは勿論なのですが、ミニスカでひらひらのお衣装がとてもよく似合います。スタイルも最高です。特に、ボスの会合でのお衣装はとても似合っていたので必見です。映画序盤から、玉城ティナちゃん可愛い……以外の感情がなくなります。
本郷奏多くんが演じる役は顔は本郷奏多くんのまま、頭身をいじっているので、何とも言えない気味の悪さがあります。子役を使うのではなく、あえてこのデザインにして気味の悪さを演出しようとした蜷川実花さんには脱帽です。ここに本郷くんの演技力が重なり、怪しさは倍増です。この気味の悪さは実際に見て欲しいと思います。
他にも最後のエンドロールで、見知った名前が何人か出てきて、この子どこで出てきた?!とビックリすることがありました。端役に使うには勿体ない!というようなキャストもいたので、その子達を探しながら観るのもオススメです。
ストーリー自体は難しくなく、すんなりと頭に入ってきます。どちらかというと、蜷川実花さんの世界観を楽しむ映画です。
結末は原作と違いますが、それもまた一興。映画版と原作を比べてみると驚きます。
蜷川実花さんの世界観がお好きな方、美しいキャストが見たい方、派手なアクションを楽しみたい方には是非オススメです。

Diner / ダイナー
8

蜷川実花ワールド全開!!

蜷川実花が監督を務めているだけあり、総合的に見て芸術的な作品だったと思います。
評判を聞く限りではそこまで期待できるような映画ではなかったのですが、個人的には心に刺さりまくる映画でした。もともと小説が原作であるので、原作を超える映画を作るのは難しいですが、この映画は一つの作品としてみることができました。ただ、映画というだけあってキャラクター全ての背景が全くつかめないので、小説も後ほど読むとより楽しめるかと思います。
キャストに関してはこの組み合わせは神でしょ!というくらいマッチしていて、いい意味で役者の無駄遣いでした。蜷川監督ならではのキャスト集めでさすが!の一言に尽きます。全員のセクシーさと美しさがもう心を鷲掴みでした。また一つ一つの動作が素敵でかつ狂っていて、見入ってしまう世界観は、さすが蜷川監督にしか表現できないものが感じられました。
それから、この映画の中で出てきている料理も素敵で魅せられました。あの狂った日々の中で味も見た目も完璧な料理を提供している姿にも心打たれますし、是非レシピ公開をしてほしい(笑)
本当に目を離す隙のない映画で、久しぶりに映画館へおかわりしに行く映画に出会えた気がしました!!

Diner / ダイナー
9

Dinerを観て

蜷川実花監督、玉城ティナと藤原竜也主演ということで、とても注目度の高い作品かと思われます。
内容は、冴えない女性が偶然殺し屋に買われ、殺し屋専用のレストラン「Diner」で働くことになり、元伝説の殺し屋店主とともに色々な殺し屋たちと関わり成長していく、というような単純なストーリーです。この映画の魅力は、蜷川実花監督による、独特で美しく不気味な演出だと思います。
「さくらん」や「ヘルタースケルター」で見せた美しく毒々しいような映像の、さらに上をいく作品がこの「Diner」だと思います。一番の見どころは、やはり最後のアクションシーンだと思います。赤い薔薇の花びらが散る中で、水に濡れた藤原竜也と男装の真矢みきが繰り広げるナイフアクションと、殺され、散っていく殺し屋達の絵面が素晴らしくかっこよく、少々気障な感じがさらにかっこいいです。
あと、気障な感じが目立つ演出をごく自然にただただかっこよく演じている豪華脇役陣にも注目して見てほしいです。男性だと窪田正孝、小栗旬、武田真治、斎藤工、本郷奏多。女性だと真矢みき、土屋アンナ、コムアイ、佐藤江梨子など。豪華すぎるメンツが、様々な色の狂気を見せてくれるので、どのシーンをとっても飽きる箇所はありませんでした。
ぜひ皆にも見てほしいと思う作品でした。