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Arisaccc8

Arisaccc8のレビュー・評価・感想

BEASTARS / ビースターズ
10

人間らしさと満載の獣たちが描く、激しくもちょっと甘酸っぱい学園ストーリー、BEASTARS。

肉食獣と草食獣が共存し生活する世界の学園の生徒、レゴシという狼が主人公の、アクション多めの激しめな学園ものの漫画、BEASTARS。
2016年から2020年まで、週刊少年チャンピオンで連載された、板垣巴留の作品だ。
2019年にはアニメ化もされ、第1期、第2期と放送された。
元々主人公のハイイロオオカミ、レゴシというキャラは「ビーストコンプレックス」という作品に登場したキャラだった。
彼が人気を得たため、BEASTARSの主人公に学生として登場している。
彼が通っているチェリーントン学園でアルパカの生徒が肉食中に食殺されるというショッキングなオープニングだ。
そしてヒロインのドワーフウサギのハルとレゴシの出会いも、レゴシの本能が暴走してハルを襲ってしまうという獣ならではのエピソードなのである。
狼という強い肉食獣だが、目立たずひっそりと生きていきたいレゴシ。
彼が様々な事件に巻き込まれ、友情、恋愛感情、己の強さへの感情を、日々模索、葛藤していくのだ。
この漫画の魅力は、ストーリーの展開の面白さだけでなく、登場するキャラクターの表情や種族の多さだと感じる。
登場するのは全て動物であるのに、仕草や振る舞い、思考が実に繊細に、自然に描かれているのだ。
特性も実在する動物のさまをしっかりと反映しているにもかかわらず、なんとも人間くさいキャラクターたちが巻き起こす日常と非日常の日々。
学生らしからぬトラブルに立ち向かう彼らの世界に引き込まれると、いつの間にか抜け出せなくなっていることだろう。
そしてラストのレゴシとハルらしい終わりかたがとても気持ちいい。
途中で世界観が変わることなく、飽きずに読み進めることができる漫画であると言えるだろう。

モンスターハンター / モンハン / MH / Monster Hunter / モンスターハンターG / モンハンG / MHG / Monster Hunter G / モンスターハンター ポータブル / MHP / Monster Hunter Freedom
3

人気ゲームの実写映画化

人気ゲームの実写映画化です。
予告でディアブロス、リオレウスの登場が判明していたので、楽しみにしていました。
感想としては…モンスターや世界観のCGは素晴らしかったのですが、脚本というかストーリーがイマイチでした。
現代社会からモンスターの生息する世界に行ってしまう、というところから始まるのですが、この設定がいらないのでは?と思いました。この設定により、モンスターを見たことない人々がパニック状態で、前半はホラー映画のようなパニック状態でした。しかも主要なモンスターがほぼ出てこないにもかかわらず、とにかく長い。前半はクモのようなモンスターと戦いますが、このパートを長くするなら主要モンスターとの戦闘シーンをもっとしっかり描いてほしかったです。特に人気モンスターであるリオレウスとの戦闘シーンが短いです。びっくりするほどあっさり討伐され、後半の駆け足感が否めません。
モンハンの醍醐味は武器を作ったり、素材を集めたりすることなのでその辺りももっと取り上げてほしかったです。
極めつけはエンディングで、急に謎の人物が出てきたり、謎のモンスター(ゴアマガラ)が出てきたりします。
続く感満載の終わり方で、映画を観た大半の人は「え?これで終わり?」と思ったはずです。次回作の制作+それが面白いことに期待しますが、映画単体としてはイマイチでした。
ハンター目線で一つの世界観で進めたほうが面白かったと思います。

くもりときどきミートボール
9

食べ物は恐怖

主人公のフリントは子どもの頃から発明が好きで、ちょっと変わった青年で、昔いじめられてて友達がいなかった感じがよく出ていてよかったです。何かをするときにいちいち「なになにをする」を言いながらするところとか、いろいろ確認しながら作業しなくちゃいけない発明家ぽくていいし、ヒロインとの恋についても凄くドキドキしているのがわかって奥手ぽくていいです。
ヒロインの子もガリ勉であることを隠していて、そこがまた可愛いと思いました。キャピキャピしているときも可愛いけど、頭のいい眼鏡っ子のときも可愛かったです。
フリントが作った食べ物気象装置はすごいなと思いました。空から食べ物が降ってくるなんて、夢のようです。ベーコンとかの朝ごはん雨もいいし、やっぱり一番いいと思ったのはアイスの雪ですね。警官の子どもの誕生日に降らせたのですが、そんな誕生日あこがれです。
でも、その食べ物が大きくなっていって、制御不能になって、ハリケーンみたいになったら、恐怖でしかありませんでした。食べればいいじゃんとも思いますが、食べ切れるものでもないし、捨てる場所もないし、埋もれてしまえば死にます。そんなこと、もっと早く気がつけば良かったけど、今まで誰にも認められなかった男からしたら、みんなに期待されてるのに装置を止めることはむずかしかったんだなと思いました。
最後には自分でけじめをつけていて、フリントはほんとは男らしい、いい男だと思いました。なかなかスリリングで面白い話でした。

