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asai3

asai3のレビュー・評価・感想

スプラトゥーン3 / Splatoon 3
9

勝てばストレス発散、時間を忘れて夢中になれます

一言で言うと「インクを塗り広げ、自陣を広げられたら勝ち」です。これだけ聞くと「簡単じゃん」、そう思いますよね。
持つ武器にも様々な特徴があり、必殺技も駆使して戦います。ステージも不利・有利が分かれ、基本的にはオンラインで対戦するので上手・下手が明確に分かれます。イベントも定期的に開催されており、プレイヤーを飽きさせないような工夫がみえます。
3シリーズも続いているすごく人気なゲームです。年齢層も幅広く、プロとして活躍している人の中には小学生もいます。
操作自体はすごく簡単ですが、単純な割にすごく奥深い。私はすごく飽き性で、これまでゲームに夢中になったことはありませんでした。何をやっても続かず、コロナ真っ最中に購入したswitchもムダになるのかなぁと思っていたところ、友人に勧められこのゲームを購入しました。
それからというもの、1日1回は腕が劣らないようにとオンライン対戦を行い、鍛錬を積む日々を過ごしています。
「良い大人がなにゲームに本気になってるんだ」と思われそうです。実際、私も「ゲームで本気になって、怒りをあらわにして物にあたるやつは馬鹿だ」と思っていました。
騙されたと思ってやってみてください。もし購入して続かなければ売れば良いと思います。
でも、そうはならないと思います。胸を張って言えるくらいに夢中になれるゲームです。

食人族
3

民族をいじめておきながら制裁が物足りない

アマゾンの奥地へと部族の取材に行った男女四人の撮影隊が帰ってこない。アマゾンへと向かったモンロー教授は、食人族の原住民と仲良くなって撮影隊が残したビデオカメラのフィルムをもらい、ニューヨークに持って帰って彼らの身に何があったのか、映写機にかけて確かめることにした。
結論から言ってしまうと、胸糞悪い上に制裁が物足りなかった。
見ごたえは同じ食人族もので、食人族に捕まって食うか食われるかのハラハラ感と、さらっと行われるむごい仕打ちの演出が多々あったグリーン・インフェルノのほうが上だと思う。
「食人族」はフェイクドキュメンタリー作品だから、普通の人間が現実的な言動をとっている場面をビデオカメラで撮影しているように作り上げるということは分かってはいるのだが。
食人族の家畜を殺したり家を燃やしたり、何の脈絡もなく食人族をいじめて横暴に振る舞った撮影隊は、映画の最後に一人ずつ殺され、解体され、食べられた。この映画のメインイメージビジュアルは棒が体を貫通している血まみれの全裸の女性の遺体なので、壮絶に残酷な映画なんだと期待を抱いていた。だから、撮影隊に罰が下されるのが短くてあっさりしすぎだし、許しを請う声も悲鳴も痛がって苦しんでいるうめき声もなくて、寂し気なBGMが流れるだけだった。ガッカリした。

KUBO/クボ 二本の弦の秘密
9

古き日本を舞台にした、驚異的にして感動的なストップモーション・アニメの秀作

アカデミー賞2部門(長編アニメーション賞、視覚効果賞)にノミネートされた、アメリカ映画ながら古き日本を舞台にしたストップモーション・アニメの秀作です。
三味線の音色で折り紙を自在に操る少年クボが、面倒見のいいサルや弓の名手であるクワガタと共に冒険の旅に出るイマジネーション溢れる物語です。
クボは、ある理由で闇の魔力を持つ祖父や母の姉妹たちに命を狙われるのですが、サルやクワガタに助けられ立ち向かっていきます。
日本の寓話をベースにしたストーリーで、三味線はもちろん衣装や風景など、隅々までジャパニーズ・テイストたっぷりです。
『コララインとボタンの魔女』のスタジオ・ライカの作品ですが、見事なまでの細かな人形の動き、絵画的で美しい日本の情景、そしてクボと母や父とのドラマなど、どこをとっても見どころ満載で、満足度たっぷり。
ラストに流れるジョージ・ハリソンの名曲「WHILE MY GUITAR GENTLE WEEPS」も胸に染み入ります。
三味線の演奏は、津軽三味線の名手、吉田兄弟が担当しています。
声の出演は、『プロメテウス』のシャーリーズ・セロン、『ハリー・ポッター』シリーズのヴォルデモート役で知られるレイフ・ファインズ、『インターステラー』のマシュー・マコノヒーとハリウッドスター揃い。
子供はもちろん、大人だって十分楽しめるオススメ作品です。

明日の記憶
6

いい話だけど、これはリアルだろうか。

渡辺謙さんはやっぱり。すごくうまいです。彼の、認知症を受け入れられない怒り、葛藤、悲しみがすごく伝わってきてみていてつらかった。仕事をバリバリしている人にとって働けないというのはほんとにショックなことだと思います。それに認知症は治ることはないと言いますし、ちょっと検査してみたらそんなことを告知されてしまって、どれだけショックだったろうと泣けてきました。怖い話です。だれにでもおこりうる話ですし、自分がなったらどうしようかと考えさせられました。
そんな夫を支える妻、けんかもするし、いろいろあるけれど、やっぱり見捨てられない感じが夫婦っていいなあと思いました。ここまでの愛で私は夫を思っているかと聞かれると自信がないです。奥さんがいい人過ぎます。でも、ただいい人だからってわけではなく、それまでの夫婦の歴史があったのでしょうね。映画に描き切れていない二人の物語が心に浮かんで感動しました。
でも、これは映画で、現実とは違います。彼はやりてののサラリーマンで金もあったし、暴力的でもないしとラッキーなところがあったのだと思います。実際にはこんなうまくいくかなと思わなくもありませんでした。別にドキュメント映画じゃないんだからいいとは思うのですが、やっぱりどこかリアリティがないなと感じてしまいました。

宇宙兄弟 / Space Brothers
10

漢なら絶対にアツくなれる漫画

主人公の南波 六太(なんば むった)が宇宙飛行士を目指す物語です。作者の小山宙哉さんは、この作品を作るにあたって、宇宙飛行士に関する様々な調査を行っているため、かなり宇宙飛行士について深堀りされた作品となっております。例えば、宇宙飛行士になるための試験や訓練などは実際のそれに沿ったものとなっており、高いリアリティを有しています。また、この作品の良さは上記のような背景や設定だけには留まりません。
私がこの作品に強く惹かれた理由は、各キャラクターが本当に生きているのではないかと錯覚するほどの情緒の表現力の高さにあります。この作品は、主人公のみならず、全ての主要キャラクターにフォーカスされる瞬間があり、その度に「ああ、あの行動はこういった背景があったからこそだったのか」と納得することができ、どのキャラクターに対しても好意的な感情を抱くことができます。また、全ての主要キャラクターには、それぞれの正義や信念があり、その感情から生じるそれぞれの言動には強く心を揺さぶられます。私もその言葉・行動に幾度となく涙しました。様々な漫画を読む中で、涙する機会は多々ありましたが、何度読んでも涙することができる作品は多くなく、その中でも涙するポイントの多さは『宇宙兄弟』がピカイチです。アクション漫画の持つアツさとはまた異なるアツさを持つ作品が『宇宙兄弟』です。もしこのレビューを読んで興味を持った方がいらっしゃったら、是非一度お読み下さい。