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azusa06116のレビュー・評価・感想

スター・トレック
8

新たにシリーズリブートされたSF映画連作の記念すべき1作目『スタートレック』

『スタートレック』は2009年に公開された米国のSF映画で、監督はJ・J・エイブラムス、脚本はロベルト・オルチとアレックス・カッツマン。映画版『スタートレック』の第11作目であり、新しい配役陣で描かれたテレビ版『スタートレック』の主要人物を登場させるリブート版シリーズの1作目でもあります。
この作品はジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)とスポック(ザカリー・クイント)がUSSエンタープライズ号で惑星間連合の存在を脅かす未来からやって来たロミュラン人のネロ(エリック・バナ)と戦う過程を描いています。この物語は、オルタナティブな現実で生起していることになっていて、その理由というのはネロとオリジナルのスポック(レオナード・ニモイ)の両者がタイムトラベルをしたためです。オルタナティブなタイムラインという設定はリブート版の連作を既に確立された前映画版シリーズの制約から解き放つとともにオリジナル作品の要素を保持するために採用されました。
『スタートレック』(2009年)は映画批評家から評価されました。評価集計サイト「ロッテントマト」は好意的な評価のコンセンサスを以下のように記しています。「『スタートレック』は昔の連作映画が持っていたアクション、ユーモア、強烈な筋書き、ブリリアントなビジュアルを蘇らせて従来からのトレッキーも新しいファンも同様に満足させるだろう」と。

オペラ座の怪人
9

永遠の音楽を手に入れるため悪魔に魂を売った作曲家の狂気の愛と悲しみ

古典的な名作『オペラ座の怪人』を原作に忠実に、また1990年代のニューヨークと19世紀のロンドンをタイムワープでつなぎ、物語を綴った作品である。怪人ファントム役のロバート・イングラム、エルム街の悪夢のフレディとはまた一味違った怪物役を見事演じている。顔が崩れ、人間を殺してその皮膚を顔に張り付けていく不気味さは、ファントムならではのものである。自分が醜いが故に若くて美貌のクリスティーヌを愛し、彼女を成功させようとした一途な思いは狂気だが、ある面共感できるところもある。ラストでその愛するクリスティーヌに仮面を剥ぎ取られ、素顔を見られてしまうのだから残酷な天罰なのだろう。
でも醜いのはファントムだけでなく自分のプリマとしての成功を怪人ファントムに委ね、契約を結ぶクリスティーヌの心もまたファントム以上に打算的で醜い。競争の激しいオペラの世界で才能もなくまたそれを磨く努力もしない人間は、クリスティーヌのように生きるかそれを追いかける怪人ファントムのように生きるか2つに1つしかないのだろうか?奇怪なロマンだけでなく現代の演劇界や芸能界を風刺した意地の悪い皮肉の効いた作品のように思えた。ファントム亡き後、クリスティーヌは大物プロデューサー達との間で自分の地位を守りこれからの仕事を得ていけるのだろうか、そんなことを考えてしまった。

ねことじいちゃん
8

猫が可愛い。

私は岩合光昭さんの猫の番組がだいすきでして、彼が撮る猫の映画と聞けば、見ざるを得なかったです 。やはり、作中に出てくる猫は可愛かったです。さすが、猫写真家。どう撮れば。猫の魅力が伝わるか、わかっています。島で、のびのびと暮らす猫というのはやはりいいものです。話は同名漫画です。漫画はちゃんと読んだことは ありませんが.絵柄はみたことがあり、ほのぼのする絵だなと思っておりました。映画はそのほのぼの感を壊すことなくて、みたいでほっこりする感じでした。お話としては、連れ合いを亡くして、島で猫と暮らすおじいさんの周りでいろんなことがおきたり、島を出て一緒に暮らさないかと息子に誘われたりしたけど、やっぱ島で暮らすみたいな話です。亡き妻のレシピノートが見つかったからってカフェなんか開けるかよとか、お年寄りの一人暮らしでペットも大変な気がするとかいろいろ言いたいこともありますが、まあ、作り物の世界くらいはおじいさんと猫とかおばあさんと動物とかの組み合わせから生じる癒しを感じたいものです。そのほか、老人同士の話もあるのですが、老人カップルの片方がなくなったり、結構悲しいところもありました。原作漫画も読んでみたいなと思いました。

夏目アラタの結婚
10

児童相談所の職員と殺人鬼の疑心暗鬼な獄中結婚

正義感が強く虐待親にはすぐ手が出るダメ男な児童相談所の問題児・夏目アラタと、凶悪な連続殺人鬼・品川真珠が、真珠が殺した遺族の首の行方を巡り計算高い駆け引きを繰り広げる獄中恋愛サスペンス。
まず児童相談所の職員と連続殺人鬼というキャラクター設定が斬新。
短気で喧嘩っ早いが肝が据わっており、虐待された子供が見せる引き攣った笑顔をほっとけないアラタには好感が持てる。真珠のミステリアスでサイコパスなキャラクターも魅力的で、美麗な絵柄と相俟って目の保養になる。
インパクト抜群の顔芸も見所だが、アラタと真珠の薄氷の上を渡るような虚実入り乱れた関係性にどんどん引き込まれていく。アラタは遺族の依頼で真珠に近付くのだが、時折覗かせる彼女の素顔(らしき言動)に心を掴まれ、真珠もアラタの包容力やストレートなアタックにだんだんとほだされていく。
しかしその全てが演技の可能性も捨てきれず、ドキドキハラハラが持続する。真珠は決して底を見せず大きな秘密を抱えており、アラタもまた彼女に嘘を吐いている。真実が暴露されて二人の関係が破綻するのか、それとも新たな局面に飛躍するのか、先の展開が全く予想できない。