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Nia666

Nia666のレビュー・評価・感想 (2/2)

Bloodborne / ブラッドボーン
9

フロムソフトウェアが送る最高の悪夢

PS4で発売されたフロムソフトウェアのアクションゲームの一つ、それが「Blood Borne。
フロムソフトウェアのアクションと言えば、かの有名なソウルシリーズ(デモンズソウル、ダークソウル1~3)を思い浮かべる方もいるでしょう。その系列とはまた一味違ったアクションゲームがこのタイトル。
主人公はソウルシリーズと同じく何度死んでも復活し、ダークな世界観、異形の敵。素晴らしいほどに殺意に満ちた敵達が待ち受けている。
ソウルシリーズと同じく、敵を倒した際に得られる通貨のようなもの(血の意志)でステータスを上げることでレベルが上がっていく。と此処までならただのソウルシリーズだ。
しかしBloodborneがソウルシリーズと大きく違うのは”仕掛け武器”と”リゲイン”、そして”盾”の三点だ。
まず仕掛け武器。あらゆる武器が二つの状態を持っている。
例えば、ノコギリ鉈という武器は取り回しの良いリーチの短い形態、リーチが長くやや振りの遅い形態。この二つの形態を持つ。
獣肉断ち(DLC武器)は、重厚な大ぶりの鉈の形態、いくつかの節に解れ鞭のように振るい敵を叩き潰す形態。
このように一つの武器が二つの形態を持っている。変形の差異に形状が変わる演出や効果音。攻撃に変形を入れた変則的なコンボ。こうしたモノはソウルシリーズでは味わえない。

二つ目はリゲインというシステム。敵の攻撃を喰らってもすぐに反撃すればいくらかのHPを取り戻せるというもの。ソウルシリーズは言ってしまえば、盾を用いて機を窺い攻撃するのが定石。
しかしBloodborneの場合はそもそも盾が貧弱、というよりたった2個しか存在しない。その上ソウルシリーズと違って貧弱極まりない。
その代りのリゲインだ。攻撃を受けたのならそれ以上に攻撃し回復して生を掴む。その獰猛なまでの攻撃性を以て活路を開く楽しみは一度味わったら忘れられないだろう。

そして三つ目。盾についてだ。
Bloodborneの主人公はそもそも盾を持たない。彼らが持つのは銃だ。ソウルシリーズは盾で敵の攻撃を受け、反撃するという事が多い。しかしBloodborneでは盾の代わりに銃を撃つことで敵の耐性を崩し、隙を生み出すパリィという技術でしのぐ。盾受けできないというのはソウルシリーズ体験者からするととても厳しいものだろうが、実際プレイして慣れてしまえば敵の攻撃を掻い潜り、隙を見て銃でパリィし、あるいは敵の攻撃を受けても構わず攻撃を重ねて叩き潰すという戦い方の魅力にきっと気づくだろう。

長々と書き連ねたが、このBloodborneというゲームはフロムソフトウェアが送る最高の悪夢体験であるのは間違いない。
身を守る防具や盾などなく、あるのは銃と武器だけ。血でむせ返り歪な鳴き声が耳にへばりつくような悪夢の中を狩人として歩き化け物どもを狩って狩って狩り進め、何度も何度も何度も死にまくる。
これこそが楽しい楽しいゲームではありませんか。是非とも是非とも皆様プレイしてください。狩人の悪夢はきっと貴方を満足させることでしょう。

シヴィライゼーション4
10

古いゲームながら非常におススメ!

このPCゲームは10年以上前に発売されたもので、今のパソコンでは対応していない。しかし、わざわざ旧型のパソコンを買ってでもプレイすべき一品。
ジャンルとしてはターン制の文明育成ゲームである。エジプトやアメリカ、ローマや日本、イギリスや中国などの文明から一つを選択し、文明を勝利に導いていくゲームである。勝利と一口に言っても、軍事力で世界を支配することだけが勝利ではない。技術を進めて宇宙船を完成させる、世界各国と友好関係を結んで国連に就任する、文化力を高めるなど、色々な勝利方法がある。
世界の形やライバルの文明は、ゲームを開始するたびにバラバラな為、毎回違ったプレイを楽しむことができる。科学技術は必ずしも全部取る必要がないため、技術の取捨選択も重要になってくる。そして、技術が進むたびに選べる政治形態も増えるため、国家の状況に合わせて王政や民主主義、共産主義や全体主義など、変化させることも重要である。
また、宗教や他国との交易などの要素が外交関係に影響をもたらし、これを意識しなければ生き残ることは困難である。
難易度は10近くに分かれており、初めての方から熟練の方まで楽しむことができる。ちなみに、最高難易度になると、コンピューターは16世紀に宇宙船を打ち上げてしまうほどの凄まじい強さを発揮する。