ONE PIECE / ワンピース
7

やっぱりアラバスタ編は最高

アラバスタ編を再構成した映画です。
原作、アニメと違うところもありますが、短くまとまっていて、原作とはまた違った魅力がありました。
アラバスタ編はやはり最高だなと思います。
ビビちゃんは力はそんな強くないけど、王女としての決意はすごいし、心は強くてかっこいいし、ラスボスのクロコダイルは強く、残忍で、ビビちゃんらの立場に立つと腹が立って仕方のない人だけど、そこから離れてみるとだいぶかっこいい敵キャラです。
ルフィがクロコダイルと戦う方法というのも、自分の血でスナスナの能力を無効化させるという、少年心をくすぐる戦い方でよかったです。
サンジさんの戦い相手のボン・クレーはすごくコミカルなキャラで格好からして異様で大好きですし、ナミさんも女の子同士、ビビちゃんと仲が良かったから、ビビちゃんのためにナミさんが涙するところとか泣けます。
それになんといっても、ベルです。あの偉大なる自己犠牲、もう泣けてしまいます。
それでも止まらない戦争がとても怖かったし、ベルがあんなことになって、本来なら泣き崩れてもおかしくないのに、
声を張り上げて戦争をやめてくださいと叫び続けるビビちゃんがすごいと思いました。
そして、もちろん、ビビちゃんと、ルフィたちの別れのシーンまだ入っていて大満足です。
あれを見ると、こちらも左手を天高く掲げたくなります。

ミスト / The Mist
9

自称映画通の予想を裏切るラスト

ミストはかなり後味が悪い映画だと聞き、バッドエンドの映画もたまにはいいだろうと、その一点の情報だけはもって視聴しました。
映画が始まると、結構前の年代に撮影された映画なので、画質だったり怪物(作中でもあまりその正体については言及されず…軍が偶発的に生み出してしまった何か、らしい笑)のクオリティになんとも言えない気持ちになるものの、次第にストーリーに引き込まれていきました。

主人公達はスーパーに立てこもり、怪物との攻防を続けますが、勇猛果敢な主人公達はの試みは次々と失敗し、絶望的な状況が逆に味方し、カルトじみた発言を繰り返す婦人に従うおそろしい集団を作り出してしまいます。
そんな中、彼らの反対や邪魔立て、仲間の死を乗り越えて、主人公達は車を奪いスーパーを脱出するのです。しかしその後、車のガソリンは底をつき、目の前には見たこともない大きなサイズの怪物が現れ、今度こそ絶望してしまった主人公達は諦め、銃で自殺を図ります。そして玉が足りず一人生き残ってしまい、絶望に明け暮れる主人公の横を軍の車に救出された住人達が横切っていく...というラストでした。
胸くそ悪いラストだといわれているのは、ずっと果敢に敵に立ち向かい犠牲を出してきた主人公達(映画を見る私たちも当然こちらに感情移入します)が全く報われず、他の人のいいなりになって主人公達の足を引っ張り、邪魔をして、安全地帯にいた他の住民達は助かるという構図があるからでしょう。

他のレビューで、これは主人公側に自然と感情移入し、彼をヒーローとして見てしまっている私たち観客への皮肉だ、と述べているものがありました。僕はそうではなく、最後の最後で諦めてしまう事の怖さ、一度信念を持って行動したのならば最後まで貫き通さねばならない、という教訓なのかな、とも感じました。
狂信的に信じづける事が最後には救いになるのかなあと。住民達も、カルト婦人に流されたのがきっかけとはいえ、彼女の言葉を信じ切っていました。

午前0時、キスしに来てよ
9

全女子の妄想を描き起こしたような作品です!

みきもと凜先生による、どこにでもいる普通の女子高生・日奈々と、超人気売れっ子のイケメン俳優・楓がひょんなことから恋をするという、誰もが一度は妄想し、憧れたシチュエーションを描いた恋愛マンガです。
2019年12月には橋本環奈さん、片寄涼太さん主演で実写版映画も公開予定の超話題作です!
ただの"一般人とイケメン俳優の恋模様を描いたラブコメ"ではなく、ヒロイン・日奈々とその幼馴染・彰の恋愛について、日奈々の生い立ちや家族の話について、楓の過去についてもしっかりと触れられており、笑いあり、感動ありの恋愛マンガです。
とくに、日奈々の過去の話は個人的に涙が止まりませんでした。ネタバレになりますが、日奈々は養子なのですが、自分が養子ということに対してとても卑屈的であり、家族に対しても遠慮がちでした。また、幼い頃に祖母から言われた一言で、趣味であり特技でもあったピアノを続けられなくなってしまったという過去もあります。そんな、家族に対して一歩引いてる日奈々の姿に自分を重ねた楓が、日奈々と家族の仲を取り持つ代わりに、自分自身もしっかりと過去と向き合うようになります。
なかなか思うようにはいきませんが、嫌なことから逃げず、しっかりと向き合う姿勢に、感動すると同時に勇気をもらえた気がします。
恋愛マンガが好きな方だけでなく、何か一歩を踏み出したい方、勇気をもらいたい方にも是非読んでほしい作品です。