食べ物は恐怖
主人公のフリントは子どもの頃から発明が好きで、ちょっと変わった青年で、昔いじめられてて友達がいなかった感じがよく出ていてよかったです。何かをするときにいちいち「なになにをする」を言いながらするところとか、いろいろ確認しながら作業しなくちゃいけない発明家ぽくていいし、ヒロインとの恋についても凄くドキドキしているのがわかって奥手ぽくていいです。
ヒロインの子もガリ勉であることを隠していて、そこがまた可愛いと思いました。キャピキャピしているときも可愛いけど、頭のいい眼鏡っ子のときも可愛かったです。
フリントが作った食べ物気象装置はすごいなと思いました。空から食べ物が降ってくるなんて、夢のようです。ベーコンとかの朝ごはん雨もいいし、やっぱり一番いいと思ったのはアイスの雪ですね。警官の子どもの誕生日に降らせたのですが、そんな誕生日あこがれです。
でも、その食べ物が大きくなっていって、制御不能になって、ハリケーンみたいになったら、恐怖でしかありませんでした。食べればいいじゃんとも思いますが、食べ切れるものでもないし、捨てる場所もないし、埋もれてしまえば死にます。そんなこと、もっと早く気がつけば良かったけど、今まで誰にも認められなかった男からしたら、みんなに期待されてるのに装置を止めることはむずかしかったんだなと思いました。
最後には自分でけじめをつけていて、フリントはほんとは男らしい、いい男だと思いました。なかなかスリリングで面白い話でした。