ゲーム以外の要素として、登場する軍事ユニットや文明、登場指導者や科学技術などの歴史的な情報をまとめた辞典もあり、これを見るだけでも大変な勉強になる。

歴史好き、政治好き、シミュレーション好きには是非ともお勧めしたいゲームである。

中島卓偉 / TAKUI
8

夢の途中

中島卓偉さんは、福岡県出身のシンガーソングライター。ジャンルはロック。
彼の一番の魅力は、自分の経験や行動などのリアルストーリーが、歌詞やメロディーに表れている所だと思う。特にそれらが現れている曲が『3号線』だと思う。この曲は、卓偉さんがまだ幼い頃に両親が離婚して、家には父親しかいなくなり、母親は家を出て行き、その状況がまだ理解出来ていない状況を歌った作品。特に印象的な歌詞は、『幼い僕は、分からなかった かくれんぼしてるとばかり思ってた 今何処にいるの? いつ帰って来るの?いつも焼いてくれたクッキー早く食べたいよ』です。この歌詞から卓偉少年がまだ状況を把握していないことが伺える。
他にも中学を卒業後上京して夢を追う曲『panky sixteenboy』や、メジャーデビュー前に住んでいた高円寺で一緒に夢を追った仲間たちとの葛藤を歌った『高円寺』という曲など、様々あります。
また、メディア露出は少ないものの、aikoさんにはラジオで歌が上手いミュージシャンと言われたり、元シャ乱Qのつんく♂さんには、作曲のセンスが良いと言わせたりと同業者への評価は高い。
現在は、ライブハウスでの活動はもちろんの事、つんく♂さんがプロデュースした『モーニング娘。』をきっかけに誕生したハロー!プロジェクトのグループにも何曲か提供をしていたり、ロック以外にも幅広い音楽に携わっている。
そんな彼の夢は、日本武道館。テレビなどのメディア露出が少なく現状は厳しいとは思うが、彼の音楽が今よりも多くの人へ届けられるようになるのもそう遠くはないと思う。そう思わせる彼の歌には説得力や魅力があると思うので、是非1曲でもいいので聴いて頂きたい。

W3 / ワンダースリー
8

最後まで気が抜けない超大作!

漫画の神様、手塚治虫先生の傑作SF漫画。
手塚先生自ら設立したアニメプロダクション『虫プロ』にてアニメ化もされています。白黒アニメだったので調べましたとろこなんと1960年代でした。
自らの欲を満たす為、悪化する一方の環境破壊や、醜い戦争の絶えない人間のいる地球を、反陽子爆弾で消滅させようかどうか銀河連盟で意見が分かれる中、エリートであるボッコ、プッコ、ノッコの3人がそれぞれ動物に姿を変え一年間調査することになります。
怪我を負ったW3は村の暴れん坊、星真一少年に助けられます。未開の原始星の野蛮さに嫌悪感を感じていたが、少年の優しさと自然の美しさに心を改めはじめます。
少年の兄が秘密組織の一員であったり、手塚先生特有の独特な宇宙人の機械など、決して否定的ではない意味での夢があった頃の昔の漫画感がたまりません。
特筆すべきはラスト。最後の、ほんとに最後の一コマで、登場人物がかもしだす独特の雰囲気で真実が明らかになります。
中学生当時、ジャケ買いして初めて手に取った手塚先生の作品が『W3』でした。巧みなストーリー展開、際立つキャラクター、臨場感溢れるコマ割り、そして読み切った後のはじめての感覚に感動したのを覚えています。それまで持っていたサッカー漫画と、友達の持っていた手塚先生の作品を交換して貰った嬉しさを今も大事にしています。本当にオススメの一作です!