ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Buttonの関連記事

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Buttonのレビュー・評価・感想

New Review
ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
9

感動系がお好きな方におすすめ♪

年老いた姿で産まれ、若返っていくという普通の人とは正反対の人生を送る老人の物語でした。主演はブラッドピットなのでハズレなしで何回見ても飽きが来ないです。そして全体的にとても観やすい映画でした。
若返っていく中で、仕事をしてお金を稼いだり、恋愛を経験したりするブラピが頭から離れない、とても素敵です。
悲しい場面と、とてもほっこりするシーンがいくつもあり、すこし不思議な感じがしました。

もっと辛いなって思うかと思ったけど、和やかな気持ちです。

変に真っ直ぐじゃないのが良いと思います。
ベンジャミンとデイジー、お互いに寄り道しまくって、結局最後は一緒になります。巡り合うべくしてではなく、こういうのが「運命」っていう言葉がしっくりくるんだと感じました。
ベンジャミンが日々出会うどこにでもいそうな人たちは、みんなそれぞれ誰とも違った人生を生きていて、誰もが特別になれるわけじゃないけど、全ての人生は特別なんだなと思いました。

年が若返っていくという普通とは逆の時間の進み方をしてくれたおかげで、人は日々変わっていくこと、それを仕方なく受け止めていた自分に気づき、変わっていくって素敵だなと感じました。
泣ける場面が多くて涙が止まらないです!

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
10

年を重ねるたびに若返る男の生涯

デヴィッド・フィンチャー監督が『グレート・ギャツビー』で知られるF・スコット・フィッツジェラルドの短編を映画化した2000年代の名作です。
醜い姿で生まれたベンジャミンは養老院の看護師クイニーのもとで育ちます。彼は成長するごとに若返っていくのですが、それゆえに多くの別れを経験しなければなりませんでした。運命の人デイジーとの恋愛を軸に一人の男の数奇な人生を描いた傑作です。
デヴィッド・フィンチャー監督は『セブン』や『ファイト・クラブ』といった暗い作風が特徴ですが、本作では感動のドラマを元の作風を残しつつ、極めて重厚に描いています。ベンジャミンは姿形は若返っても、内面はほかの人と同じように年を取るのです。そのような難しい役どころをブラッド・ピットは見事に演じています。特殊メイクで70代を演じている場面では、のんびりとした仕草で若々しく、素顔では老人を演じているのです。ケイト・ブランシェットやティルダ・スウィントンの助演も作品に花を添えています。ここまで素晴らしい演技の後に、80代のベンジャミンを演じた子役はさぞ荷が重かったのではないでしょうか。
因みに本作は老いたデイジーによる回想という形式で物語が進行しますが、その構成で初めて作られた作品は『市民ケーン』。オーソン・ウェルズの傑作です。この作品はフィンチャー監督に多大な影響を与え、2022年には『市民ケーン』の脚本家の人生を描いた『マンク』を撮っています。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
10

本当の愛の物語

映画ベンジャミンバトンをおすすめします。これは本当の愛のストーリー。主人公は生まれた時が老人で、時が経つごとに若返っていくという、数奇な運命の男性。ヒロインはそんな主人公に興味を抱き、やがて2人は心を通わせるお話です。ただ、2人の成長は真逆なため、何度もすれ違いがあり、困難な状況が立ちはだかります。途中、2人の気持ちが通じ合い一緒に暮らすことになった時はとても満ち足りた気持ちになります。しかし主人公の方が、将来を案じて(自分が世間でいう大人になるのではなく、子供になってしまうため)ヒロインのもとを去ってしまいます。女性からしたら、愛する人がどんな状況や姿でも一緒にいたいと思うものですが、愛する人を思ってヒロインのもとを去ってしまいました。ここは涙なしには見られません。しばらく時が経って、ヒロインも子育てに追われる母に、そこを訪ねたのが青年になった主人公でした。昔を思い出して愛し合う2人でしたが、ヒロインにはもう今の生活がある…。苦しいながらも再度別れを選択する2人。どうしてこうも上手くいかないのか…もどかしい気持ちでいっぱいになります。もうこのまま出会うことはないのか…と思わせるシーンですが、最後に、2人が再開するシーンがあります。一生、ひとりの人を愛する、愛し抜くとはこういうことかと感じさせられる映画です。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
10

人生の情景が素晴らしい

とにかく大好きな映画です。老いて生まれてきて若返っていく主人公ベンジャミンと、普通に生まれて老いていく女性デイジー。そんな二人の一生を描いた作品です。
この、実際にありそうでありえない絶妙な世界観が、この作品の大好きなところです。ファンタジーでありながら、登場人物のリアルな人生模様を描いています。自分は老いて女性としての魅力を失っていくのに、どんどん若々しくなっていく青年ベンジャミン。どうにも出来ない心の葛藤が非常に切なく、涙を誘います。時には惹かれあい、別れ、すれ違い、そしてそれぞれの人生を歩んでいきます。
二人の人生だけでなく、ベンジャミンの出会った人々の人生模様が垣間見えるのも見どころです。父親バトンはボタンを作る会社をベンジャミンに託そうとします。「もしかしてボタンはバトンが由来?」と思わせてくれるのも面白い所です。
雷に何度打たれても生還した男、心優しい母親、船に人生を捧げた男。やがて中身が老いていき、認知症を患うベンジャミン。それを優しく見守るデイジー。そして最後には…。
ラストを思い出す度に涙があふれてきます。登場人物一人一人の人生模様も描かれ、「人生の尊さ、人間の愛おしさ、人生とは何か」、そんなことを考えさせられる作品です。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
10

