食人族

食人族

『食人族』とは、1983年に公開されたホラー映画。監督はルッジェロ・デオダートで、食人や強姦を題材としたフィクション作品である。
ドキュメンタリー制作のためにアマゾン川上流に向かった4人の探検隊が消息を絶ったところから物語が始まる。4人の白骨死体の近くに残されたフィルムには、原住民と探検家たちの記録が残されていた。
亡くなった探検家たちは何をしていたのか、なぜ死亡したのかをドキュメンタリー調に描いた作品。

食人族の関連記事

食人族のレビュー・評価・感想

食人族
3

民族をいじめておきながら制裁が物足りない

アマゾンの奥地へと部族の取材に行った男女四人の撮影隊が帰ってこない。アマゾンへと向かったモンロー教授は、食人族の原住民と仲良くなって撮影隊が残したビデオカメラのフィルムをもらい、ニューヨークに持って帰って彼らの身に何があったのか、映写機にかけて確かめることにした。
結論から言ってしまうと、胸糞悪い上に制裁が物足りなかった。
見ごたえは同じ食人族もので、食人族に捕まって食うか食われるかのハラハラ感と、さらっと行われるむごい仕打ちの演出が多々あったグリーン・インフェルノのほうが上だと思う。
「食人族」はフェイクドキュメンタリー作品だから、普通の人間が現実的な言動をとっている場面をビデオカメラで撮影しているように作り上げるということは分かってはいるのだが。
食人族の家畜を殺したり家を燃やしたり、何の脈絡もなく食人族をいじめて横暴に振る舞った撮影隊は、映画の最後に一人ずつ殺され、解体され、食べられた。この映画のメインイメージビジュアルは棒が体を貫通している血まみれの全裸の女性の遺体なので、壮絶に残酷な映画なんだと期待を抱いていた。だから、撮影隊に罰が下されるのが短くてあっさりしすぎだし、許しを請う声も悲鳴も痛がって苦しんでいるうめき声もなくて、寂し気なBGMが流れるだけだった。ガッカリした。

食人族
6

モンドムービーの草分!

アマゾン川上流にあるグリーンインフェルノと呼ばれた地帯で、4人が消息を絶ち、捜査にあたった教授は原住民族に接触しながらそこにあったフィルムを入手します。そのフィルムに収められていたのは、行方不明の4人が藁で作った原住民の住処に火を放ったり、原住民族の娘を強姦したりするという映像でした。原住民の怒りを買った彼らは、殺されてしまいます。
私もホラー映画好きですが、なぜかこのモンド系には触手が動かないのです。やはりドキュメンタリーのテイストが入っているのが原因なのでしょう。これらの映画、絶対的といってもいいほど裸族が登場して、文明が発達していないのが定番です…。確かに殺人シーンは作品によって違うのですが、その前段階で飽き飽きし、もうどうでもいいや、などと思ってしまう訳であります。モンド映画のなかで唯一、これは面白いかも!というものがありました。「猟奇!食人族 密林の変態儀式」というタイトルでした。これはインドネシア産のショーモナイ映画だったのですが。もう殆ど覚えていませんが楽しんで見れたのは記憶が有ります。この映画が嚆矢となって、主にイタリアなどで模倣作が量産された時期もありました。私も数本このテの映画は観ましたが、似たようなものばかりで新鮮味がなくスグに飽きてしまいました。