もし、時間が逆戻りできたら

自分が今まで見た映画の中で、極めて斬新なものでした。悲しい場面やうれしい場面、感動の場面、怒りの場面、このようにいろんな場面が見られ、ストーリー性のよい作品だと思います。
一般的に、人間は赤ちゃんから生まれ、年を取って老いていきます。もし、人間が年寄りから生まれ、赤ちゃんに戻っていくだとしたら?と想像したことがありますか?そこまで思わなくても、何か失敗するときに、成績が悪いときに、時間が戻ってもう一度やり直したいと思うことがあるかもしれません。この映画は時間の逆戻りをテーマとしています。
主人公のベンジャミンは生まれた時はしわしわの「赤ちゃん」でした。残念ながら自分を愛するお母さんも自分を生んですぐ亡くなってしまいました。この作品はベンジャミンの「幼児期」「青年期」「老年期」を描くものです。見ている人にいろいろなことを考えさせてくれます。「1.自分の人生と他人の人生とのずれ」、「2.お年寄りの「あかちゃん」(普通ではない人)は周りからどのように見られているのか」、「3.もし時間が逆戻りできたら、自分はそれを選ぶのか」というようなことです。何年か前に見ていた作品ですが、今でもはっきりとその内容を覚えています。ぜひおすすめです。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
7

不思議な世界、あなたは老いていく、若返っていく、どちらがいいですか?

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」はある赤ん坊の男の子が産まれるところから始まります。その男の子の容姿はおじいちゃんでした。
それを見た親は赤ん坊を老人ホームの家に預けます。赤ん坊を捨ててしまうのです。
そこで看護師のお母さんに拾われ、育っていくのですがもちろん見た目から普通ではない赤ん坊だったのですぐに医者に診てもらいます。
そこから彼女とベンジャミン・バトンの人生が始まります。
老いていくのが私たちの世界の当たり前ですが、彼にとっては逆です。
しかし老いていくことが若返っていくことに変わっているだけで、あとは普通の少年から大人の男性へと成長する様子が描かれています。
彼は恋に落ちるのですが、相手の女性とぴったりの年齢のときもありますが、そこからベンジャミンはどんどん若返っていくので子供になってしまいます。子供ができても、子供(ベンジャミン)には子供は育てられないという問題が起きたり、とにかくうずうずしてしまいます。
ベンジャミンと、彼の奥さんは特に今という時間を大切にしようという姿が印象的で、私も今という時間を大切にしようと思うことができました。
また、老いることは美しいと、この映画が教えてくれました。
若返っていくことは想像ができませんが、是非、この映画を見て体感してみてほしいです。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
9

美しい人生について

スコット・フィッツジェラルドの短編を「フォレスト・ガンプ/一期一会」や「インサイダー」、「ミュンヘン」、「グッド・シェパード」など重厚なドラマを描くことで知られるエリック・ロスらが脚色し、デヴィッド・フィンチャーがブラッド・ピットを主演に迎えて制作したドラマです。そこには、ある男の数奇な運命が刻まれています。
主人公ベンジャミン・バトンは誕生して間もなく、その異様な有り様から長くは生きられないとされ、育ての両親からとある老人ホームに密かに置いていかれます。しかし、そこの主人とその家族によって、ベンジャミンは深く愛されながらすくすくと成長していきます。見た目は他の誰よりも変わっていましたが、その内面の成長は皆と同様にありふれて素朴であり、やがて独り立ちのときを迎えます。そして様々な世界の人たちとの交流、出会いと別れを積み重ねて人生を歩んでいきます。
時代は第二次世界大戦を経て1960年代に至り、ベンジャミンは青春を謳歌します。しかし、自身の運命に思いを馳せたときに家族を持つことに躊躇し、一人姿を消すのでした。その間に彼は世界中を旅して回り、全身でその素晴らしさを受け止め人生をさらに駆け抜けます。その最期は悲しくも美しいものでした。
作中に登場する「人生は先が読めない」との台詞が示す通り、人生はときに数奇で不思議に満ち、恐いことも多いですが、素晴らしいことも同様に待ち受けていることを教えてくれます。また、無限を示す数字の8の字をなぞるように羽ばたくハチドリが象徴的に登場し、人生は終わっても生き続けることを示唆しているように感じることができるかも知れません。そして冒頭と最後にひとつの大時計が登場するのですが、その誕生の経緯と運命もまた見どころのひとつとなっています。映像技術の素晴らしさにも目がいきがちですが、美しい物語が繊細な演出と演技によって紡がれている作品です。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 / The Curious Case of Benjamin Button
8

死や老いを考えさせる映画

『ベンジャミン・バトン数奇な人生』はアカデミー賞にノミネートされたブラッド・ピッド主演の映画です。

80歳の老人の姿で生まれた赤ん坊が、歳をとることに若返っていきます。
舞台は1918年のイギリス。主人公のベンジャミンが多くの人間と関わり、戦争や恋を知り、人として成長する一方で、自分は普通の人間とは違うことに苦しみながら生き抜く物語です。
この映画を見て、私は老いとは身近なものにあり、若さもあっという間で儚いことを感じました。老人だったベンジャミンは、同い年くらいの女の子と恋をして結婚まで至りますが、パートナーが老いる一方、自分は若返り、自分の子供を成長する姿も見れない苦しみは観ていて悲しくなります。
また最後のシーンの少年まで若返るとベンジャミンは記憶喪失になります。これまでの人生を振り返ると何を起こったか思い出せないとベンジャミンバトンの隣に座る老いた女性。ベンジャミンの奥さんはその言葉を聞き自分との青春時代の思い出まで忘れてしまったと思い悲しそうな顔が印象的でした。
この映画の魅力はブラッドピッドが年老いた老人から青年までの姿を演じているのが見所です。メイクの技術の高さやブラッドピッドの演技もまたこの映画の魅力のひとつでしょう。